外国人の日本不動産取得、昨年1兆円に迫る

2015年10月号
【582号】
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外国人の日本不動産取得、昨年1兆円に迫る
円安・東京オリンピックが一因か?
外国人投資家の昨年の日本不動産取得額が1
兆円に迫り、過去最大となっています。東京オ
リンピック開催を控えた都心部の地価上昇への
期待を背景に、アジアの富裕層などが投資を目
的に東京のマンションを買うケースが増えてい
ます。
通常、個人が住宅として非居住者所有のマ
ンション等を借りる場合は、源泉徴収義務
はありません。
しかし社員寮の場合、家賃を支払う際に、
源泉徴収をしなければなりません。源泉徴
収をせずに家賃の金額を全額支払っている
ような場合、数年後に税務調査で指摘され
ると、高額な追徴課税となります。
その時になって、大家さんに返してくれ
と言っても、非居住者ですから交渉も大変
です。既に契約を解除してしまっている場
合などは、追徴された源泉徴収税額を取り
戻すのは非常に困難になります。
外国人が大家さんだとどうなるの?
法人や個人事業者(士業の方々等)の源泉徴
収義務を負っている者が、非居住者(国外に居
住している者、所謂外国人)が所有する不動産
の家賃を払う場合、20.42%の源泉税を徴収して
支払わなければなりません。
具体的に言えば、20万円の家賃を支払う場合、
4万840円を差し引いた15万9,160円支払い、4万
840円は支払った翌月の10日までに源泉徴収税
額として国に納めなければなりません。
納税管理人を通して交渉?
非居住者が国内の不動産を賃貸する場合、
必ず国内に居住者である納税管理人を置く
こととされております。税金のことですか
ら交渉をするとなれば、納税管理人を通し
てすることになると思います。
How much?
編 集 後 記
社員寮は要注意
企業がオフィスビルを借りる場合、所有者が
非居住者であれば、仲介する不動産業者も毎度
のことなので、源泉徴収について、心得て留意
してくれます。問題は社員寮として、マンショ
ン等を借りる場合です。
土地等の不動産の賃貸料について
は、不動産の所在する国においても課
税できるとする規定があります。
国は、非居住者から先に税金を徴収
しておく安全策を採っています。
家賃を支払う場合には、相手が非居
住者か確認することをお忘れなく!
所長税理士 鈴木和宏