海運・造船業界の求人動向(2015 年 7 月現在) 【全体の動き】 為替が

★海運・造船業界の求人動向(2015 年 7 月現在)
【全体の動き】
為替が安定して以来、求人依頼はゴールデンウィーク明けに一旦落ち、夏に再度上昇す
るリズムを例年繰り返していたが、今年に限っては連休明けも落ちることなく、現在も上
昇を続けている。過去 10 年を振り返っても、求人数は最高レベルにある。
【営業系:船舶運航管理、傭船など】
若手(20 代後半~30 代半ば)採用の求人が活発で、船種はバルカーとタンカー(ケミカ
ル含む)が中心。管理職採用の求人が急増、管理職経験に加え、実務面においても船種な
どの経験も慎重に確認する傾向にあり、秘匿扱いでの依頼が多いことも大きな特徴である。
外資系企業の日本法人での採用が今年度に入り急増。期待される経験のレベルは、社内
育成目的から管理職候補までと幅広い。昨年末以降、プラント/重量物/鋼材輸送の求人
が増加。顧客への営業から輸送コーディネートと技術的・専門的知識が必須となっている。
【技術系:工務・海務監督】
全求人の中で技術系は 7 割(工務 4 割、海務 3)を占め、慢性的な人材不足が続いている。
業界全体で不足している年齢層(30 代半ば~40 代後半)の採用活動は依然活発で、年収も
上昇傾向にある。ただし、船種/乗船時のタイトル/転職回数などの制限を設けた求人が
多く、該当者がそうそういないというジレンマに陥っている。
次世代育成目的での若手海技者採用のニーズが高く、海上職経験者のみを採用する企業
がここ 2~3 年で大幅増加。外航船乗船経験があり、今後陸上勤務を考えている人には良い
時期である。船種は、バルカー7:タンカー(ケミカル含む)3 くらい。
【その他:舶用機器/船級/代理店業務/海洋開発等】
外資系舶用機器・船用品メーカーの求人が増加。機械系・電気系の知識のみで業界経験
不問の若手層から、年収 1000 万円を超える役職候補者まで対象は幅広い。
バルカー低迷で、タンカー、ケミカルタンカーの取り扱いが増えた結果、タンカー搭載
機器に強みを持つ外資系メーカーの求人が増加している模様。船級からの求人も多数あり、
造船会社出身者を採用したいとの依頼が多い。代理店業務の求人も急増、日系/外資とも
に多く、船種はバルカー、タンカーに加え、客船もある。
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