労山全国連盟メールニュース 2015年4月20日 第15号

労山全国連盟
メールニュース
発行:日本勤労者山岳連盟
メディア局
2015 年4月 20 日
第 15 号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▲△1:『2015 クリーンハイクアピール』を発表
全国連盟 新自然保護委員長に花村哲也・副理事長
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今年も、6月を中心に全国いっせいクリーンハイクが
取り組まれますが、そのアピールが3月 17 日、全国理事
栃木県連の取組み
会で確認されました。このアピール文は「登山時報」5
月号(4月 15 日発行)にも掲載されましたが、各地方連
奥日光・五色沼避難小屋ペンキ塗り
盟にも発送されています。
1970 年代の初めまでは山のゴミ問題は深刻でした。山
はゴミであふれかえり、ゴミは小屋の周辺にも埋められ
ていました。こうしたなかで、労山では自発的な清掃登
山活動が、各地方で自然保護運動として組織的に取り組
まれてきました。1974 年には、自然保護の啓発を目的に
「自然保護強化月間」が設定され、全国いっせい清掃登
山・クリーンハイク運動がスタートしました。また、国
でも 1971 年に環境庁が発足し、翌 72 年には自然保護の
ための基本理念を明確にした「自然環境保全法」が公布
されています。
いま、労山のクリーンハイクには毎年 1 万人前後が参
加して、今年は 42 回目を迎えます。自然保護の取り組み
はクリーンハイクにとどまらず多面的な活動を展開して
おり、神奈川県では沢や湧水の水質調査の実施、栃木県
連では避難小屋や登山道の整備を毎年行っています。岩
手県連では携帯トイレに関する普及活動なども実施して
きています。
さて、全国連盟の自然保護委員長はこれまで浦添理事
長が兼任していましたが、3 月 17 日の全国理事会で花村
哲也・副理事長と交代しました。これに伴い、花村さん
がこれまで担当していた「登山時報」編集委員長は今野
善伸メディア局長が兼任します。花村委員長は、今後は
「登山口にあるトイレの清掃」「自然破壊の実態調査」
「ニホンジカによる高山植物の被害の実態調査」などの
多角的な活動に取り組んでいくと抱負を語っています。
金精山直下の登山道整備作業
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▲△2:2015 年度の各地方連盟「登山・ハイキング学校」紹介します
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
各地方連盟が開催する登山学校・講習会は、一般会員に労山を知ってもらう大きなきっ
かけになっていることが地方連盟から報告されています。今後も継続されるよう願い、現
時点での登山学校・講習会の案内をおこなってホームページを紹介します。
宮城県連盟
安全・安心登山の為の講習会
鎌倉山 4/19
栃木県連盟
第 12 回ハイキング初級楽校
埼玉県連盟
第 20 期埼玉県登山学校
神奈川県連盟
ハイキングリーダー養成学校 2015
http://mwaf.jp/
http://www.geocities.jp/tochigirosan/
http://www.tozan.justhpbs.jp/
http://www.k-rouzan.net/
なお、アルパインリーダー養成学校は満員御礼で受付終了
東京都連盟
登山学校・第 20 期ハイキングリーダーコース、
http://twaf.jp/uploads/photos0/96.pdf
登山学校・第 25 期初級岩登りコース、http://twaf.jp/uploads/photos0/90.pdf
愛知県連盟
第 47 期愛知県連登山学校
及び
2015 年度一般向け登山講座
http://aichirousan.web.fc2.com/
京都府連盟
奈良県連盟
2015 登山入門教室、他
http://www.dab.hi-ho.ne.jp/kyouto-rozan/
第 15 回ハイキングリーダー学校
http://www.eonet.ne.jp/~rouzan-nara/
和歌山県連盟
県連搬出講習会
http://www.geocities.jp/wjxcf055/index.html
大阪府連盟
初級・中級登山学校、女性のためのハイキングセミナー
その他
http://www.geocities.co.jp/Athlete/3063/index_j.htm
兵庫県連盟
登山学校 2015 夏、2015 中級ハイキングセミナー
http://www.nextftp.com/hyougo-rousan/
徳島県連盟
入門登山教室 2015
http://www.geocities.jp/tokushima_waf/index.html
こうした地方連盟主催の学校・講習会には、全国の安全対策基金が活用されています。これ
について少し説明します。2014 年度には、地方ブロック協議会の雪崩講習会や地方連盟の
登山学校・教室等の運営補助として約 700 万円が活用されました(「評議会決議・決定集」
75 頁)。これは遭難事故防止の活動の一環として、安全対策に関わる事業に安全対策基金
より資金的な援助を行なっているものです。このうち、地方ブロック協議会の取組みには
各 25 万円、また地方連盟の登山学校・講習会に対しては、登録会員数に応じて補助金が交
付され、1,001 人以上だと 20 万円、601 人~1,000 人は 15 万円、301 人~600 人が 12 万円、
101 人~300 人が 10 万円、100 人以下は 8 万円の基準で交付しています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▲△3:2015年東日本大震災の支援活動に向けて
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
東日本大震災が発生してから、すでに 4 年が経過しました。しかし、福島第一原発の事
故では、いまだに住民が帰還できない場所が残され、被災地ではまだまだ復興支援が必要
とされています。労山でも、全国各地からの支援ボランティアが粘り強く取り組まれてい
ます。
これに対して、全国連盟では全国の皆さんから寄せられた救援基金を活用して、ボラン
ティア活動に関する高速道路料金、および参加者の宿泊について 1 人 1 泊 1000 円の補助を
実施いたします。申請書は各地方連盟でとりまとめ、理事長名で申請してください。具体
的な活動内容の記載もお願いします。
なお、福島県の避難解除地域への支援についても、今後検討していきます。また、登山
道の放射線量測定運動も継続していきます。
左はワカメ選別作業(埼玉県連提供)
右はカキ殻の選別作業(千葉県連提供)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▲△4:トレイルランに関して環境省が方針を公表
国立公園内のトラブル防止が目的
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
最近増え続ける自然の山道を走るトレイルランニング、略してトレラン。愛好者は 20
万人ともいわれていますが、私たち登山者からみると、すれちがいや追い越しで危険だと
懸念する声もあります。これについて環境省(国立公園課)は、各種団体からのヒアリン
グ結果にもとづき、3月 31 日に国立公園内に関しての指針「国立公園内におけるトレイ
ルランニング大会等の取り扱いについて」を公表しました。
それによると、基本的な考え方として「公園計画における歩道は徒歩利用を確保するも
のであり、トレイルランニング等走行による利用を想定しているものではない」「多数の
走行者が参加する大会等は、慎重に対応することが必要である」としています。この考え
方に基づき、第3節で具体的な「大会等の取り扱い方針」が示され、「特別保護区内を通
過するコース設定は避ける」
「走行に脆弱な区間(湿原、高山植物群落等)、すでに洗掘を
受けている場所はコースに含めない」「利用者の多いルートの混雑期は原則として大会を
開催しない」などの配慮事項が1頁以上にわたり列挙されています。このほか、トレラン
の主催者や参加者が遵守すべきルールもチェックリストを例示しています。詳しくは環境
省のホームページでご確認ください。
http://www.env.go.jp/nature/trail_run/index.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▲△5:2015 年度国民平和大行進に参加しよう
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今年も、5月から国民平和大行進が始まります。いま、日本政府は「集団的自衛権」の
名の下に自衛隊を軍隊として海外に派遣し、米軍指揮下で戦争できるようにしようと躍起
になっています。労山は一貫して「平和あってこその登山」を掲げてきましたが、いまこ
そ私たちの平和への思いを高く掲げることが重要です。
2月の全国評議会では、大阪府連盟の評議員からは「平和行進を担当して6年になり、
昨年も奈良県から受け継いで兵庫県にバトンタッチするまでの8日間、平和行進に取り組
んだ」と活動発表がありました。ここ数年、熱心に声掛けしていることもあり、100 人規
模が維持できるようになったこと、行進の前に原水協と協同した講演やNPT(核兵器不
拡散防止)の署名活動を行なったこと、NPT関連でニューヨークに参加する方も登場し
たため行進は活気付き、目標を大きくクリアできたことなどが紹介されました。他にも平
和活動の一環として9年の実績をもつ「大阪登山者九条の会」では、盛んに行事を催して
おり、戦争の跡などをたずね歩き参加者が不戦の誓いを堅くしていることも報告されまし
た。
今年、2015 年の国民平和大行進は5月6日からスタートします。一人でも多くの会員が
参加するよう、各地方連盟の積極的な働きかけをお願いします。日程は別紙のとおりで、
労山全国連盟ホームページのトップページにも掲載されています。http://www.jwaf.jp/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▲△6:福島・郡山 安積アルプス縦走トレッキングの参加者募集
5月 31 日(日) 全長 14.7km 6時間コース
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
東日本大震災を被災した東北各地では、地域お
こしをはかって復興を促進しようとの取り組み
が行われていますが、福島県郡山(こおりやま)
市でも、労山の会員がかかわるイベントが5月 31
日に行われます。ぜひ首都圏をはじめ全国の皆様
に福島を訪ねていただきたいと、当該実行委員会
から案内がありました。
このイベントは「安積(あさかの)アルプス
縦走トレッキング」と呼ばれます。郡山市の西
側、奥羽山脈に連なる千 m 級の山並みを「安積
(あさかの)アルプス」と名付け、全長 14.7k
mを 6 時間で歩く企画です。下山後には地元名物のキャベツ餅がふるまわれ、バスで磐梯
熱海温泉へ送ってくれるとのこと。企画は福島県地域づくり総合支援事業の一環となって
います。参加費は一人 2000 円、参加締切りは5月 25 日(月)、定員 250 名です。
申し込み方法等の詳細はこちらのホームページをご覧ください。
http://www.ouse-deai.com/event.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▲△7:全国遭対研究集会 6月に神戸で開催
登山中の事故をなくそう 大いに議論を
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
登山中に発生する事故が絶えません。今年に入ってからだけでも、すでに4名の労山会
員が登山中に死亡・行方不明となっています。事故防止は、登山団体としての大きな課題
です。どうして事故は発生したのか、どうすれば同じような事故の発生を防ぐことができ
るのか、全国連盟遭対部が主催する「全国遭対研究集会」が6月 27 日(土)~28 日(日)
に兵庫県神戸市で開かれます。ぜひ、各地方連盟と加盟団体から遭難対策担当者や山行の
リーダーを派遣していただきますようお願いいたします。
※詳細は別紙参照