けん引式木材リサイクラ…（1）製品紹介 C0410-12 けん引式木材リサイクラ＝新製品 HC4700 の紹介＝日立建機㈱小川武宏 Takehiro Ogawa １．製品の概要 HC シリ−ズは米国オレゴン州にあるピーターソン社＊の製品である。同社はアメリカにおいて、大型木材リサイクラのトップメーカである。当社は同社の日本総代理店として、1998 年に発売開始以来、これまでシリーズ合計で約 1 5 0 台の納入実績がある。このたび、新型の HC4700 を発売開始したので、紹介する。写真２ホッパと圧縮ローラつ。材料は圧縮ローラで押さえ付けられて破砕されるので、硬い抜根や幹、竹等の破砕も可能である。破砕室は圧縮ローラにより覆われる構造になっており、材料の飛散を抑える。写真１製品全体 ④ 破砕効率を高める木材自動供給システムを採用。破砕室の過負荷を防止し、安定した作業を行えるように制御する。システムは、破砕時の２．HC4700 の特長 ① 負荷を検出し、圧縮ローラおよびチェーンコン 470kW（639PS）の高出力エンジンを搭載した、トレーラけん引式である。現場間の移動時には、排出コンベヤは簡単に折り畳める。 ② 横入れの大型ホッパを採用した水平連続供給方式により、長尺物の処理が効率良く行える。また、ホッパ位置が低いので、材料の投入作業が容易で、破砕の進捗も確認し易い。 ③ チェーンコンベヤと圧縮ローラで原料を自動的に送り込むため、高い生産性と安全性を保＊Peterson Pacific Corp. 0385-9878/05/￥500/論文/JCLS 60 建設機械 2005．2．写真３操作パネルけん引式木材リサイクラ…（2）ベヤを自動的に停止／反転させる機能を有して ⑧ いる。 ⑤ 破砕室下部側面に大きな点検口を装備。破砕物のサイズを調整するグレート（スクリーン）操作が容易なボタンスイッチ式操作パネルを採用。破砕する材料の種類による、チェーンコの交換等が容易に行える。 ⑨ 排出コンベヤのヘッドプーリは磁選機になっンベヤの送り速度調整もボタン１つで可能であており、建設廃材の破砕物に含まれるクギ等のる。また、あらかじめプリセットされた作業条鉄片を選別排出することができる。件を選択することもできる。 ⑥ 破砕ロータの駆動に油圧クラッチを採用。クラッチ接続作業も操作パネルで容易に行える。第１表主な仕様、価格機械式クラッチにありがちな、焼き付き等のトラブルを回避する。項目運転質量 HC4700 kg エンジン定格出力 kW/min −1（PS/rpm）フィーダ形式最大処理能力 470／2,100（639／2,100）チェーンコンベヤ、圧縮ローラ m3/h 機体寸法 240（４インチグレート使用時）（作業時）17,170×3,150×5,040 （全長×全幅×全高） mm 標準小売価格 28,350 （輸送時）12,110×2,590×3,750 7,900万円（注）単位は国際単位系によるSI単位表示。（）内は従来の単位表示を併記。写真４破砕ロータ ⑦ 破砕ロータに取り付けられているハンマビットは、力が一点に集中するように異相配列されているため、効率良く木材を破砕する。また、ビットが磨耗したときは反転して２面を使うこ写真６プーリ磁選機とができる。写真５グレート写真７油圧クラッチ建設機械 2005．2．61 けん引式木材リサイクラ…（3）かくしたものを農業用途等に活用している。HC4700 の圧倒的な処理能力に、作業時間も短縮され、たいへん満足していただいている。【筆者紹介】小川武宏日立建機㈱環境システム事業部技術部〒112-8563 東京都文京区後楽 2-5-1 TEL ：03-3830-8094 FAX ：03-3830-8219 写真８現場写真３．活用事例国内初号機は、九州の中間処理業者に納入された。処理物は、林業から発生する抜根・枝葉と家屋解体に伴う建設廃材である。それぞれは別に管理され、本機により破砕される。破砕物は、山林のマルチング材として利用されたり、二次破砕によりさらに細 62 建設機械 2005．2．日立建機株式会社＜代表者名＞代表執行役・執行役社長太宰俊吾＜本社住所＞〒112-8563 東京都文京区後楽 2-5-1 TEL ：03-3830-8000 URL：http://www.hitachi-kenki.co.jp ＜資本金＞ 425 億1,985 万円＜従業員数＞連結9,983 名・単独3,276 名＜事業内容および会社近況＞建設機械、運搬機械等の製造、販売、サービス。