Quiz 1 : 殺人現場で褐色のシミにルミノール反応を試みたら、陽性 反応が

ルミノール反応とは?
ルミノール反応は犯罪捜査で血痕の検査に使われています。血痕の色は新鮮なときは赤色をしていますが、
時間の経過とともに褐色、黄色と変化します。ですから、犯行現場で血痕らしきものが見つかったとしても、
目視ではそれが血痕であるかどうかの判断はつきません。その判断に使われるのがルミノール反応です。
※こんな明るい所ではルミノール反応は見えません →
Quiz 1 : 殺人現場で褐色のシミにルミノール反応を試みたら、陽性
反応が出た!これで何者かの血痕であると断定できるか?
Quiz 1 の正解 : 断定できない!
・・・なんでだろう?もうしばらくお勉強していこう
ルミノール反応のメカニズム
Quiz 2 : ルミノール反応は、酸化反応 or 還元反応どっち?
【反応式】
ルミノール反応の原理
ルミノールと過酸化水素水の混合液はそのままでは反応しませんが、
血液中のヘモグロビンに含まれるヘムという鉄原子をもつ物質が反応
を促進させる触媒の役割をして反応が起きます。
まず触媒によって過酸化水素が分解し活性酸素ができます。活性酸素
は非常に不安定で物質を酸化させる性質があります。活性酸素がルミノ
ールと反応すると、左図のような反応が起こります。
Quiz 2 の 正解は・・・
酸化について復習しよう
酸化とは (wikipedia 先生より)
酸化(さんか、oxidation)とは、対象とする物質が電子を失う化学反応のこと。具体的には、物質に酸素が化合する反応
あるいは、物質が水素を奪われる反応などである。
・・・まずは、酸化剤・還元剤の復習をしよう
2FeO + 2OH → Fe2O3 + H2O
上記の反応式で 2FeO と Fe2O3 の Fe の価数が違うことがわかるだろう
か?O(酸素原子)の酸化数は-2 なので
2×Fe の酸化数
+
2×Oの酸化数
=
0
より
Fe の酸化数が+2となり、これがいわゆる鉄(ⅱ)である。
Fe の酸化数×2
+
Oの酸化数×3
=
0
Fe の酸化数が+3となり、これがいわゆる鉄(ⅲ)である。
← NHK 高校化学講座のサイトに飛びます。
より
Quiz 3 : FeO の Fe は酸化剤 or 還元剤でしょうか?
Quiz 3 の正解は・・・還元剤です!
【解説】
電子を受け取っているのか、放出しているのかゴチャゴチャになっしてしまうかもしれないが、3価の鉄は電子を受け取ることで2価
の鉄になっている。酸化剤は相手を酸化させる=自分は還元されるので、電子を得ることが出来るもの、つまりは価数が多いものである。
レポートには書いても書かなくてもいいけど、考えてみよう。
考察 1 : 大根にルミノール反応が出るのはなぜ?金属のせい?
考察 2 : 酸化剤にも還元剤にもなる物質を調べて、その反応式を
見てみよう。
考察 3 : ペットボトルのお茶に含まれるビタミン C は何のために
入っているのか?
考察 4 : 考察 1 とは違い、金属を含有することでルミノール反応
を示す食品を調べ、加熱すると反応が出るか調べよう。
Quiz 4 : ルミノール反応が起こる前と後で、物質のエネルギー準位
はどう変化しているか?
発光のメカニズム
エネルギーは低い方が安定である。しかし物質は反応する際に一度は
エネルギーの山を超えなければならない、その山を少しでも低くして
くれるのが触媒である。
B
B
エネルギーは山を超えて、高エネルギー状態から安定の低エネルギ
ー状態になる時に光としてエネルギーを放出する。これが蛍光となっ
て我々の目にするところとなる。
ちなみにエネルギーが下がっていく方向なら、物質の変化は自動的
に行われる。
A
C
この式で反応が自動的に起こるのは、⊿G が正の場合か負の場合か
どちらだろう、一度考えてみてほしい。