救急科後期研修プログラム

平成 27 年度版
【はじめに】
名古屋第二赤十字病院救急科では、後期研修医を募集しています。
当院の救急科後期研修は、救急科専門医(日本救急医学会)取得を目標の一つとしていま
す。
この目標達成を支援するために、当科では、救急科専門医取得のための後期研修プログラ
ムを日本救急医学会へ登録済みです。遅くとも当院での研修開始後 30 日以内に学会へ事前
登録を行うことで、他科ローテーション期間の 5 割を最大 1 年間まで救急兼務歴として充
当可能になります。
登録済み施設は全国 43 施設です(2015 年 1 月 1 日現在)。
下記 URL より「救急科専門医育成プログラム登録一覧」
(救急医学会 HP)を参照して下さい。
http://www.jaam.jp/html/info/2014/info-20140305.htm
ぜひとも、当院での救急科後期研修をご検討下さい。お待ちしています。
【救急科専門医育成研修プログラムのご紹介】
I. 研修プログラムの名称
名古屋第二赤十字病院
救命救急センター
救急科専門医育成研修プログラム
II. プログラム概要
本プログラムは卒後 3 年目以降の研修医を対象とし、救急科専門医の育成を 4 年間で行う
ための ER 型後期研修プログラムである。入院診療研修も行う。
救急科以外の診療科に進む研修医にも門戸を拡げ、救急科専門医獲得を支援する。この場
合、他科研修期間は相談に応じることが可能である。
III.教育到達目標
救急医としてリーダーシップを発揮して、救急患者の初期診療および入院診療ができる救
急科専門医となる。
IV. 研修施設

基幹研修施設:

研修プログラム責任者名: 稲田眞治(救急科部長)
名古屋第二赤十字病院
V. 研修プログラム
【1 年目(基幹研修施設)
】

研修到達目標:
救命救急センター
平成 27 年度版
様々な救急病態・治療手技を経験し、実践できる救急医としての基礎を確立する。

指導体制:
当院救命救急センターは、救急科として専従の救急指導医、専門医が救急外来診療中心に
従事している。救命救急センターの ICU、SCU には麻酔・集中治療部、循環器内科、心臓血
管外科、脳神経外科、神経内科が専従している。救急科専従医は、救急科指導医・専門医
をはじめ、各診療科の専門医と共同して診療し、指導を受けられる。

研修内容
救急科指導医・専門医の指導のもと救急初期診療を行う(計 8 ヶ月)
。
救急外来診療で必要な検査手技・知識を学ぶ機会として、検査部(心臓超音波)
、放射線科
(腹部超音波、CT 読影、血管造影)研修を各 1 ヶ月ずつ行う。耳鼻科、眼科の外来診療手
技を、救急外来あるいは各科外来研修で学ぶ。診断学、思考プロセスを身につけるため総
合内科研修(2 ヶ月)を行う。指導医の監督の下、担当医として、外因性疾患(熱中症、外
因性心肺停止蘇生後など)の入院診療を行う。
【2 年目(基幹研修施設)
】

研修到達目標:
救急初期診療の経験増とスキル向上のため、decision making の機会を増やしていく。麻酔・
集中治療部研修(4 ヶ月)により、救急診療に必要な手技を幅広く身につける。
病院前救護について理解を深める。

指導体制:
救急科指導医・専門医の指導のもと診療を行う。
麻酔・集中治療部など他科研修では、研修プログラム責任者が作成した研修目標達成を念
頭に置いて研修できるよう、研修先の診療科に依頼する(別添参照)
。研修目標は、救急科
専門医収得のための手技・症例が、研修先の診療科で充分経験できるよう作成されている。

研修内容:
救急科指導医・専門医の指導のもと救急初期診療および入院診療を行う(計 8 ヶ月)。
麻酔・集中治療部研修(4 ヶ月)により、救急診療に必要な手技を身につける。病院前救護
について、救急指導医講習(愛知県防災局)を受講する。受講後、救急救命士の集合教育
に参画する。
【3 年目(基幹研修施設)】

研修到達目標:
より精度の高い救急診療に従事する。救急外来診療のチーム力向上について学ぶ。
病院前救護について、指導的立場で関わり理解を深める。

指導体制:
救急科指導医、専門医により、必要あるいは本人が求めた場合に、指導や助言をうける。

研修内容:
救急初期診療および入院診療を行う(計 8 ヶ月)。
平成 27 年度版
初期研修医の指導を通じて、救急外来診療のチーム力向上の基礎を学ぶ。1,2 年目後期研修
医が担当する入院診療の指導を通じ、入院診療もチームで行うことを学ぶ。
希望する内科系もしくは外科系研修(4 ヶ月)
【別紙の通り】を行う。指導医の指導のもと、
名古屋市消防局の事例検証を一部担当する。救急救命士の集合教育に参画する。
【4 年目(基幹研修施設)】

研修到達目標:
救急初期診療、入院診療で指導的な立場に立つ。救急隊員、救急救命士の指導に関わる。

指導体制:
救急科指導医、専門医により、必要あるいは本人が求めた場合に、指導や助言をうける。

研修内容:
救急外来全体のマネージメントを学んで実践する。重症病態のリーダーとして診療を担
当する。希望する内科系もしくは外科系研修(4 ヶ月)【別紙の通り】を行う。救急救命士
の集合教育に参画する。
なお、当院は救命救急センターであると同時に赤十字病院・災害拠点病院であり、院内
外で各種災害医療研修に関わる機会に恵まれている。希望者には、積極的に、これら災害
医療研修に係る機会を与える。国際救援の拠点病院でもあり、希望者には相談に応じる。
研修プログラム例(専門医取得規定上、救急科専従歴は、連続する 3 ヶ月以上を一単位と
するためこのようになっています)
4月
1年目
2年目
3年目
4年目
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
救急
総合内科
心エコー
放射線科
(耳鼻科・眼科パートタイム研修あり)
麻酔・集中治療部
救急
麻酔・集中治療部
希望科研修
救急
希望科研修
救急
希望科研修
救急
1月
2月
救急
救急
救急
希望科研修
【希望する内科系もしくは外科系研修について】
救急医療を実践する上で修練が重要と考えられる診療科を中心に他科研修を行う。選択は
各自の希望に応じ。希望によっては、内科系・外科系両者にまたがっても構わない。以下
挙げた診療科は、過去に研修受入実績のある診療科であるが、これら以外の診療科研修も
可能である。
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内科系(3・4 年目に計 8 ヶ月)
総合内科、消化器内科、循環器内科、放射線科など

外科系
脳神経外科、呼吸器外科、整形外科、麻酔・集中治療部など
3月