保健師 教養考査 我が国は、大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会

保健師
教養考査
我が国は、大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会経済システムを構築した結果、急
速な経済成長を成し遂げましたが、一方で、廃棄物の大量発生の問題など、環境に対す
る様々な悪影響を生じることとなりました。
環境への悪影響を克服し、今後も持続的な経済発展を続けていくためには、Reduce(リ
デュース:廃棄物の発生抑制 )、Reuse(リユース:製品・部品の再使用 )、Recycle(リ
サイクル:再資源の利用)の3R(スリー・アール)を推進し、循環型社会を構築して
いくことが重要とされています。
そこで、次の問1、問2に答えなさい。
問1
なぜ3Rを推進する必要性があると考えられるか、あなたの考えを述べなさい。
問2
3Rを推進するにあたって、我々はどのような取組みを行うべきか、あなたの考
えを述べなさい。
保健師
専門考査
【問
1】
次の文章を読んで、空欄①~⑨にあてはまる語句を答えなさい。
ヘルスプロモーションとは、WHO が1986年の(
(1)
①
)憲章において
提唱した新しい健康観に基づく21世紀の健康戦略である。
(2)
「がん対策推進基本計画」では、がんの予防の個別目標として、平成34年度
までに、成人喫煙率を(
②
)%とすること、平成32年までに、(
③
)
の無い職場を実現することが挙げられている。
(3)
脳梗塞は 、(
④
)、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症に分類さ
れる。
(4)
感染症法の中で結核は、(
⑤
)類感染症に分類されている。感染経路は
空気感染であり、臨床的には感染の成立は必ずしも感染症としての(
⑥
)
を意味するものではない。
(5)
厚生労働省は「健康日本21(第2次)」の中で、生活習慣病のリスクを高める
飲酒量を、1 日の平均純アルコール摂取量が男性で(
(
⑧
)g以上、女性で
)g以上と定義している。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療方法には、軽症の場合はマウスピース療法、
(6)
中等症以上の場合は(
【問
⑦
2】
(1)
⑨
)、外科的手術がある。
次の文章を読んで、(1)~(5)の問いに答えなさい。
プリシード・プロシードモデルの教育・組織診断における要因として誤ってい
るものをア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。
ア
人の行動に先立つ動機づけに関連した、知識、信念などの前提要因
イ
ある行動を実現させるために必要な、保健資材の入手可能性などの実現要因
ウ
行動が生じたあとに、その行動が続くよう継続的に報酬を与える強化要因
エ
行動を行わなかった場合に起こりうる、脅威の認識や損益決算などの促進要因
(2)
糖尿病に関する内容で正しいものをア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。
早朝空腹時の血中インスリン値が15μ U/mL 以上を示す場合には、明らか
ア
なインスリン抵抗性の存在が考えられる。
イ
スルホニル尿素薬やビグアナイド薬は、単独使用で低血糖をきたす可能性は
きわめて低い。
冠動脈疾患のない場合の糖尿病患者の脂質管理目標値は LDL コレステロール
ウ
100 mg/dL 未満、HDL コレステロール40 mg/dL 以上、中性脂肪150 mg/dL
未満である。
エ
糖質は胃から吸収される。
(3)
血圧を上腕で測定する際に、収縮期血圧が正確な値より高くなるものをア~エ
の中から1つ選び、記号で答えなさい。
ア
マンシェットの位置が心臓より高い
イ
たくしあげた袖で上腕がしめつけられている
ウ
マンシェットの幅が狭い
エ
マンシェットの巻き方がきつい
(4)
厚生労働省が取りまとめた平成25年度の精神障害の労災補償状況について正
しいものをア~エの中から1つ選び、記号で答えなさい。
なお、支給決定件数とは、平成25年度中に「業務上」と認定した件数で、平
成25年度以前に請求があったものを含みます。
ア
労災請求件数は1,409件で、過去最多となった。
イ
支給決定件数は436件で、4年連続で減少している。
ウ
支給決定件数は各年代のうち、20~29歳が最も多い。
エ
支給決定件数は、出来事別では「1か月に80時間以上の時間外労働を行っ
た」が最も多い。
(5)
熱中症に関して、誤っているものをア~エの中から1つ選び、記号で答えなさ
い。
ア
熱中症対策の指標として用いられる暑さ指数( WBGT)は、気温・湿度・気
流の3つを取り入れたものである。
イ
体温調節中枢は、間脳の視床下部にある。
ウ
熱中症は、同じ気温でも湿度が高いほど起こりやすい。
エ
熱中症の応急処置で体を冷却する場合は、体表近くに太い血管の通っている
前頸部の両側、腋窩部、鼠径部などが効果的である。
【問
3】
下の表は、胃がん検診結果と受診者の追跡結果の関係を示したものである。
これを踏まえて、以下の(1)~(3)の問いに答えなさい。
胃がんあり
胃がんなし
計
検査陽性
800
40,000
40,800
検査陰性
60
400,000
400,060
計
860
440,000
440,860
(1)
「検査陽性」かつ「胃がんなし」に該当する集団を何と呼ぶか。漢字3文字で
答えなさい。
(2)
「感度 」、「特異度 」、「陽性的中率」をそれぞれ答えなさい。答えは小数点以下
第二位を四捨五入して、小数点以下第一位まで答えなさい。なお、答えのみでな
く計算式も示すこと。
(3)
人間ドックとがん専門病院で同様の検査をした場合では、陽性的中率がより高
くなると推測出来る方はどちらか。また、そのように考えた根拠も簡潔に答えな
さい。
【問
4】
次に示すのは平成26年に公布された「労働安全衛生法の一部を改正する
法律」の抜粋である。空欄に入る語句の組み合わせとして正しいものをア~
オの中から1つ選び、記号で答えなさい。
労働安全衛生法第66条の10
第1項
事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師、保
健師その他の厚生労働省令で定める者による(A)把握するための検査を行
わなければならない。
第2項
事業者は、前項の規定により行う検査を受けた労働者に対し、厚生労働省
令で定めるところにより、当該検査を行った医師等から当該検査の結果が通
知されるようにしなければならない。この場合において、当該医師等は、あ
らかじめ当該検査を受けた労働者の同意を得ないで、当該労働者の(B)な
らない。
第3項
事業者は、厚生労働省令で定める要件に該当するものが(C)面接指導を
受けることを希望する旨を申し出たときは、当該申出をした労働者に対し、
厚生労働省令で定めるところにより、
( C)面接指導を行わなければならない。
ア(A)早期に心の不調を
(B)就業上の措置を講じては(C)医師による
イ(A)早期に心の不調を
(B)就業上の措置を講じては(C)医師等による
ウ(A)早期に心の不調を
(B)検査の結果を事業者に提供しては(C)医師による
エ(A)心理的な負担の程度を(B)検査の結果を事業者に提供しては(C)医師等による
オ(A)心理的な負担の程度を(B)検査の結果を事業者に提供しては(C)医師による
【問
5】
次の症例について、以下の(1)及び(2)の問いに答えなさい。
<基礎情報>
<健康診断結果>
性
別
:
男
性
年
齢
:
45歳
検診項目
検査結果
基準値
身長
167 cm
ビール(350ml)1本
体重
79 kg
7日/週
BMI
28.3
:
15本/日
腹囲
92 cm
運動習慣
:
なし
収縮期血圧
128 mmHg
仕
:
デスクワーク
拡張期血圧
70 mmHg
空腹時血糖
83 mg/dL
HbA1c(NGSP)
5.5 %
中性脂肪
320 mg/dL
HDLコレステロール
37 mg/dL
LDLコレステロール
120 mg/dL
AST
25 IU/L
33 IU/L
ALT
50 IU/L
35 IU/L
γ-GTP
42 IU/L
60 IU/L
尿酸
7.8 mg/dL
治療中疾病:
な
飲
酒
喫
:
煙
事
し
(1)
上記の症例における健康上の問題点を箇条書きで述べなさい。
(2)
上記の症例に対して、健康診断後に個別保健指導をすることになりました。
保健師として、どのような保健指導をしますか。具体的に述べなさい。
【問
6】
次の文章を読んで、以下の(1)及び(2)の問いに答えなさい。
6月、ある社員から少し気がかりな部下について、保健師に相談がありました。
部下 A さんは今春に人事異動してきたばかりで、異動当初は仕事に意欲的に取り組
んでいました。しかし、最近になって元気がない様子が見られ、仕事の遅れやミスが
目立ってきました。また体調不良で会社も休みがちです。
後日、A さんが上司の勧めで、保健師との面談にやってきました。
(1)
厚生労働省の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」における「4つの
メンタルヘルスケア」「
( 4つのケア」ともいう。)を挙げなさい。
(2)
あなたがこの保健師だった場合、産業保健師として、どのように対応しますか。
具体的に述べなさい。