生 殖 無性生殖 有性生殖 無性生殖 Asexual (Vegetative

生
殖
無性生殖
有性生殖
• 二分裂
• 出芽
配偶子による生殖
繁殖=家畜を増やす(増殖)
無性生殖 Asexual (Vegetative) Reproduction
• 分裂(アメーバ),出芽(ヒドラ)によって群体をつくる
時には,遺伝情報の配合は起こらない。
• すべて有糸分裂のため,遺伝的に同じ子孫だけが生じる。
1.すべての子孫は元の生物と全く同じコピー生物となる。
2.迅速に個体を増殖する生殖方法であるが,多様性が生
まれない。
http://csls-db.c.utokyo.ac.jp/search/detail?image_repository_id=
215
有性生殖 Sexual reproduction
• 2種類の配偶子(半数体細胞)の融合による個体形成
• 受精-配偶子に含まれる遺伝情報の配合
卵子を生産する
精子を生産する
両配偶子(半数体)
http://csls-db.c.utokyo.ac.jp/search/detail?image_repository_id=
216
減数分裂の仕組み
融合
発達
接合体(2倍体細胞)
子孫に多様性
1
いでん ししつ
同一の遺伝資質をもった
個体群
むせい
無性生殖-自分だけで生殖をする
せいしょく
クローン Clone
ゆうせい
ギリシャ語 Klon=小枝
有性生殖-2つの個体が関わって生殖をする
H. J. Webber (1903)
はいぐうし
むせいてき
2種類の配偶子
によらない
無性生殖で自分をふやす
多くの細菌,原生生物,菌類など
えいようせいしょく
・・・・・
・
0.1 mm
哺乳動物の卵子
0.12~0.14 mm
長さ 2-4 µm
幅 0.4-0.7 µm
細菌
×200
×3000
×1000
1 マイクロメートル
1 µm 
哺乳動物の卵子
そうさがた でんしけんびきょう
×10,000
これはピン先端の走査型電子顕微鏡写真です
120~140 µm
・・
1
1000
mm
・
園芸植物でよく行われている方法
接木
取木
二分裂-細 菌やアメーバ
挿し木
株分け
腸球菌
出芽-酵母
かぶわけ
とりき
さしき
つぎき
バクテリア
Streptococcus faecalis - coccoid prokaryote (dividing); a pathogen causing skin and wound infections
2
ほふくし
さ
き
かいけい
イチゴは匍匐枝,ジャガイモは塊茎をつくって繁殖します
切りとって植えた枝は,生長して,
もとの植物とまったく同じ植物に
なる
こかぶ
挿し木をしてできる新しい植物
一列に並んだ新しい子株
・・
・
しゅつが
地上の茎の葉腋(ようえき)にある芽が肥大して,
球根と同様の性質をもつ塊状組織を形成する。
ヒドラ
オニユリのむかご
淡水産の腔腸動物。触手は4~7本,ミジンコなど触手にふれた物を刺胞を打ち込
み麻痺させたものを食べる。消化管に入った餌は養分を吸収された後,口から放出
される。ふつう出芽により増殖する。写真では3個の出芽が見られる(矢印)。
えいようせいしょく 自然薯のむかご
の一部
・
ふえ方
無
性
生
殖
特徴
体細胞分裂などにより,新しい個体 もとの個体と同じ遺伝子をもつため,
をつくる
親とまったく同じ形質を示す
分裂,出芽,栄養生殖
同一な子ができる
↓
雄と雌(性別)によらない
環境が変化すると全滅する可能性がある
雄と雌による受精によって新しい個 母親と父親の遺伝子を受けつぐため,
種としての形質以外は
体をつくる
両親と異なる形質を示す
有
性 動物…精子と卵子の核が合体して受精
植物…精細胞と卵細胞の核が合体して
多様な子ができる
生
受精
↓
殖 受精卵が育ち,新しい個体ができる 環境が変化しても生き残る可能性がある
3
有性生殖
無性生殖
有性生殖では,異なる二個体が配偶子を出し合って(子ども)細胞
をつくるので,無性生殖に比べて繁殖効率が悪い。
有性生殖の意義
遺伝的多様性の獲得
有性生殖では,無性生殖とは対照的に,遺伝子の新
しい組合せが生まれるので,子孫に新形質が出現す
る可能性が高い。
生物は有性生殖を介して
環境への適応の多様性を
増すことができる
1.突然変異修復
2.寄生者対策
減数分裂により,父方由来と母方由来の相同染色体
がランダムに分配され,遺伝的に多様な生殖細胞が
形成される
さらに,
減数分裂によって染色体の組換えが起こる
各染色体に1ヵ所ずつ組換えが起こったとすると,
その組合せは246通り
ヒトの場合
23対,計46本の染色体をもつ
その組合せ=223通り
ヒトの場合
8.4×106
・
223=8,388,608≒8.4×106
246=70,368,744,177,664 ≒ 70×1012
・
4
有性生殖の意義
223=8,388,608≒8.4×106
246=70,368,744,177,664 ≒ 70×1012
同じ遺伝子の組み合わせ
をもった配偶子はほとんど
あり得ない。
有性生殖により
1.突然変異修復
2.寄生者対策
親の遺伝子に生じた有害な突然変異を修復できる。
毎世代,遺伝子の組み合わせを変えていくことにより,
有害な突然変異の影響を回避できる。
受精によって“まったく新しい遺伝子の組み合わせ”
をもった個体が生れる。
有性生殖の意義
生殖-新しい個体を創造する
性 -2つの異なる個体の遺伝子を結びつけ,新しく
配列し直すこと
一体化
有性生殖により
1.遺伝子修復
2.寄生者対策
宿主は
いろいろな寄生者から身を守るために,防御機構
を複雑化している。
有性生殖
防御機構はいろいろなタンパク質で成り立っている。
つまり遺伝子の組み合わせが多いほど有利である。
無性生殖だと,一度破られたら防御のしようがない。
1. 減数分裂
2. 相手の認識機構
【寄生者】 ウイルス,細菌,カビ,マラリアなどの原虫類,カイ
チュウなどの腸内寄生虫,ダニ,ノミなどの昆虫など
接合子
生殖細胞
胚盤胞
原腸胚
精子
外胚葉
(外層)
発生における最初の分化のひとつ
内胚葉
(内層)
中胚葉
(中層)
沿軸
頭部
消化管 咽頭 呼吸管
肺 細胞
甲状腺細胞
すい臓細胞
側面
顔面筋
骨格筋細胞
脊索
色素細胞
ニューロン
皮 膚細胞
中間
赤血球
背側
腎尿細管
中枢
外面 神経系 神経堤
卵子
・・
5
一世代
個体
受精卵
生殖細胞系列 germ line
配偶子(精子)
死亡
発生
体細胞系列 somatic line
配偶子形成
受精卵
ヒトの体の細胞数
2n=60兆(60×1012)
n≒46
配偶子(卵子)
・・・・
生殖細胞は受精して次の世代の胚・個体となって,細胞分裂を続けることができる
幹細胞として未分化の状態維持
減数分裂による染色体数の半減
体細胞と生殖細胞への分化
・・
生殖の基本原理
・
http://csls-db.c.utokyo.ac.jp/search/detail?image_repository_id=
219
http://www.mls.sci.hiroshimau.ac.jp/smg/education/inherit1.html
6
23通り
体細胞分裂と減数分裂の比較
減数分裂における染⾊体動態の制御
体細胞分裂
減数分裂
目的
体細胞の増殖(生物
体の成長)
生殖細胞(卵・精子
等)の形成
染色体数
変わらない(2n→2n)
半減する(2n→n)
DNA複製後に2回
連続
分裂回数
1回(2個の娘細胞)
連続した2回(4個
の生殖細胞)
卵形成では分裂
停止が2回
2n種類(交叉が生
二価染色体形成
染色体の組み合 全く同じ
わせ
特記事項
じないとして)
http://www2.kobe-u.ac.jp/~jibaklee/researchcontent.html
体細胞分裂と比較して,減数分裂の特徴をまとめると,次
の表のようになる。
減数分裂
体細胞分裂
行われる時期
体細胞がふえるとき
行われる場所
動物 体全体
植物 根や茎の先端等限ら
れた場所で活
発に行われる。それ以
外の場所は
ほとんど分裂しない。
生殖細胞が形成されるとき
主な観察の材料
タマネギ、ニンニク等の根端
タマネギ、アサガオ等の発芽
種子の根端
動物 バッタやコオロギの精
巣 植物 ムラサキツユクサ等
のやく
1細胞中の染色体の数
変わらない
半分になる
1細胞中の遺伝子の数
変わらない
半分になる
分裂後の細胞の数
2個
4個
動物
植物
雌 卵巣
雄 精巣
めしべ(胚珠の中)
おしべ(やくの中)
体細胞分裂
減数分裂
生殖細胞(卵・精子等)の形
成
染色体数
変わらない(2n→2n)
半減する(2n→n)
連 続 し た 2 回 (4 個 の 生 殖 細
分裂回数
1回(2個の娘細胞)
胞)
(交さが生じないとして)2n
染色体の組合せ まったく同じ(娘細胞は同質)
種類
目
的
体細胞の増殖(生物体の成長)
7