親子で楽しむ 志をはぐくむ読み物

坂出市立坂出小学校 特別号 5年
親子で楽しむ
志をはぐくむ読み物
夏休みには,
『「志をはぐくむ」読み物資料』をもとに,親子で話し合う機会を設けていただき,
ありがとうございました。
感想の中には,彼らがどのように生きたのかを知り,「自分も,このような気持ちを大切にし
たい。」などという子どもたちの感想が見られました。また,保護者の皆様からは,
「志をもった
人間に成長してもらいたい。」
「我がふるさとの偉大な先人のことを学習し,坂出を誇りに思う人
間になってもらいたい。」等の感想をいただきました。
彼らが志を貫き,思い描いた未来に,今,生きている子どもたちが,よりよく成長できるよう
にしていきたいと思っています。
(敬称略)
ぼくは,この話を読んですごいと思ったことは,死をかくごした上で,船旅に行
ったことです。庄八さんは,日本のために,進んでオランダへ行くというところが
すごいと思いました。
庄八さんの子どものときは,畑仕事や手伝いをたくさんしていたから,偉人にな
ったんだなあと,思いました。「若い時の苦労は,買ってでもせよ。」ということわ
ざがあるように,がんばったら,必ず,よい結果につながるから,ぼくも,一生け
ん命がんばりたいです。
5 年1組
小林 隼也
造船の技術を学ぶために,オランダに行き,苦しい事を一人でたえたのは,
すごいと思います。そして,留学していた時は,だれ一人知る人がいないから,
心細かったと思います。
でも,古川さんが,がんばれたので,今の船の技術があると思います。
そのことに,感謝したいです。
5年2組
森 瑛杜
今の日本のすぐれた船の技術をきづいた庄八さんは,日本の宝だと思います。
人の意見にまどわされず,勇気をもって自分の思った道を進んでいく庄八さんは,
本当にすごいと思います。
私も,周りにまどわされることなく,自分を信じて,努力を続けられる人になり
たいです。そして,周りの意見を聞きながら,いろんなことにがんばりたいです。
5年3組 宮本 祐琳
〈おうちの方から〉
1年近くもかかる命がけの航海と知りながら,決意した庄八さんの行動には,「もっと学び
たい。」という強い信念を感じました。きっと,今持っている知識と技術だけでは,足りない
と感じていたのでしょうね。
オランダでの暮らしは,辛いこともたくさんあったと思うのに,友人を失っても,目標に向
かってがんばりぬいた庄八さんの心の強さと努力は,かなりのものだったと思います。我が子
の言う通り,家の手伝いをたくさんしていたことで,心の強さやかしこさも身につけていたの
ではないかと思います。いろんなことを経験することは大事なことだと思いました。
自分の思いを強くもち,苦しいことにも耐えて頑張った古川さん。古川さんの生き方
にふれ,学ぶこともたくさんあったと思います。友の死を乗り越え,人のため,そして,
自分のためにも学びを忘れず続けてくれたからこそ,「今」があるのですね。
坂出を愛してくれた古川さんが残してくれたものを,これからも大切に,そして,生
きる上での強さや努力することを学び得ていきたいですね。
何事においても,すぐ楽な道を選ぼうとする私達ですが,この資料を読み,古川さんのよう
な心身ともにたくましい人が,世の中にはいることを,改めて感じました。
親としては,自分の子どもに,古川さんが水夫になるために,一生懸命努力したように,情
熱をかたむけて,取り組める何かを見つけてほしいと願っています。
今後も,いろいろな本を読んだり,体験させたりしながら,やりたいことを見つけられるよ
うに支援していこうと思っています。
さらに大きな海へ 咸臨丸
幕末,海軍力の増強を目指した幕府にとって,新しい大きな船を運航するた
めの水夫が必要となりました。そこで目にとまったのが優れた操船技術をもつ塩
飽の人々です。幕府の要請に応じて,初めて造る洋式帆船のために水夫 30 人
を,長崎の海軍伝習所には 45 人の水夫を島々から送り出しました。
後に,万延元(1860)年,太平洋を横断した咸臨丸の水夫50人のうち,3
5人が塩飽の島民でした。咸臨丸がアメリカにいた間も水夫たちはまめに働き,
造船の技術を学ぼうとし,アメリカ人を驚かせたといいます。歴史が大きく動いた
陰に,古川庄八さんをはじめとする,塩飽の水夫たちの素晴らしい働きがあったの
です。
近代造船の基を築いた人