をいただくたび、バルブ産 ました。皆さまからご祝辞 14年に創立 周年を迎え 日本バルブ工業会は20 さて、慌ただしくも充実 でございます。 厚く御礼を申し上げる所存 皆さまにはあらためまして るかを実感いたしました。 こうした状況において、迅 済状況が続いております。 経営者の手腕が問われる経 後の需要の落ち込みなど、 よる材料高騰、消費税増税 事業や広報活動を積極的に 雇用対策、人財育成の各種 年も技術対策、環境対策、 計画を始動させており、今 バルブ産業ビジョン第3期 当工業会では、昨年から 持たなければなりません。 るバルブ産業を引き続きご 支援いただけますよう、よ ろしくお願い申し上げま す。 たかの・あきひこ 年生まれ。 年間電機メーカー勤務の後、 年から 現職。専門は関数プログラミング、連想 情報学。研究成果の連想検索を活用し や文化遺産オンラインな て、 どの情報サービスを開発。 うものが見えるかもしれ 信号がもらえたら何か違 ついています。ここから ルには多数の給水装置が す。例えば世界中のホテ 何百万個と稼働していま でもこれらは世の中に のが現状です。 トワークとは離れている 装置などはセンサーネッ いません。手動弁や給水 ータ分析は十分にできて ところにありますが、デ センサー通信などと近い 会があります。自動弁は などの自動弁部会の3部 部会、そして自動調節弁 会、給水装置などの水栓 象になる気がします。 ィープ・ラーニングの対 ら、バルブ産業全体もデ 整いつつある時代ですか とれる、そういう環境が けでさまざまなデータが ます。センサーを置くだ 技術も急速に発達してい 量化し、通信ワイヤレス ね。今はメモリーが大容 奥津 本当にそうです か。 れるのではないでしょう ルギー社会にも役立てら を構築するスマートエネ せれば、持続可能な環境 ーコントロールに反映さ いくようにするなどフロ うシステムとして指令が 制御で作業ミスがないよ のは人だとしても、中央 います。バルブを動かす 握することが重要だと思 しようという世界的な動 持たせ最適コントロール ットフォームで互換性を ネットでつなげ共通プラ 械関連をすべてインター ど、世の中にある製造機 第4世代産業革命 のインダストリー4 s、IoT や、ドイツ et of Thing ーネット Intern す。最近、モノのインタ て話をしたいと思いま 業を取り巻く課題につい さて、いま日本の製造 と思います。 ってやっていけると良い かけられます。先頭を切 産業から周辺産業に呼び 欠な機械なので、バルブ ギー流体の移送には不可 奥津 バルブはエネル うですね。 きがあります。ドイツが 有名ですが、米国もGE 社が参加しています。高 会は賛助会員含め180 奥津 日本バルブ工業 かなか起きにくい側面も うなイノベーションがな エーティブに挑戦するよ 若い人材が入ってクリ きました。 な学問の領域でここまで 学、制御工学など伝統的 すが、流体力学や材料力 産業を支えてきた分野で えました。まさに日本の 2014年に 周年を迎 するのに役立ったという 援車両が通れる道を指示 開して被災地に向かう支 報を統合しオープンに公 ーでは無数のカーナビ情 あります。自動車メーカ が分かったという事例が なかったさまざまなこと たのかなど、従来知り得 ぜ被害がこれだけ拡大し わせ、つないでみるとな 政府の情報などを重ね合 時にさかのぼって見てみ か新しい現象が出てきた らが多いと思います。何 と言われているのは後か 高野 これまで成功例 活用するのでしょうか。 りつけ後から何かの形で けれど先にセンサーをと とも使えるかわからない うものでしょうか。それ 用とは最初から狙って行 奥津 ビッグデータ活 れません。 ーネットができるかもし つまり各パラメーター 法が活用されています。 プ・ラーニングという手 最近は機械学習のディー は少し古くなりつつあり 釈可能な仮説を立てるの だこです。ただ人間が解 まざまな分野で引っ張り トと呼ばれる人材は、さ やデータサイエンティス できるデータアナリスト 高野 そういう分析が いけないのでしょうね。 ってできる人がいないと 発に使えるなど確信をも バルブをつないだり、社 しょうね。だから多くの との方が重要だったので 高く、その機能を保つこ までバルブの付加価値が そういう意味ではこれ す。 活用をすでにやっていま 域もセンシングやデータ 車をはじめBtoCの領 ンスだと思います。自動 ば、逆にものすごいチャ 取り組めていないとすれ 界全体がそういうことに 高野 まだバルブ産業 うことでしょうか。 が難しくなってくるとい けないところはビジネス で、その動きについてい する部材などのメーカー 高野 プラントを構成 いと強く感じています。 バルブ産業も避けられな ァクトリー時代の到来は す。こういうデジタルフ 討を開始したところで っている様相で日本は検 各国すでに粛々と向か います。 抗軸のように動きだして やIBMなどを中心に対 度成長初期に設立され、 あります。そのためさま 例もあります。 高野 東日本大震災の われますか。 どんな可能性があると思 データとバルブの関係に の専門家ですが、ビッグ た。高野さんはIT技術 かつて聞きませんでし ういう発想を業界内では と書かれていました。そ とうまく使った方が良い 業はビッグデータをもっ る学生論文にはバルブ産 いました。最優秀賞のあ 懸賞論文コンテストを行 んでいます。 かるとか、新しいセンサ 他のシステムの状態がわ ルブが稼働しているから 測もできますが、いまバ ルブそのものの状況の計 越え稼働しています。バ などで会社を越え、国を ルブはあらゆるプラント その分析は重要です。バ 計測データが集まるので す。さばききれないほど あることを示していま ものが変わってくる時が ングすることで、見える 応用例は圧倒的にセンシ 手動弁中心のバルブ部 要ですね。当工業会には 人材というのが本当に重 奥津 情報分析できる います。 るようになって実現して って、多数ちりばめられ が相対的にかなり安くな ともあります。センサー 録手段として使われるこ つかるなど、実験的な記 たらある種の規則性が見 状況をもう少し精緻に把 ひとつに流れこむ流体の に、まずはバルブの一つ でもそこまでやる前 のです。 まくいくというようなも ューターにやらせるとう 分からないものがコンピ に導くのです。人間だと ながら段々と良いレベル ラメーターでやりとりし ヤーを作りそれぞれのパ ューターがある種のレイ 一番適切なのか、コンピ 設定のどの組み合わせが 考えていく必要がありそ 中の統合システムとして く、社会インフラ構造の グが発達するのではな れにバルブだけセンシン れるかもしれません。そ 会全体の顧客に安心を売 で信頼性が高いほうが社 ても、トータルシステム の性能は抑え気味だとし でも近年は、一個一個 り立ってきた。 の性能を高めることで成 どしなくても、製品個々 会システムとして保証な う具合です。 トですべてつながるとい 報が経営とインターネッ れる。さらにそれらの情 映したデータが書き込ま 全体にわたり、実機を反 情報までライフサイクル 設、試運転や本格運転の 3次元CAD設計、建 が進み、発注から詳細な のコンピューター上で話 ば見積もりの段階からそ のすべてが表され、例え でデータとしてプラント 奥津 サイバー空間上 せ い ち 後、気象庁やテレビ局、 年は学生 これらビッグデータの 高野明彦氏 な所を見つけ、新たな開 情 報 分 析 で き る 人 材 が 重 要 0 な 析には、データの特徴的 ません。ビッグデータ分 奥 津 良 之 氏 日 本 バ ル ブ 工 業 会 広 報 副 委 員 長 セ ン サ ー ネ ッ ト の 可 能 性 統 合 シ ス テ ム で 信 頼 確 保 を ビ ッ グ デ ー タ と バ ル ブ . 業がいかに多くの方に支え 速かつ的確な対応をしなけ 展開してまいります。 ればならないのはもちろん 次の 年、 年、さらに も早3カ月が過ぎ ですが、一方で将来をしっ した節目の年を終え、今年 かりと見据えたビジョンも × その先に向けて発展し続け ようとしていま 日 本 バ ル ブ 工 業 会 会 長 田 渕 宏 政 す。急速な円安に られ、また必要とされてい 将 来 見 据 え 積 極 的 に 事 業 展 開 高 野 明 彦 氏 国 立 情 報 学 研 究 所 教 授 ざまな広報活動に取り組 個 々 の 性 能 と 全 体 の 安 心 バルブの日を迎えるにあたって 産業プラントや建築設備、食・医薬品工場から宇宙関連などあらゆる場所で流体 制御の要となるバルブ。多様な産業基盤を支え活躍している。一方で情報処理技術 の進展とともに世界的な潮流として押し寄せる製造業のデジタル化の中で、新たな 取り組みも必要とされている。あす3月 日は「バルブの日」。そこで、「連想検 索」という情報処理技術を生み出した国立情報学研究所の高野明彦教授と日本バル ブ工業会の奥津良之広報副委員長が対談。バルブ産業の近未来について語った。 金曜日 2015年 平成27年 3月20日 【広告特集】 ) ( 3月日は「バルブの日」 デジタル化時代のバルブ産業対談
© Copyright 2024 ExpyDoc