冷たい市政変えたい/春木ちえ候補に聞く

札幌市長選/冷たい市政変えたい/春木ちえ候補に聞く
札幌市長選挙(3 月 29 日告示、4 月 12 日投票)に日本共産党から立候補する春木ちえさ
ん(56)=党道委員会副委員長=に話を聞きました。(北海道・越智朋子記者)
●市長選に立候補を決意した理由は?
「市民に冷たい市政」を変えたいと思い、決意しました。
市民のみなさんと運動をしていく中で多くの人と出会いました。
忘れられないのは生活保護を受けながら働くシングルマザーの方です。子どもが、お母
さんの大変な姿を見て「靴を買ってほしい」と言い出せなくて、とうとう足が痛くなって
しまい、母親は「ごめんね。気づかずにごめんね」と何度も何度も謝ったのです。
生活
保護をめぐっては、2012 年札幌市白石区で 40 代の姉妹が孤立死する痛ましい事件が起こ
りました。
しかし、いまだに札幌市では、生活保護の申請書を区役所の窓口に置くことすら拒んで
います。
寒い冬の間、灯油代が高く、ストーブをつけずに我慢しているお年寄りが多くいます。
北海道の 9 割の自治体が福祉灯油を実施していますが、札幌市は行っていません。市は保
育料の 10%値上げを行い、免除されていた生活保護世帯、非課税世帯の「延長保育料」を
有料化しました。
市民のくらしを守り、手が届きにくい人たちに手を差し伸べる市政が強く求められてい
ると感じています。
●入党へのきっかけを教えてください。
生まれ育った鹿追町から進学で札幌に来て、宣伝をしていた民青の人から横浜で米軍機
が墜落し、一般市民が死傷した事件(1977 年)のことを聞きました。戦後 30 年以上たっ
ても、市民が犠牲になる悲劇が起こるのかとショックを受け、こんな状況を変えなくては
と思った。私の平和への思いの原点です。そして、原水爆禁止世界大会に参加し、各地か
ら集まる参加者たちを見て、社会は変えていくことができると思い、戦争反対を貫いた共
産党の党員として生きる道を選びました。
●どんな札幌市政をめざしますか?
真っ先に行いたいのは「国保料世帯平均 1 万円の引き下げ」です。党市議団が行ったア
ンケートにも「高すぎて払いたくても払えない」との声が多数寄せられました。
毎年、国保料を引き下げるために計上されている予算を余さず使えば引き下げは実現で
きます。
原発はいらないというのが市民の圧倒的な思いです。署名行動をしていても激励や原発
ゼロヘの思いを託されます。市としても道や国に泊原発の廃炉、自然エネルギーヘの転換
を求めます。
軸足が財界にあり、不要不急の大型公共事業、大企業誘致、開発優先という候補では市
政を変えられません。
私の政策は国保料引き下げをはじめ、特養ホームと保育所の増設、保育料 10%引き下げ、
中学生までの医療費無料化、公契約条例の制定など市民一人ひとりの切実な声から出発し
ています。
みなさんと一緒にくらし・福祉第一に、子どもの未来を守る札幌市にしていきたい。
('15
年 3 月 17 日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)