株式会社ジュピターテレコム プレゼンテーション力に優れ

株式会社ジュピターテレコム
プレゼンテーション力に優れたレポーティングが
視聴率データの提供サービスの品質向上に貢献
国内最大手のケーブルテレビ局・番組供給事業統括運営会社として知られるジュピターテ
レコム(J:COM)。
“総合メディアサービスカンパニー”として、ケーブルテレビ、高速インター
ネット接続、固定電話などの放送・通信サービスをトータルに提供する「ケーブルテレビ事業」
と、映画やスポーツ、ドキュメンタリーなどの専門チャンネルに出資し、運営を行う「番組供給
事業」を2本柱としてビジネスを展開している。特に、ケーブルテレビ事業については、全国の
大都市圏を中心に地域密着型のサービスを展開。サービスの総加入世帯数は、343万5,800
世帯にのぼっており(2011年1月末現在)、競争の激しい放送・通信業界にあって順調に成長
を続けている。
導入前の課題
STBから収集される情報の戦略的活用を目指す
視聴者宅に設置されたSTBから収集され
J:COMでは、2006年8月から番組供給事業者に向けた視聴率データの提供サービスを開始
るデータには、個々のユーザーの視聴動
した。これは、デジタル多チャンネル放送向けとしては日本初となるもので、視聴者宅に設置さ
向を詳細に捉えることができる情報が含
れているデジタル・セットトップボックス(STB)が持つ双方向機能を活用した機械式調査によ
まれており、番組供給事業者、そして当社
って、モニター2500世帯(関東地区、関西地区各1000世帯、九州地区500世帯)の視聴履歴情
自身にとっても、ビジネス上の有益なツー
ルとして活用できる。これまでは保守用に
収集されていた、それら情報を戦略的に活
用できる仕組みが求められていた。
導入後の効果
スピーディなシステム開発が切実に求め
られるなかで、MicroStrategyの豊富な
テンプレートと使い勝手の良いインター
報を収集し、平均視聴率などを算出してレポートするというもの。
「もともとSTBからの情報収集に関しては、あくまでも機器の保守を目的に行っていました。し
かしそこには、個々のユーザーの視聴動向に関わる様々な情報が含まれており、番組供給事業
者、あるいは当社自身にとっても、そうした情報は事業戦略上有益なツールとして活用できるは
ずだと考えたのです」と同社 IT統括部長 平山準氏はサービスの提供を構想した背景を紹介す
る。これに対し同社では、2006年初頭からサービスの提供を支える「視聴率システム」の構築
に着手した。
「当初の段階では、サービス提供による収益や効果なども未知数でした。そこで、システム構築
に関わる投資を最小限に止め、迅速なサービスの立ち上げをコンセプトに据えました」と平山
氏は振り返る。そうした観点に立ち、モニターの管理や視聴情報の選別といったバックエンド
の処理に関しては、基幹システム上で稼働させることによって既存ハードウェアリソースを有効
フェースの活用で工期の大幅短縮を実
利用するという方針を採用。その一方で、サービスの品質に直接関わるフロントエンドのレポー
現。また、視聴率データ提供サービスに
ティングのシステムに関しては、所要コストの最小化を念頭に置きながらも、新たなレポーティ
おける、プレゼンテーション力に優れた
ングツールを導入し、独立したシステムとして稼働させることにした。
レポートの提供が顧客のビジネスにも貢
献。高い評価を獲得している。
株式会社ジュピターテレコム
使い勝手の良さが工期短縮のカギに
レポーティングツールの選定に当たって、J:COMが要件として掲げ
た最大のポイントは、高度なプレゼンテーション力を備えていることだ
った。レポートの内容はもちろん、その“見栄え”は顧客満足の視点で
きわめて重要な要素となる。加えて、今回のプロジェクトでは、スピーデ
ィなシステム構築が不可欠な条件となっていたことから、レイアウト等
の調整を手軽に行え、同社が求めるイメージを速やかに実現できる使
い勝手の良さもあわせて要求された。そして、これらの要件を中心に検
討を行った結果、J:COMの採用したのがMicroStrategyだった。
「MicroStrategyには、プレゼンテーション力に優れたグラフテンプレ
ートが豊富に用意されており、使い易いインターフェースでそのカスタ
マイズも容易。ニーズに合ったレポートイメージがスピーディに実現で
きることが決め手となりました。さらに、一般的な帳票ツールでなくBI
ツールを選択したのは、今後、仮にデータソース側に変更が生じた際
にも、柔軟に対応し、データを取り込んでいけることが期待できたからです」
(平山氏)。
その後、取り組まれたシステム構築の作業もスムーズに進み、同社の視聴率システムは予定通り2006年8月に稼働を開始した。その概要と
しては、J:COMグループの一員であるテクノロジーネットワークのシステムがモニター宅に設置されたSTBから視聴情報を収集。蓄積されたデ
ータを日次で、J:COM側視聴率システムのバックエンド処理に取り込み、各種選別、集計を行ったのち、視聴率データベースに展開し、それを
MicroStrategyが読み込んで、各種視聴率レポートとして生成。閲覧できる仕組みとなっている。また、これらのレポートは、J:COMにとってはもち
ろん、番組供給事業社にとっても事業分析において大いに活用されているとのことだ。
稼働後6年目を迎えた現在、J:COMでは新たにプロジェクトを立ち上げ、視聴率システムのこれまでの成果を改めて検証し、今後の拡張に向け
た検討を開始している。
「1つには、いま基幹システムに“相乗り”の形となっているバックエンドの部分をシステム負荷の解消や運用改善を目的
に独立させるといった方向で検討しています。また、レポーティングの部分については、現状のクオリティについての満足度は非常に高いのです
が、さらにユーザーの評価を踏まえながら、現在のままで運用していくのか、あるいはMicroStrategyを最新版にバージョンアップするなどの強化
を施していくのかといったことについてもあわせて検討を進めているところです。」と同社 IT推進部長 高木政宏氏は語る。
導入効果を聞く
今回の視聴率システムの構築において、重要なテーマに据えられたのが、いかに工期を短
縮するかという問題だった。そうした意味で、充実したテンプレートを備えたMicroStrategy
(株)ジュピターテレコム
I T 統 括 部長
平山 準氏
の導入による効果は絶大だったといえる。「サービスの窓口となる当社のユーザー担当部門
との間のすり合わせも、まずはテンプレートをベースに行うことで非常にスムーズに運びまし
た。また、レポートの開発はすべて社内で行いましたが、要求に沿ったイメージの詳細な調整
も、使い勝手の良いMicroStrategyのデザイン画面上でトライ&エラーを迅速に繰り返して実
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I T 推 進部長
高 木 政 宏氏
施することができました」と同社 IT推進部 藤野弘明氏。
「さらに、開発に際して不明な点等
が発生した際にも、ツール提供元であるマイクロストラテジージャパンから迅速かつ丁寧なサポ
ートが得られたことも、MicroStrategyを選定した大きな成果としてあげられます」と続ける。
また、システム稼働後、J:COMではMicroStrategyを活用して、日・時間別チャンネル視聴
率(月報、週報)や、分別チャネル視聴率(日報)、チャネルランキング(月報)といった多彩な
(株)ジュピターテレコム
I T 推 進部
藤野弘明氏
会 社プロフィール
h t t p: // w w w. j c o m . c o. j p /
本社:東京都千 代田区
資 本金:1,176億円
代 表 取 締 役 社 長:森 修 一
視聴率レポートを番組供給事業者に提供しているが、そうした局面での成果について藤野氏
は次のように語る。
「より良い番組制作に向けた参考値として、これらレポートが広く活用され
ており、番組供給事業者の皆様からも非常に好評をいただいています」。
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