札幌市北区北6条西7丁目自治労会館3階 ℡011-756-7790 Fax011-756-7792 e-mail : [email protected] SGU札幌地域労組 2015年7月1日発行 発行 http://www.infosnow.ne.jp/~sgu/ ニュース速報 札幌地域労組 書記長 大島利広 №52 葛西さん 地位保全仮処分事件にて勝利命令出る!! 次は職場の仲間(組合員)の出番だ! 有限会社山田産業運輸(石狩市八幡、従業員約50名)に勤務する葛西慶大(36)さ んは、昨年12月27日に突然、即日解雇を通告されました。この解雇を撤回させる目的 で、年明け1月17日に職場の過半数以上の仲間が集まり、札幌地域労組山田産業運輸支 部が結成されました(本速報50号及びキックオフ146号にも掲載)。 葛西さんに通告された解雇の理由は、①平成17年から6回の事故を起こしている。② 入社以降25回、乗務前点呼を受けなかった。③主たる取引先の役員(山田産業の役員兼 務)に会社の内部情報を漏えいした。④会社役員に暴言を吐いた。というものです。 この解雇に対し、葛西さんは札幌地域労組の顧問である川村俊紀弁護士を代理人に立 て、札幌地裁へ地位保全等仮処分命令の申し立てを行いました。 そんななか、6月29日札幌地裁にて葛西さん(債権者)の申し立てをほぼ認める決定 が下されました。札幌地裁の判断は、①について、「事故はいずれも物損。軽微で、当該 事故の多くは本件解雇より9年ないし6年以上経過しており、現在において解雇事由とす るのは合理的理由は見いだせない」とし、②についても、「葛西さん以外にも点呼を受け ていない従業員が存在する。会社は口頭注意しかしていないし、相当期間が経過している なかで、他の処分もせずに解雇に及ぶことは相当性を欠く」とし、これらの事情を総合す ると①及び②について、「本件解雇をもって臨むのは社会通念上相当とは認められない」 としました。更に、③については、「葛西さんが漏らしたとされる事実は法的保護に値す る企業の内部情報とは認め難い上、内部情報を漏えいしたとする相手側は山田産業の役員 であることから内部情報の漏えいには当たらない」とされ、④については、葛西さん自身 の労働条件等に関する問題について不満等を強い口調で述べたに過ぎず、当該言動は暴言 として職場の規律を乱すものではないとし、③と④とも就業規則の定める事由には該当し ないから、解雇の理由にすることはできない。としました。 結果、「本件解雇は、解雇理由③及び④については客観的に合理的理由を欠き、また、 解雇理由①及び②についても社会通念上相当なものとは認められないから、結局、無効で ある」と明確に判断したのです。 また、賃金の保全についても「本年7月から本案の第1審判決言い渡しに至るまで○○ 円仮に支払え」と主文にて言い渡しています。 この決定を受け、代理人の川村俊紀弁護士は「この明確な決定は、本裁判でも維持され るものと思われる。しっかり闘い抜こう」と述べたうえで、決定翌日の30日に札幌地方 裁判所へ「地位確認等請求事件」を申し立てました。 今後組合は、会社に対して「会社が主張していた解雇理由は裁判所で無効であると判断 された以上、解雇は不当であり直ちに撤回し、葛西さんを職場に戻せ!」という要求を掲 げ、葛西さんの職場復帰を勝ち取るまで闘いを継続することとしています。次は、職場の 仲間(組合員)の出番です!! 今後も皆様の温かいご支援をお願いします。
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