平成27年度 新たなワークスタイルの実現に 資するテレワークモデルの

平成27年度 新たなワークスタイルの実現に
資するテレワークモデルの実証事業
応 募 要 領
平成 27 年 9 月
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所
目次
1.
2.
実証事業の背景と目的.................................................................................................................................. 1
1.1.
背景 ........................................................................................................................................................ 1
1.2.
目的 ........................................................................................................................................................ 1
実証事業の内容 ............................................................................................................................................ 2
2.1.
実施業務 ................................................................................................................................................ 2
2.2.
検証対象及び項目 ................................................................................................................................ 2
2.3.
実施主体 ................................................................................................................................................ 5
2.4.
実施期間 ................................................................................................................................................ 5
2.5.
応募から実証事業終了までの流れ....................................................................................................... 6
3.
応募資格 ........................................................................................................................................................ 7
4.
応募手続 ........................................................................................................................................................ 9
4.1.
応募書類 ................................................................................................................................................ 9
4.2.
応募書類の記載例 ................................................................................................................................ 9
4.3.
応募書類の送付先 ................................................................................................................................ 9
5.
審査方法及び手順 ...................................................................................................................................... 10
6.
選定後の留意点及び事務 ........................................................................................................................... 11
7.
6.1.
実証事業に参加する旨の周知・広報等 .............................................................................................. 11
6.2.
実証で用いるテレワーク環境用のシステム・ツール・機器等の扱い ...................................................11
問い合わせ先............................................................................................................................................... 12
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1. 実証事業の背景と目的
1.1. 背景
テレワークは、ICT(情報通信技術。以下同じ)を活用して、場所にとらわれない柔軟な働き方を
実現するものであり、ワーク・ライフ・バランスの実現、企業の生産性の向上、多様な人材の社会
参加、BCP(事業継続計画)の側面などさまざまな社会課題の解決へ向けた貢献が期待されてい
ます。
こうした状況等を背景として、特に、「世界最先端 IT 国家創造宣言」(平成 25 年 6 月 14 日閣
議決定、平成 26 年 6 月 24 日・平成 27 年 6 月 30 日改定)では、2020 年にテレワーク導入企業
を 2012 年度比で 3 倍とする等の数値目標を掲げて、総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交
通省等の省庁横断の連携で、更なるテレワークの普及に向けた施策を強く推進しているところで
す。
一方、現在テレワークの普及については、比較的規模の小さな企業、地方都市圏に立地して
いる企業において導入に遅れがみられるなど、企業規模、企業立地によるテレワーク導入率に差
異が生じています。また、テレワーク導入にあたっては、マネジメント、セキュリティ対策への不安、
テレワークへの意識の不足といった阻害要因が挙げられています。
1.2. 目的
本事業では、主に中小企業におけるテレワーク導入を促進するため、様々なタイプのニーズに
応じたきめ細かなモデル実証を行います。モデル実証を通じて、新たなテレワークモデルを確立
し、テレワーク導入の阻害要因の解消を図るとともに、本モデルを広く普及展開することによって、
より多様な分野におけるテレワーク導入を促進することを目的とします。
なお、株式会社 エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所(以下、「NTT データ経営研究所」。)は、
「平成 27 年度 新たなワークスタイルの実現に資するテレワークモデルの実証事業」に関して、総
務省から委託を受け、本事業全体の運営に係る事務等、委託事業全体の管理・運営を統括しま
す。
さらに、NTT データ経営研究所は、本公募で採択された企業・団体(以下、「実証フィールド企
業・団体」。)に対しては、二週間に一回程度の事業進捗状況の確認等の方策により、事業の進
捗等を適宜把握し、必要な助言を行います。さらに、実証フィールド企業・団体とともに、実施期
間終了後、本事業により得られた成果の普及に努めるものとします。
1
2. 実証事業の内容
2.1. 実施業務
10 程度の実証フィールド企業・団体において、実際にテレワークを試行した上で、効果や課題
等を調査及び検証します。
また、テレワークの試行に際して当該企業・団体は事前に、就業規則、勤務規程、人事評価規
程、情報システム及び情報セキュリティ関連規則等のルールの見直し、テレワーク環境(テレワー
クを実施するための ICT 環境、コミュニケ―ションツール、マネジメントツール等)の構築、テレワー
ク実施者及びその上司や同僚等に対する教育を行うものとします。
さらに、実証フィールド企業・団体は、実証事業終了後もテレワークを継続・適用範囲の拡大を
原則行うものとします。
2.2. 検証対象及び項目
2.1 に示した業務を通じて、全ての実証フィールド企業・団体における主に以下の項目につい
ての調査及び検証を行います。具体的には、経営者・テレワーク推進担当者、テレワーク実施者、
その上司や同僚を対象に、ヒアリング(グループインタビュー)調査及びアンケート調査を実施しま
す。
(1) 基礎情報
1)
企業:テレワーク実施の前提となる企業の基礎情報の収集
・ 企業規模
・ 業種・事業内容
・ 課題(事業運営面、雇用面)
・ 所在地等
・ 適用する職種
・ グローバルでやりとりする業務の有無と内容
・ テレワークで行う業務
・ 実証参加の背景
・ マネジメントの特徴
2)
社員
・ 全体の参加者数、男女、年代、職種、ライフステージ、テレワーク形態(終日在宅勤務、モ
バイルワーク、施設利用型勤務(サテライトオフィス等))
2
(2) 前提情報
・ 目的(事業運営面、雇用面)と期待する成果
・ テレワーク導入に際しての懸念事項
・ 社内合意の形成
・ 諸制度の内容(テレワーク制度、労務管理、情報セキュリティポリシー)
・ 情報システムの整備内容
・ 職場における対応:導入計画、導入研修、職場・チーム全体のルール設定、業務見直し、
職場のフォロー体制
(3) 検証項目
1)
検証1(勤怠管理)
勤怠管理(始業・終業時間・業務中断の管理)の方法と利用する ICT ツールの適切性
・ マネジメント方法の特徴と選択した ICT ツール
・ 報告方法、の評価
・ 得られた効果
・ 課題
2)
検証 2(業務管理)
業務管理の方法と利用する ICT ツールの適合性
・ マネジメント方法の特徴と選択した ICT ツール、報告方法の評価
・ 得られた効果
・ 課題
3)
検証 3(セキュリティ)(全タイプ共通)
セキュリティ保護とテレワーカーの作業効率向上の調和はとれているか
・ アクセス制限の度合いとセキュリティ基準、作業効率の評価
・ 得られた効果
・ 課題
4)
検証 4(その他)(全タイプ共通)
Face to Face コミュニケーション充実に向けた Web 会議機能の可能性
・ コミュニケーションの評価課題
・ (利用していない場合)ニーズ
3
5)
中長期的課題1(ICT 環境に関する課題)
テレワーク利用者拡大に向けた申請時の電子ワークフロー等の活用可能性はどうか
・ 現状
・ 課題
・ ニーズ
6)
中長期的課題 2(労務管理に関する課題)
部下の作業状況を把握しづらいと感じる上司の認識
・ 勤怠管理、業務管理のニーズ
・ コミュニケーションツール、マネジメントツールの活用可能性
・ その他の取組のニーズ
7)
中長期的課題 3(労務管理に関する課題)
既存 ICT 環境の活用と本格稼働時のシステムの見直し
・ 実証期間後、テレワーク利用者・利用頻度の拡大に対応した ICT 環境の機能拡張やクラ
ウド提供サービス等へのシフトのニーズと具体的な検討
8)
中長期的課題 4(業務プロセスに関する課題)
テレワーク対象業務の拡張可能性
・ テレワークで行う業務の拡大可能性
・ 縮小すべき業務と除外すべき業務と意思決定のルール化
9)
中長期的課題 5(ICT 環境)
テレワーク利用頻度、対象業務の拡大に伴う、帳票等の電子化の可能性
・ 現状
・ 課題
・ ニーズ
10) 評価
テレワークを実際に利用した従業員の働き方、女性の活躍推進に向けた、ワーク・ライフ・バラ
ンスの状況を把握し、実証事業におけるテレワークによる働き方の有効性を評価
・ テレワークによる働き方の変化及び感想(通常勤務時・テレワーク時の典型的な 1 日の
流れ等)
・ ライフステージ・家庭の状況(育児・介護等)とテレワーク実施による変化(育児・介護等に
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おいてテレワークが役立った具体的な事例等)
・ 突発的な事態への対応、オフィス勤務と在宅勤務の組み合わせ、業務の中断の管理等
11) 全体評価
・ 総合満足度
・ 得られた成果(事業運営面、雇用面)
・ 課題と対策の方向性(テレワーク導入に際しての懸念事項に対する事後評価を含む)
・ 継続意向
2.3. 実施業務
応募企業・団体の中から、選定された 10 程度の企業・団体を実証フィールドとします。
テレワーク環境については、実証終了後の維持や拡張を勘案して、ICT 専門事業者の協力を
受けつつ構築及び運用することを推奨しますが、実証フィールド企業・団体自身による実施を排
除するものではありません。
また、2.2 にある項目を調査するためのヒアリング及びアンケートについては、実証フィールド企
業・団体の協力の下、NTT データ経営研究所が実施します。
2.4. 実施期間
平成 27 年 11 月 2 日から、平成 28 年 3 月 31 日までとします。
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2.5. 応募から実証事業終了までの流れ
応募から事業終了までの主な流れは、以下の通りです。
平成 27 年 9 月 25 日
:
事業公募開始
平成 27 年 10 月 26 日
:
応募締切
平成 27 年 10 月下旬
:
審査、実証フィールド企業・団体決定
事業開始(以下、2 週間に一回進捗確認)
平成 27 年 11 月
:
テレワーク実施準備
各企業・団体にてプロジェクト計画書作成
各企業・団体にてキックオフミーティング実施
制度・ルールの確認
テレワーク環境の構築
テレワーク実施者及びその上司・同僚への導入教育
経営者・推進担当者・情報システム担当者等
へのヒアリング
テレワーク実施者へのアンケート(前半)
テレワーク実施
平成 27 年 12 月初旬
:
総務省及び厚生労働省への中間報告
平成 27 年 12 月~平成 28 年 3 月
:
テレワーク環境の運用
経営者・推進担当者、テレワーク実施者及びその上
司・同僚へのアンケート、ヒアリング (後半)
実証事業終了後の継続計画策定
実証事業終了後、テレワーク環境撤去
平成 28 年 3 月
:
総務省への最終報告
6
3.
応募資格
以下の条件に全て当てはまる必要があります。
・ 図 1 に示すテレワーク概念図の本実証の対象範囲のいずれかに該当する。
・ 表 2 に示す実証モデルのタイプのいずれかに該当する。
・ 本事業におけるテレワーク実施者が雇用保険に加入している。
・ 本事業終了後、事業により得られた成果を効果的かつ効率的に活用できる機能等があり、
自律的にテレワークを継続・適用範囲拡大する意思を有している。
・ 原則として民間企業(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社)であること。
(都道府県、市区町村等の地方公共団体、ならびにそれに準ずる団体等、独立行政法人、
大学、一般社団・財団法人、公益社団・財団法人、NPO 法人等は応募対象外。)
・ 応募時点までの過去 3 年間において、労働関連法令等に関して重大な違反がないこと。
・ 反社会的勢力とのつながり等、社会通念上、モデル実証企業として、ふさわしくないと
判断される問題がないこと。
図 1 対象のテレワーク実証範囲
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【用語説明】

テレワーク
情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所にとらわれない
柔軟な働き方を指します。

施設利用型勤務(サテライトオフィス等)
所属するオフィス以外の、企業が指定した他のオフィスや遠隔勤務用の施設を就業場所とする働き
方です。
⇒サテライトオフィスの分類は、図1を参照。

在宅勤務
自宅を就業場所とする働き方です。以下の 2 種類があります。
 終日在宅勤務:
1 日の勤務時間のうち、勤務先に出社せず、終日自宅で仕事をする在宅勤務です。


部分在宅勤務:
1 日の勤務時間のうち、一部を勤務先のオフィスや顧客先等の外出先で、一部を自宅で
仕事をする在宅勤務です。
モバイルワーク
移動中(交通機関の車内等)や顧客先、カフェ等を就業場所とする働き方です。
表 2 実証モデル一覧
職種
大企業
中堅企業
小企業
1000 人以上
100 人-999 人
1-99 人
中・事・終
小・事・終
モバイルワーク
中・営・モ
小・営・モ
終日在宅勤務
中・研・終
小・研・終
施設利用型勤務
サ・専用
実施形態
事務職
終日在宅勤務
大・事・終
(事務職、サポート職
(コールセンタ、オペレ
ータ)
モバイルワーク
大・事・モ
営業職
(販売・営業職)
研究職等
(研究・開発職、デザイ
ン・設 計職 、シス テム
エンジニア)
職種不問
(サテライトオフィ
サ・共用
ス等(郊外))
※従業員規模は、常用労働者のことを指します
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4. 応募手続
4.1. 応募書類
応募する企業・団体は、別添の応募書類を作成及び企業・団体の代表者又はそれに準じる者
の押印の上、4.3 の応募先まで郵送してください。なお、応募書類は平成 27 年 10 月 26 日(月曜
日)正午必着とします。
4.2. 応募書類の記載例
別添に応募書類の記載例を示します。応募書類作成の際の参考にしてください。
4.3. 応募書類の送付先
〒102-0093 東京都千代田区平河町 2-7-9 JA 共済ビル 10 階
株式会社 NTT データ経営研究所
「平成 27 年度 新たなワークスタイルの実現に資するテレワークモデルの実証事業」公募係
※電子メール等の電子的な受付は行いません。
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5.
審査方法及び手順
応募書類の形式審査と、内容審査の双方を行います。
内容審査にあたっては、弊社において応募内容の審査を実施のうえ、総務省の合意の下で
10 程度の採択企業・団体を決定します。
内容審査の評価観点を以下に記します。
1)
実証事業の実施能力
・ テレワーク推進担当のリソースは十分か
・ スケジュールに無理はないか
・ 定例進捗確認は設定されているか
・ ICT 専門事業者との具体的な連携体制、または自社の ICT 担当部門との具体的な連携
体制が明確となっているか
2)
実証事業のクオリティを高めるための工夫点
・ 全社的な活動として位置づけられているか
・ テレワーク実施者数は適当か
・ テレワーク実施の頻度は適当か検証項目に適合した実施計画か
3)
政府方針等との適合性
・ 育児期間中または介護期間中の社員によるテレワーク実施があるか
・ 上記社員に男性も含まれているか
・ テレワーク実施者に 60 歳以上の従業員が含まれているか
また、留意点を以下に記します。
・ 審査内容及び結果等に関する問い合わせには応じかねますのでご了承ください。
・ 審査結果については、電子メールあるいは電話等にてお知らせいたします。
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6. 選定後の留意点及び事務
6.1. 実証事業に参加する旨の周知・広報等
実証フィールド企業・団体が、本実証事業に参加する旨を周知・広報していただいても結構で
す。
6.2. 実証で用いるテレワーク環境用のシステム・ツール・機器等の扱い
実証で用いるテレワーク環境については、極力実証フィールド企業・団体の保有資産を活用す
ることとします。
新規に準備するシステム・ツール・機器等については、2.3 に記した ICT 専門事業者に NTT デ
ータ経営研究所から必要な経費を支給した上で固定資産化せずに準備するものとします。
実証事業終了に際して、実証フィールド企業・団体はテレワーク環境の撤去に伴うサービス停
止・レンタル終了等を行いますが、テレワークを継続するために、サービス、レンタル等の費用を
平成 28 年 4 月 1 日以降は自身で負担するように切り替えることで、テレワーク環境を維持すること
を可能とします。
11
7.
問い合わせ先
本応募要領に関する問い合わせは、電子メールにてお願いします。
株式会社 NTT データ経営研究所
「平成 27 年度 新たなワークスタイルの実現に資するテレワークモデルの実証事業」公募係
【E-Mail】[email protected]
以上
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