地方交付税の算定の特例

算定の特例(合併算定替)
合併すると、一般にはスケールメリットにより、行政コストは低くなるため、合併後の市町村に
交付される普通交付税の額は、合併前の個々の市町村ごとに計算した普通交付税の合算額より少なく
なります。しかし、現実には合併当初すぐに行政コストの縮減が可能になるわけではないため、合併
年度と合併年度とこれに続く10か年度は、合併前の旧市町村ごとに計算した額の合算額と合併後の
新市町村で算定した本来の額とを比較して多い方が交付額となります。
さらにその後5か年度についても、合併後の新市町村の本来の交付額と比較して多い部分を段階的
に減少させる激変緩和期間が設けられています。
ただし、この特例は合併前の旧市町村の交付税額の合算額を計算しますが、計算は各年度の交付税
算定要領に基づいて行われるため、合併前の旧市町村の交付税額を合算した金額が保障されるわけで
はありません。
0.9
D町の
交付税
C町の
交付税
0.7
0.5
特例に基づき、A市、B町、C町、D町が
存続するものとして計算した額を合算して
算定した普通交付税の額
0.3
0.1
B町の
交付税
A市の
交付税
合併後の市で算定した場合の本来の普通交付税の額
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10年間
10
11
12
13
14
15
16 17 18
5年間
合併直後の臨時的経費の算入(合併補正)
合併直後に必要となる臨時的経費に対応するため、次の算式で計算した額を普通交付税の基準財政
需要額に5か年度にわたり均等に分割して算入する(上限額は30億円)。
( 1億円 + 5千円 × 合併後人口 ) ×
1 +
合併関係市町村数 −2
4