カリフォルニア州法務長官 カマラ・D・ハリス閣下 455 Golden Gate Avenue Suite 11000 San Francisco, CA 94102-7004 敬老ナーシング・ホーム、サウスベイ敬老ナーシング・ホーム、敬老中間看護 施設 及び敬老引退者ホームの売却プロセス中止を命じることを要請する嘆願書 カマラ・D・ハリス法務長官閣下、 閣下は、2015 年 9 月 2 日付のブロックマイヤー氏宛の書簡において敬老施設の売却を条件付 きで認可されました。しかし、敬老施設の売却については、多くの日系コミュニティの住民 が強く反対しています。因みに、9 月 29 日には敬老売却について討議する目的でコミュニテ ィ・フォーラムが開催されました。 このフォーラムで述べられた意見の多くは、2015 年 9 月 15 日付で池田啓子博士(心理学) がカリフォルニア州・法務局のスコット・チャン氏宛に提出された電子メールの主旨と内容 を同じくするものです。具体的には、次の三点に要約することが出来ます。 (その一)「敬老」は日系アメリカ人を対象にシニア・ケア・サービスを提供する目的で 60 年前にNPO組織として設立され、爾来、数知れぬ多くの人達やグループの心からの寄付金 やたゆまぬ奉仕の蓄積があって、その結果として、今日の姿が存在するのです。 (その二)敬老は、「レジデンシアル」、「アシステッド・ケア」、「スキルド・ナーシン グ・ケア」の三段階のシニア・ケア・サービスを日英両語で提供できるロサンゼルス地域に おける唯一の組織です。 (その三)敬老のレジデントの多くは、一生を通じて働き続けてやっと蓄えた資産の全てを 医療費に使い果たし、メディキャル(MediCal)に依存せざるを得なくなった境遇にある人 達です。若し、五年後に同施設の運営を受け継ぐ「パシフィカ(Pacifica)社」が「メディ キャル」を受け付けないならば、それに依存するレジデントは何処へ行けば良いのでしょう か? 敬老の現行マネジメントは、今回発表された四施設売却の内容の詳細についても、何故売却 が必要になったのかについても説明することを拒絶していますが、それが現時点での敬老に まつわる事態を悪化させる結果を生じています。 現行CEOのミヤケ・ショーン氏が公に発言している内容とは裏腹に、今までに一度もコミ ュ二ティとの敬老施設売却についてのオープンな討議は為されていません。「敬老を守る会」 では、この事実だけをとっても重大なことであるという認識で、敬老の売却プロセスを中止 させるに足る理由だと考えています。 我々は今回の敬老売却への反対の立場を表明するのが遅れた事実は認識していますが、敬老 マネジメント側から、コミュニティに対しての、敬老施設売却案が存在すること、そしてそ 1 | P a g e れについての背景的な説明があるのを待っていたことも事実です。コミュニティに対しては、 その様な説明も、売却の内容の説明も全く無いまま今日に到っているのです。 我々は、早急に、法務長官閣下が敬老四施設売却のプロポーザルについての再審査を為すこ とを命じ、売却許可の申請を却下されることを中心より嘆願申し上げます。 敬具。 「敬老売却に反対する実行委員会」 臨時代表‐井川 齋・チャールス 2 | P a g e 敬老シニア・ヘルスケアーズ プレジデント& CEO ミヤケ・ショーン 様 敬老ナーシング・ホーム、サウスベイ敬老ナーシング・ホーム、敬老中間看護施設及び 敬老引退者ホームの売却に関する書類の写しの提供を要請する文書 三宅 様、 貴殿も既に熟知のことと拝察いたしますが、多数のコミュニティのメンバーが現在既に進行中と 報道されている敬老四施設の売却に反対の意を表しています。 反対の最大理由は、売却の意思 決定に至ったその理由と売却の内容が詳らかにされていないことです。九月二十四日付の羅府新 報の報道によりますと、貴殿は「敬老マネジメントはコミュニティに向けて何度かの会合を開い て説明し、またウエッブサイトでの掲載等を通じて、施設売却に関する情報を伝える努力を十分 にしてきた。敬老マネジメントは出来得る限りの全てを尽くし、売却プロセスの全てが透明であ る様務めてきたと確信している」旨を述べられたということです。 しかし、我々は貴殿の言っておられることに反論いたします。我々の知る限り、誰一人として敬 老マネジメントからの敬老施設売却の詳細についての説明を聞いたこともなく、読んだこともあ りません。ただ聞いたことがあるのは、売却を考えているという一般論的な話しだけです。また、 敬老のウエッブサイトにも施設売却についての詳細説明は全くありません。我々は日系コミュニ ティは、売却計画の詳細にわたるマネジメント側からの説明があるのをずっと待っていたと観察 しています。その間、マネジメントによる売却計画は実行に移され、着々と進行していたのです。 これは、その創設以来ずっと真心を込めてお金を寄付し、献身的に労力を提供して、今日の立派 な敬老を築き上げてきたコミュニティに対して取るべき態度ではないと断言します。また、現在 の敬老の住人たちにとってこの様な仕打ちは、心情的にも経済的にも大きな打撃をもたらすもの です。実際に、一部の住人たちは既に現実的なダメージを受けています。 我々は、敬老施設売却に関する理事会討議の議事録の全て、敬老の財務管理記録の全て、施 設売却を勧めるに至った外部専門家による調査結果リポートの全て、以上のコピーを我々 (「敬老施設売却に反対する会」組織に提供されます様要請いたします。さらに、敬老施設 売却完了後におけるパシフィカ社管轄下の敬老管理組織計画の内容説明(現行の敬老スタッ フの中、誰が、如何なる位置づけで残るかについての説明も含む)を同じく「敬老施設売却 に反対する会」組織に対して速やかに為されます様要請いたします これらの要請は同封いたします日系コミュニティの署名入りの賛同者リストに出ている市民全員 の意思によるものであります。また、我々「敬老施設売却に反対する会」組織は、貴殿ご自身が 予めコミュニティに広く伝播された通知に従って敬老施設売却に関する説明会を開催されます様 強くお勧めいたします。その様な会合は、コミュニティに対しての貴殿他現行敬老マネジメント の真摯な姿勢の表れと見られ、因って現時点での敬老マネジメントへの悪評価を和らげる結果に つながるものと考えます。現時点の敬老マネジメントによるコミュニティに対するこの様な扱い 方は全く良識に欠けたものとしか言えません。 敬具。 「敬老売却に反対する実行委員会」臨時代表・井川 齋・チャールス 3 | P a g e
© Copyright 2024 ExpyDoc