第一回冷凍保安技術講習会 県からのお知らせの資料です。

平成27年度
第一回冷凍保安技術講習会
県からのお知らせ
神奈川県安全防災局工業保安課
1
H25年災害事故の傾向と対策(全国)
設備の維持管理不良と運転・工事に関するミス
(ヒューマンエラー)によるものが全体の約4/5
設備管理、保安教育が重要
・腐食管理不良による事故が多くを占める
腐食・疲労対策を中心に維持管理が重要
・施工管理不良に起因する事故が増加
施工時の適切な工法選択、確認検査が重要
・誤操作、誤判断等ヒューマンエラー事故も多い
運転中及び工事中における確認作業が必要
「高圧ガス関係事故年報 平成26年3月 高圧ガス保安協会」調べ
2
高圧ガス災害事故発生状況(全国)
※容器の盗難・喪失等を含まない集計
般
LP
253
冷
コ
増加からほぼ横這い
「高圧ガス関係事故集計 平成27年3月 高圧ガス保安協会」調べ
3
高圧ガス災害事故発生状況(県)
※容器の盗難・喪失等を含まない集計
製造事業所が
高止まりの傾向
4
災害区分別・事象別内訳(県・H26年)
般
LP
24 冷
コ
製造事業所が
全体の3/4
噴出・漏えいが
全体の8割弱
5
災害原因別内訳(県・H26年)
H26年
多発
H26年
火災多発
死亡事故
1件含む
6
腐食・検査管理不良に起因する災害事故の詳細内訳
(県・直近5年)
分類
設備 区 分
塔槽類
配管等
機器
(
3
)
(
1
1
)
部位
熱 交換 器
(
1
)
配管
(
1
2
)
継手
(
4
)
腐食 (
2
7
)
附属 設 備
疲労
(34)
(
1
)
弁
(
2
)
凝縮器
(
1
)
母材
(22)
溶接 部
(
3
)
締結 部
(
1
)
冷凍 設 備
(
8
)
蒸発器
(
4
)
容器
(
1
)
セパレーター
(
1
)
その他
(
3
)
附属品
(
1
)
開閉 部
(
1
)
塔槽類
(
7
)
内C
E
(
7
)
回転 設 備 (
3
)
圧縮機
(
3
)
母材
(
5
)
配管
(
1
8
)
溶接 部
(
7
)
配管等
(
5
)
内C
E
(
2
)
継手
(
5
)
ろう付け部
(
9
)
弁
(
3
)
締結 部
(
5
)
凝縮器
(
3
)
蒸発器
(
2
)
その 他
(
8
)
冷凍 設 備 (
1
9
)
7
腐食・検査管理不良に起因する災害事故
の設備設置年数(県・直近5年)
腐食は20年を過ぎたあたり、
疲労は20年以内が多い
8
災害事故の傾向と対策(県)
事故件数は高止まり
→継続的な自主保安活動が必要
・現象は漏えい等が多いが、一部、破裂等もある
・設備上の原因は、腐食等、経年劣化が多い
・発生部位は冷凍設備・配管等が大部分
腐食は母材、疲労は溶接部・ろう付部
→経年劣化対策が重要
・点検不良などのヒューマンエラーも多い
→保安教育・危険予知・ヒヤリハット活動が必要
・(冷凍設備は設置経過年数の短い漏えいも多い)
9
人身事故の区分別割合と取扱ガス種
(県・H15~26年:全36件)
不活性ガスでも人的被害がある
10
人身事故の推移と主な災害
(県・H15~26年:全36件)
11
H26年に発生した死亡事故
n
n
H26年5月、潜水訓練の準備作業中に、2人が
意識を失い、そのうち1人は死亡、もう1人は意
識不明の重体(後日死亡)
高圧空気タンクからホースで空気を送る潜水装
置の気密テストに使用した窒素が、パージが不
十分のため装置内に残存してしまい、このため
酸欠状態になったと思われる。
12
酸素欠乏症による死亡事故例
n
n
この事故は、住宅の敷地内を掘削し、プロパン
ガス配管接続作業で発生した(1名死亡)。
噴出したガスが滞留した掘削孔内にて作業を
行ったことで酸素欠乏症を引き起こした。
わずかに滞留したガ
スでも酸素欠乏症を
引き起こす
厚生労働省HPより抜粋
13
3%の低下で
安全限界
2
1
%
1
8
%
通常の空気
安全限界
1
6
%
頭痛・吐き気
8
%
昏睡・7~8以内
に死亡
1
2
%
筋力低下・チア
ノーゼ
6
%
ほぼ即死
今、なぜ自主保安活動が必要なのか
高圧ガスの事故・災害の防止
全国・県で高圧ガスの
災害事故が高止まり傾向
○高圧ガス保安法第一条(目的)
製造・貯蔵等
の規制
両輪
自主保安活動
の促進
15
課題と今後の対策
n
組織と人材の育成
・指導者の確保と育成
・安全作業に係るノウハウの伝承(又は構築)
・危険予知活動及びヒヤリハット活動の推進
n
事故情報の共有・活用
・自社事故情報の共有
・高圧ガス保安協会、神奈川県(工業保安課)の
事故事例データの活用
n
トップの意識改革
・人材、設備への適切な資源配分
・地域住民への積極的な情報提供
16
ご清聴ありがとうございました