8班 14大西華子 26加藤喜大 50塩見若菜 56多田真知花 58田仲祐貴

ケース1
8班
14大西華子 26加藤喜大 50塩見若菜
56多田真知花 58田仲祐貴 59谷口侑大
68寺田長央 72永江由季 94福永裕
ケース1の説明
• 21歳♂ 週3日大型塗装店の在庫管理職
• 4日前、離島でダイビング
• 2日前、ダイビング後、夕方ジェット旅客機で
帰宅
• 就寝時、右中指近位指節間関節に痛み
• 指先感覚の知覚に違和感
• 筆記時、手指震戦
ダイビングと減圧症
• 高圧環境下で組織に溶解した窒素(不活性ガ
ス)が急激な外圧の減少により、過飽和状態
となり、遊離、気泡の形成をおこす。
• 気泡が血管に生じると循環障害、周囲組織を
圧迫すると種々の減圧症を誘引する。
• 症状:四肢の関節痛、呼吸困難、麻痺、etc…
シンプル衛生公衆衛生学 2015
人間-生活環境系シンポジウム報告集 24,3-4,2000-11-05
減圧症の分類
• Ⅰ型減圧症(重症度が低い)
筋肉関節型減圧症(ベンズ,bends)
関節や筋肉痛あるいは皮膚発赤
• Ⅱ型減圧症(重症度が高い)
呼吸循環器型減圧症(チョークス,chokes)
呼吸器循環器系や中枢神経系の傷害
産業医科大学雑誌 27(3),249-261,2005-09-01
ダイビングにおける
減圧症の予防・対策
深い潜水をしない
1日の潜水回数を減らす
ダイビングコンピューターによる安全停止
予め休憩を挟んだダイビングスケジュールを組
む
• 長時間のダイビングを避ける
• ダイビング後の高所移動を避ける
• ナイトロックスボンベの使用
ナイトロックス:空気ボンベより酸素が多い
•
•
•
•
駒沢女子大学研究紀要 11,91-97,2004-12-24
ダイビングコンピュータ(ダイコン)
• ダイバーが減圧症にならないようにするもの
• 潜水を開始すると潜水モードになり、現在の
水深、無減圧潜水時間を計測する
• 一定の無減圧潜水時間が経過すると警告音
がなり、ダイバーの浮上を促す
• 水面に近づくと安全停止モードに切り替わり
ダイビングコンピュータの数値が0になるまで
安全停止し水面に浮上する
減圧症の治療
• 体内に生じた気泡を消失させる
• 身体を再び高圧環境に戻し、気泡の縮小と再
吸収を図る
• 高圧酸素療法
• 副作用による気圧外傷、酸素中毒に注意
産業医学 9(3),260-261,1967-03-20
産業医科大学雑誌 27(3),249-261,2005-09-01
高圧酸素療法
• 2.0~2.5気圧の高気圧環境下での高濃度酸
素の吸入
• 体内の加圧、酸素の血中溶解量の増加を同
時に行う
• 体内の加圧:窒素を再び溶解させ体外に排
出
• 酸素の血中溶解量の増加:
体中の組織に酸素を供給
産業医学 9(3),260-261,1967-03-20
産業医科大学雑誌 27(3),249-261,2005-09-01
減圧症の予後
• 重症度によって回復の形態が様々
• 後遺症を残す場合もある
• 症状:上下肢のしびれ、神経学的異常所見
胸部症状(胸痛や胸の圧迫感、息切れ)
• 後遺症の治療:
症状に合わせた内服薬治療、
運動器の障害にはリハビリ
駒沢女子大学研究紀要 11,91-97,2004-12-24
駒沢女子大学研究紀要 5,A67-A71,1998-12-24
引用・参考文献
• シンプル衛生公衆衛生学 2015
• 人間-生活環境系シンポジウム報告集 24,34,2000-11-05
• 駒沢女子大学研究紀要 11,91-97,2004-12-24
• 駒沢女子大学研究紀要 5,A67-A71,1998-1224
• 産業医学 9(3),260-261,1967-03-20
• 産業医科大学雑誌 27(3),249-261,2005-09-01
職業病としての減圧症
厚生労働省の職業病リスト
• 労働基準法施行規則(昭和二十二年厚生省
令第二十三号)別表第一の二
二 物理的因子による次に掲げる疾病
6 高圧室内作業又は潜水作業に係る業務
による潜函病又は潜水病
7 気圧の低い場所における業務による高
山病又は航空減圧症
高圧環境下の労働者
• 労働者は6か月に1回健康診断を受けなければ
ならない
一 既往歴及び高気圧業務歴の調査
二 関節、腰若しくは下肢の痛み、耳鳴り等自覚症
状の有無の検査
三 四肢の運動機能の検査
四 鼓膜及び聴力の検査
五 血圧の測定並びに尿中の糖及び蛋白の有無
の検査
六 肺活量の測定
※厚生労働省 高気圧作業安全衛生規則から抜粋
個人の調べもの
創傷
14番 大西 華子
• 創傷治療の「3原則」
その1 すべての傷に消毒はしない
その2 すべての傷は水道水でよく洗浄する。
必要ならデブリドマンする。
その3 すべての傷は被覆材で覆って湿潤状態を保つ。
決して傷は乾かさない。ガーゼは絶対に
使わない。
傷の正しい治し方 11ページ
水原章浩 著 金原出版
• 創傷治癒過程
①止血期 毛細血管の透過性亢進。血小板よりサイトカイン放出。
②炎症期 炎症細胞が傷に遊走。刺激を与える。
③増殖期 線維芽細胞の遊走。コラーゲンを産生し、肉芽形成、
創収縮、血管新生の促進。
④再構築期
アポトーシス促進により線維芽細胞の数を減らし瘢痕
を軽微化。
治りにくい創傷の治療とケア 5ページ
市岡 滋、須釜 淳子 編集 照林社
•減圧症
高圧により血液中に溶けた窒素が、急激な減圧により気泡化して血管内で塞
栓となる。
急性
① 四肢の関節痛、筋肉痛(ベンズ)
② 中枢神経障害
③ 呼吸循環障害(チョークス)
④ 内耳前庭障害(メニエール型)
⑤ 皮膚の掻痒感、大理石様発疹(皮膚ベンズ)
慢性
骨の無菌性壊死による運動痛、運動障害
•高山症
高地で酸素が欠乏することが原因で起こる低酸素血症が主病因である。
症状としては浮腫、頭痛、悪心、眠気などがある。重症の場合、脳浮腫、
肺水腫を起こし死に至ることもある。ゆっくり登るなどが予防手段としてあ
げらる。
•酸素欠乏症
空気中の酸素濃度が18%未満である状態を酸素欠乏という。換気不良の場所などで
酸素濃度の低い空気を吸引することにより、酸素欠乏症を生じやすい。
酸素が欠乏している場所では硫化水素中毒も発生しやすい。酸素欠乏症と硫化水素
中毒は同じ「酸素欠乏症等防止規制」で管理されている。
公衆衛生が見える p368 369 367
26 加藤喜大
化学物質過敏症
• 微量の化学物質を長期間体内摂取した場合体の
耐性が限界に達し、その後わずかでもその化学物
質に接触することにより様々な症状が出現する疾
患の概念。
• 原因物質は新築・改築・ホルムアルデヒド、殺虫剤、
有機溶剤、大気汚染、たばこ、金属、医薬品などで
ある。
• 発汗異常、手足の冷え、不眠、不安、うつ状態、の
どの渇き、下痢、便秘、悪心、結膜刺激的症状、皮
膚炎、喘息など様々な症状がみられる。
50番 塩見若菜 sabunote2015
56 多田真知花
熱中症
• 高温多湿の環境下で運動や作業を行う時にみられ
る全身性の温熱障害。体内の蓄熱量が増加し、放
熱が追いつかない場合に発生。
熱中症の
程度
症状
対応・治療
医学名
Ⅰ度(軽
度)
めまい、大量の発汗、失神、こむら返り
水を飲ませる
熱けいれん、熱
失神
Ⅱ度(中等
度)
頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感、頭ぼん
やり
病院搬送で輸液 熱疲労
Ⅲ度(重
症)
意識障害、反応がおかしい、歩けない、 救急室で治療
皮膚高温
熱/日射病
• 熱中症は進行が速くて手遅れになりやすいので、現
場で早く気づき、早く対応し、医療機関に搬送するこ
とが重要である。
騒音性難聴
• 強い騒音に長時間曝露され、内耳の蝸牛にある
コルチ器有毛細胞が回復不能の破壊を受け不
可逆的な難聴となる。
• 日常会話の音域0.5~2kHzには聴力低下がみら
れないので気付かないが、4kHz付近を中心とし
て聴力損失が起こる(C5dip)。
• 一度聴力低下が起きると治療によっても回復す
ることはほとんどない。
よくわかる公衆衛生p.316参照
58 田仲祐貴
シックハウス症候群
• 症状:中枢神経系・自律神経系の機能障害
(眼の不快感、咽頭痛、頭痛、筋肉・関節
痛、倦怠感、鼻汁・呼吸困難・喘息様発
作、集中力低下、抑うつ・興奮・睡眠障害、
めまい、皮膚のかゆみ、月経周期異常)
• 検査:問診、神経機能検査
59 谷口侑大
シックハウス症候群の治療
• 原因物質からの隔離
• 有害化学物質の排出と身体状況の改善
経過は様々…
• シックハウス症候群として発症したのが慢性
化し身の周りのあらゆる物質に過敏症を獲得、
さらには強い精神神経症状を伴う場合がある
59 谷口侑大
引用文献:建築雑誌 117(1491),012-014,2002-07-20
全身振動
トラクター、フォークリ
フト、クレーンなどの
運転に伴う振動障害
周波数20Hz以上のものは頭部に強い振動感覚
を起こし、頭痛、めまい、吐き気などをもたらす
振幅の増加で、視機能低下
長期間暴露で自律神経障害、内臓下垂を生じ
る
※動揺病:いわゆる乗り物酔い
車両、航空機、船などの0.5Hz以下の振動が中
枢神経に影響を及ぼす
引用:subnote2015
担当:68番 寺田長央
局所振動
発生要因
中・高波成分(20~500Hz)振幅100μm以上が多く、振動
は吸収されやすく、その伝播は局所にとどまりやすい。
症状
末梢循環障害
末梢神経障害
運動機能障害
その他
Raynaud現象
痺れ、痛み、冷感
変形性関節症、関節炎
聴力低下
subnote 2015 p442
72 永江 由季
検査
末梢循環障害
末梢神経障害
運動機能障害
手指皮膚温、爪圧迫テスト
痛覚・振動覚、神経伝達速度
維持握力、つまみ力
※作業現場においては、健康診断による早期発見
と有所見者の配置転換を検討する。
subnote 2015 p442
72 永江 由季
屋内環境の管理
• シックハウス症候群
• 新築や改築した室内に入ると、途端に目や喉の痛
み、頭痛、嘔気、呼吸困難などの不快な症状を生じ
る。これは、建材や家具からの化学物質の放散が
原因である。これに、密閉性の高い建築構造と化学
物質に対する個体の過敏性の亢進が加わって生じ
る。室内濃度指針値もあるがこれを下回っていても
本症を否定する根拠にならない。
• STEP 公衆衛生p290
94 福永裕