DC1/ DC2 - 京都大学 学術研究支援室

京都大学 学術研究支援室
学術振興会特別研究員申請者(DC1/
DC2)の典型的な行動チャート
作成者: 山本、渡邉、森下、仲野(京都大学 学術研究支援室)
作成日時: February 1, 2015
京都大学 学術研究支援室
学振申請者(DC1/DC2)の典型的な行動チャート
本チャートは、京都大学のDC1/DC2書類通過者・不通過者がとった典型的な行動パターンを決定木(けっ
ていぎ)という分析手法を用いて可視化したものです。本チャートから、「○○のような行動を取った申
請者における書類通過者の割合」「書類通過/不通過を分けた行動」が見えてきます。
図の見方
本行動チャートは、DC1/DC2書類通過者・不通過者を分類する典型的な行動を樹形図で表現しています。
樹形図における各パーツの意味は以下の通りです:
• 節:行動の分岐点。アンケートでは質問に相当。
• 枝:実際取った行動。アンケートでは回答に相当。
• 葉:根から葉まで枝を
る過程でマッチした行動系列を取った申請者の人数、および書類通過者の割合
また、本チャートでは、ある行動系列にマッチした申請者の数を節や葉の大きさ、枝の太さで、書類通過
者の割合を色のグラデーションで表現しています。
具体例を見てみましょう。上図は本チャートの一部を抜粋したものです。一番右下にある「15 (12/
15=80%)」と書かれたもの(葉)に注目して下さい。この葉から根まで経路は、「学部生」と書かれた
枝、「博士後期課程への進学を決意したのはいつ?」という節、「たくさん」と書かれた枝、「所属研究
室・ゼミに学振特別研究員採択者はいる?」という節(根)で繋がっています。このことを本チャートで
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は『「所属研究室・ゼミに学振特別研究員採択者がたくさんいて、博士後期課程への進学を決意したのは
学部生の時」と答えた申請者が合計15人おり、そのうちの80%が書類通過した』と読みます。
分析に用いたデータ
平成25年に京都大学学術研究支援室が行った「学術振興会特別研究員申請経験者アンケート」の回答結果
のうち、DC1/DC2の書類審査結果が判明している415人の回答を用いました。分析では、所属、学年、
メールアドレス、その他自由記述質問を除く質問とその回答データを用いました。
決定木について
データマイニングや機械学習の分野で用いられる樹形図形式の予測モデルです。ある事項に対する観察結
果から、その事項の目標値に関する結論を導きます。決定木では、節点は変数(e.g. 質問)に対応し、子
節点への枝はその変数の取り得る値(e.g. 回答)を意味します。 葉(端点)は、根からの経路によって表
される変数値(e.g. 質問-回答ペア)に対する予測値(e.g. 書類審査結果)を表します。
決定木の作成には、ID3というアルゴリズムを用いました。ID3アルゴリズムを用いることで、結果(e.g.
書類通過者と不通過者)を最もクッキリと分類することができる変数(e.g. 質問)列を抽出することがで
きます(参考: http://ja.wikipedia.org/wiki/決定木、http://ja.wikipedia.org/wiki/ID3)
注意事項
学振申請者(DC1/DC2)の典型的な行動チャートは、行動と結果の因果関係を示すものではありません
(割合 ≠ 確率)。これから学術振興会特別研究員に応募される方におかれましては、応募の際の参考資料
程度に考えていただきますよう、よろしくお願いします。
学振申請者(DC1/DC2)の典型的な行動チャート
82 (21/82=26%)
11 (3/11=27%)
4
=
>
15 (12/15=80%)
32 (6/32=19%)
=
=
=
>
4
15 (12/15=80%)
>
1
4
>
8 (1/8=13%)
=>
4
4
4
>
15 (10/15=67%)
3
4
1
4
34 (=28/34=82%)
12 (1/12=8%)
46 (36/46=78%)
4
1
18 (3/18=17%)
0
12 (11/12=92%)
4
4
>
1
=
4
1
>
行動Aを取った
申請者数 (書類通過率)
4
4
>
4
0
9 (2/9=22%)
=
行動Bを取った
申請者数 (書類通過率)
0
12
25
37
50
3
62
,2
75
87
>
8 (3/8=38%)
100
=
>
88(77/88=88%)