岡山県総合教育センターだより 平成 27 年度第 10 号(通算 236 号) 平成 27 年8月 14 日(金) 発行 岡山県総合教育センター Tel (0866)56-9101 Fax (0866)56-9121 2学期からの学校行事等を生徒指導に生かそう ~特別活動と生徒指導~ 特別活動は,学級・ホームルーム活動(以下「HR活動」という。 )や児童・生徒会活動,学校行事 等を通して,児童生徒の個性の伸長とともに,自治的な能力や社会性を育てる大切な生徒指導の実践の 場です。活動の中で,生徒指導のねらいである児童生徒の自己指導能力の育成を図るためには,三つの 留意点,「自己存在感を与える」「共感的な人間関係を育てる」「自己決定の場や機会を設ける」を意識 した取り組みを行うことが重要です。児童生徒の活動場面例を紹介します。 ○学級・HR活動では・・・ 全員が役割をもち,クラスの仕事に取り組む。 ○文化祭(学習発表会) ・体育祭(運動会)では・・・ 決められた役割について,それぞれの個性をより よく生かして活躍する。 ○ボランティア活動では・・・ 学校や地域の一員として主体的に参加し,自分らしさを発揮して貢献する。 共感的な 人間関係を 育てる 自己存在感 を与える ○遠足・修学旅行では・・・ グループ活動に,考え方や性別などの違い を越えて,互いに協力して取り組む。 ○体育祭(運動会)では・・・ 応援の方法などを上級生が下級生に教え, 学年を越えて,つながりが感じられるよう 協力して取り組む。 ○文化祭(学習発表会) ・体育祭(運動会)では・・・ 児童・生徒会や実行委員会が中心となって企画・立案し,運営を 児童生徒が行う。 ○児童・生徒会活動では・・・ スマホ・ネット等に関する意識アンケートを実施し,その結果 から, 児童生徒同士が主体的に話し合い,スマホ・ネット等の 具体的な使用ルールを決めて,全校児童生徒に呼びかける。 自己決定 の場や機会 を設ける 教師が特別活動を考える上では,どの活動に取り組むのかを考えるよりも,どのように取り組むのか を考えることの方が重要です。例えば,児童生徒の主体性や自主性を育てるためには,児童・生徒会活 動や学校行事の実施において,児童生徒がその企画や運営などに関わることが大切です。諸課題を児童 生徒自身が発見し,話し合い,解決へ向かうプロセスを踏むことが,児童生徒の成長へとつながります。 そのためには,教師が児童生徒の学びの機会を奪ってしまわないように,児童生徒の本来もっている力 を信じ,子どもの活動を見守る姿勢が必要です。 (担当・生徒指導部) 参考資料:生徒指導提要(H22.3) 国立教育政策研究所 生徒指導リーフ「特別活動と生徒指導」 次回の発行は,8月28日(金)の予定です。 【バックナンバー】http://www.edu-ctr.pref.okayama.jp/sougou/koho/
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