学校だより ふうしゃ 平成27年8月20日 アムステルダム日本人学校 No 15 http://www.jsa.nl/ 今日から2学期が始まりました 校長 尾後貫 智 今日より 2 学期が始まりました。子どもたちは新たな気持ちでこの新学期を迎え、元気 に登校してきました。全員が無事にそろって学期のスタートを切ることができたことをう れしく思います。2 学期は 1 年の中で一番充実した学校生活が送れる時期であり、その中 で一人一人の子ども達が成長できるよう職員一同指導して参りますので、1 学期同様保護 者の皆様のご理解、ご協力をどうぞよろしくお願いします。 さて、本日始業式で子どもたちに話したことをお伝えします。 ① 夏休み中の過ごし方についての振り返り。 ② 今日から気持ちを新たにめあてをもって学校生活を過ごしましょう。 ③ 転入生が 30 名います。自分が転入してきた時の心細かった気持ちを思い出してくださ い。みなさんの方から進んで声をかけて転入生が安心して過ごせるようやさしくしてあ げましょう。 充実した 2 学期になるために 3 つの気(持ち)を育てよう。 ④ みなさんがこれから成長して大人になって活躍できるように、学校生活を通して3つの 気持ちを育ててほしいと思います。 1つめは、「やる気」。 人間が行動するための原動力となる気持ちです。同じことをす るにしてもやる気をもってするかしないかで結果は大きく変わってきます。みなさんがや る気をもって取り組めるよう先生方も工夫してくれると思いますが、まずはみなさんが 色々なことに興味・関心を持って進んで取り組んでほしいと思います。 2 つめは「本気」。 いつも冷静で落ち着いていることは大切なことですが、ここは自分 にとってがんばりどころ、正念場だと決めたことは、本気になって取り組んでほしいと思 います。 3 つめは「根気」。 1 つのことでいいですから、自分で決めたことを粘り強く続けてほ しいと思います。1 つのことを続けて取り組める人は、2つ、3つとできるようになるは ずです。ですからまずは自分で 1 つ決めて、そのことを続けて取り組んでみてほしいと思 います。 この 3 つの気持ちを心に育てることは、みなさんが大きく成長していくための原動力と なるもので、まさしく「生きる力」のもととなる気持ちです。先生方も皆さん一人一人の 心の中にこの 3 つの気持ちが大きく育つように、学習や行事など学校生活の様々な場面で 指導していきますので、がんばりましょう。 親たちのストレス対処法 「海外子女教育冊子5月号」の特集に組まれていた記事を紹介します。海外子女教育振 興財団の赴任者向け講座を担当する小木曽道子さんの話です。 「いよいよ海外生活が始まった。最初のうちは緊張して無我夢中、そして慣れてくると、 日本と同じように進まない生活や、家族や友人との関係の小さなつまずきにいらだったり 落ち込んだり・・・。誰もが通る道とは思いながらも、やはりこれはつらいこと。こうし たストレスとどう向き合っていけばいいのだろうか。」記事には、生活習慣の違いや言葉の 問題、息苦しい海外での日本社会、家族・夫婦の関係、子どもの学校、帰国後の不安、 「親 学」のススメ、自分探しのチャンスの柱で書かれていました。どの話も興味深く読みまし たが、特に「海外生活での心得9カ条」は、赴任する者にとって様々な困難や課題も気持 ちの持ち方一つで状況が変わる可能性があると感じました。 < 海外生活での心得9カ条 > 1 何事もプラスに受け止めましょう。 2 価値観、行動様式、習慣、文化の違いを理解しよう。 3 家にこもらず、外に出て現地の活動に参加しよう。 4 現地で「頼りになる人」を見つけましょう。( 5 気持ちよく生活するには、無理せず、優先順位を決めて、焦らず、できることから始め ましょう。 6 海外赴任は「夫婦ペア」で対応しましょう。 7 子どもの話をしっかり聴いてあげましょう。 8 現地で友だちをつくりましょう。 9 母親は今後の自分探しを考えるよい機会です。 次に、「親学のススメ」について紹介します。 『子どもが生まれたら誰もが親になる。そのための資格や研修はない。運転免許のよう なトレーニングもない。当然ながら、初めての子育ては不安がいっぱいだ。昔は近所の人 や親戚が、ときにはうっとうしくらい世話をやく口を出したが、今の若い親たちが頼るの はインターネット。(情報誌も)その情報を見て「うちの子は」とパニックになりがちだ。 逆説的に「子育てがうまくいってないと感じることは、子どもが順調に育っているときで もある」という。子育てのゴールは、子どもの自律、そして自立と自活。つまり巣立ち。 そこまでの道をどう応援しながらサポートするか、親の姿勢が問われる。たいていの親は 「いい子に育って欲しい」と考える。でもいい子って何でしょう。具体的には言えない親 が多いと思います。アメリカの学校の面談で、 「どんな子に育って欲しいと思っているか? そのために何をしているか?家庭教育の方針は?」と聞かれて驚いたそうです。どんな子 なのか、親がまず見極めること。子どものいいところや困ったところを言語化して、それ をどうしたらいいか考えていく。そうすれば道が見えてきます。 親はつい自分の子どもに期待してしまう。海外へ行くならバイリンガルにとか、夢が膨 らんでしまうものです。(私にも最初はそのような気持ちがありました。)そして、親が張 り切ってレールを敷いて、その上を子どもに進むように強要してしまいます。でもそれで は、子どもは自分で選択する能力を失ってしまいます。親の役目はレールを敷くことでも なく、甘やかすことでもない。子どもが自分の力で自分らしく自己実現していくため、寄 り添い、受け止め、見守ってあげる安全基地であって欲しい。』 (海外子女教育5月号より)
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