起き上がり小坊師を より起き上がらせるために 福島県立会津学鳳高等学校 SSH 探究部物理班 2 年 相田 一樹 3 年 荒井佳史, 吉川太陽, 山田瞬平, 太田葵, 小林瑞月, 笹川祐紀, 浅田翔大, 渡邉悠斗 1. 要旨, 概要 会津の起き上がり小坊師(以後, 小法師と呼ぶ)を寝せた状態でそっと手を放したとこ ろ, 57%の小坊師が起きないという結果であった。小法師の重心位置を測定し, 平均的な外 周形状の調査を行った結果, 小坊師が起きない主要因は「小法師の外周形状」 「重心の位置」 「小坊師表面に不規則にある凹み」とわかった。そのため, この凹みを地面に触れさせな いように小坊師に針金の腕をつけたところ, 伝統的な風貌を損なうことなくほぼ全ての小 坊師が起き上がるようになった。 2. 問題提起, 研究目的 2006 年, 民主党の代表だった前原議員の起き上がり小坊師が起きない出来事があったが, 私たちは前原議員が使ったものと同じ小法師を 100 体購入し(写真 1), 前原議員が行った ように, 小坊師を寝せた状態で机におき, そっと手を放すという方法で小法師が起きるか どうか実験してみることにした。 すると, 起きた状態で倒すとほとんど起きる小法師が, こ の方法で行うと平均 57%が起きないという結果になった。この実験では, 小法師の倒す方 向(写真 2)で起きる割合にも差がみられ, 前後に倒した場合は 73%が, 左右に倒した場合 では 42%が起き上がらないという結果であった(表 1) 。この差を統計検定したところ, こ の差は統計的にも有意であった(付録 6-1)。以上のことから, 私たちは, この震災復興の 象徴である起き上がり小法師をもっと起き上がらせたいと思い研究をはじめることにした。 3. 研究方法 起き上がり小法師をより起き上がらせるために, 1.小法師が自発的に起きる主要因を明らかにする 2.主要因からより起き上がる方法をみつけて検証する という 2 段階で研究を進めていくことにした。 4. 結果と考察 4-1. 小法師が自発的に起きる主要因を明らかにする 4-1-A. 仮説 小法師を縦に割り内部を観察すると, 小法師の下段部には重いものが詰められており, 上段部は空洞の構造であった(写真 3)。また, 小法師を正面(または背面)と側面から見 た場合の形状を比較すると, 大きく形状が違っている(写真 3) 。これらの事実から, 私た -1- ちは小法師が起きる主要因は「小法師の重心の位置」と「起きるという回転運動をする際 の外周形状」と考えた(仮説) 。 小法師は手作りのためそれぞれ形状が違う。よってまずは平均の外周形状を求め, 次に, この形状の中で重心の位置がどの範囲にあれば小法師が起きるのか, 力のモーメントの観 点から計算する。 そして, 実際にこの形状のどこに重心が分布しているかを測定で求め, 起 きない割合がどの程度になるか計算する。もし仮説が正しいならば, 実験で見られた前後 と左右の起きない差をうまく説明できるはずである。 4-1-B. 研究方法(詳細) (a) 小法師の平均の外周形状の測定と決定 小法師の写真を撮影し(写真 4), 写真のある点のコントラストが隣の点と一定以上違っ た場合に黒色, それ以外は灰色とする画像処理を行った。そして, この処理をした 100 枚の 画像を重ね合わせ(写真 5), 目の子で平均の形状を求めた(図 1)。 (b) 小法師が自発的に起き上がる重心範囲の計算 小坊師が自発的に起き上がる重心範囲を決定する方法として, まずは図 2 に示す物体で 考えてみる。物体が起きた状態で静止するためには, 図 2 の領域 1 に重心がなくてはなら ない。次に右下の欠いた部分が下になった場合で自発的に起き上がるためには, 領域 2 以 外に重心がなくてはならない。以上からこれら 2 つの条件を満たす範囲は斜線部となり起 きるための重心の範囲が求まる。以上の方法に基づいて求められた範囲が, 図 3 の白い部 分の領域となる。 (c) 小法師の重心の分布の測定 小法師は手作りのためそれぞれ重心の位置に違いがある。よって, この重心の分布を測 定するために, 電子天秤 4 台と平板を用いた次のような装置を作成した(写真 6) 。重心の 測定原理について説明すると, 図 4 のように x 軸, y 軸をとり, 平板の中心を原点とする。 小坊師を乗せない状態での平板の四隅が受ける抗力 N1, N2, N3, N4, 平板の重心位置を(x0 , y0), 質量を M, 重力加速度 g をとおくと, y 軸まわりの力のモーメントのつり合いより, ( N1 N 3 ) Lx L ( N 2 N 4 ) x Mgx0 2 2 … (式 1) 次に平板に質量 m, 重心位置が(xG , yG)の小坊師をのせ, このときの四隅の抗力を N1’, N2’, N3’, N4’とすると, y 軸まわりの力のモーメントのつり合いより, ( N1 ' N 3 ' ) Lx L ( N 2 ' N 4 ' ) x Mgx0 mgxG 2 2 … (式 2) となる。抗力の変化 N n N n ' N n とおくと, (1)(2)式を用いて, 小坊師の重心の x 座標を求 めると, xG (N 2 N 4 N1 N 3 ) Lx 2mg … (式 3) となる。y 方向に関しても, 同様にして, yG (N1 N 2 N 3 N 4 ) Ly 2mg -2- … (式 4) となる。以上により, 小坊師のある一方向から見た面内での重心位置を測定できる。式 3, 4 を見ると, 誤差が小さい装置を作製するためには抗力 Nn や mg, 長さ Lx, Ly の測定の精度を あげればよいことがわかる。 よって, これらを考慮して装置を作製したが, 作製した装置の 偶然誤差は 95%信頼区間で x 方向, y 方向でそれぞれ 0.164〔cm〕, 0.107〔cm〕となり, こ の研究で必要な精度を持つ装置を作ることができた。(付録 6-2 参照) この作製した装置で得られた結果を, 小法師の高さと幅をそれぞれ 2 とする相対的長さ の座標に変換し, 重心の平均位置と標準偏差を求めた(表 2) 。この分布を図 5 に示す。 4-1-C. 結果 力のモーメントの観点から求めた小坊師が起きる重心の領域(図 3)と, 実際に測定で得 られた重心の分布(図 5)を重ね合わせ, 起きない割合がどの程度になるか計算をした(表 3)。重心の分布と外周形状のみを考慮している私たちの理論モデルは, 起きない割合を 20%ほど多く見積もる結果とはなっているが, 実際に倒して得た前後, 左右の実験結果の 差をよく説明できている(図 6) 。このことは, 起きるかどうかを決める主要因として「重 心の位置」 「起きるという回転運動をする時の外周形状」があると言え, 立てた仮説が正し いと考えることができる。 4-1-D. 考察 起きない割合の過剰見積もりの原因を考察する。私たちの理論モデルでは, ある一方向 からみたときの外周形状の平らな部分の上に重心があると起きないというモデルである。 しかし, 起きないという動作は, この見ている方向を軸(軸 1)とする回転運動を止めるだ けでなく, その軸に対して垂直でかつ水平である軸(軸 2)のまわりの回転運動も止める必 要がある。つまり, 私たちのモデルでは, 軸 2 で回転運動して起きることのできる小坊師も 起きないと過剰に見積もっていると考えられる。実際に, 起きない状態の小坊師を観察す ると, 手作りゆえに不規則に小坊師表面に分布している凹みがいくつも確認され(写真 7), これが軸 2 の回転運動を止めている様子が観察できた(写真 7) 。 以上のことから, 小坊師が起きない条件は, 私たちのはじめにたてた理論モデルで起き ないと判定されるだけでなく, そこに凹みがあることが条件になる。小坊師表面に不規則 に分布している凹みの全表面積に対する割合を α とすれば, α=76%のとき, 前後, 左右に 起きない割合はそれぞれ 69%, 49%となり, 実験値である 74%, 42%を非常によく説明でき るようになる(図 7) 。以上のことから, 起きるかどうかを決める主要因として「小坊師表 面に不規則に分布する凹み」もあり, これを加えるモデルに修正し, 以後の研究で使用して いくことにする。 4-2. 主要因からより起き上がる方法をみつけて検証する 4-2-A. 仮説 3-1 の解析結果より, 小法師が自発的に起き上がる主要因は, 「小法師の外周形状」「重 心の位置」 「小坊師表面に不規則にある凹み」と言える。よって, これらを変化させ, より 起き上がらせることを試みる。 -3- 4-2-B. 研究方法(詳細) (a) 「重心位置の変化」で小坊師をより起き上がらせる 小坊師底面に質量をもつ薄いおもりを付けて重心位置を変化させ, より起き上がらせる ことを試みる。図 5 で示す座標で考えたときの小坊師の重心位置の平均値を(μx, μy), 標準 偏差を(σx, σy ), また質量を m とする。 そして, おもりの重心位置の平均値(0, 1), 標準偏差(0, 0), 質量を M とすると, おもり装着後の新しい重心位置の平均値(xG’, yG’), 標準偏差(σx’, σy’)は, m y M m x , yG ' mM mM m m x ' x , y ' y mM mM xG ' … (式 5) … (式 6) となる。式 5, 6 と表 2 で示した実際の小坊師の重心の分布の測定結果からおもり装着後の 重心の分布をもとめ, これと小坊師が起きる重心の領域(図 3)と重ね合わせて, α=76%と して起きる割合がどう変化するか計算する。 (b) 「外周形状や表面の変化」で小坊師をより起き上がらせる 起き上がり小坊師は会津の伝統工芸品であり, 手作りゆえに表面には無数の凹みがある。 この凹みやいびつな形状は, 伝統工芸品である小坊師の特徴でもあり, これらを大きく変 えることはできない。一方で, 3-1 の解析結果によれば, ある一方から見て平らな部分があ ると同時にそこに凹みが存在すると, 小坊師の回転運動は止められて小坊師は起きなくな る。 つまり, 小坊師の特徴である手作りゆえの愛らしい見た目が, 起きない要因を生み出し ているともいえる。 そこで, 私たちは小坊師表面から離れたところに小さな部品をつけることで, 小坊師の 表面や形状の特徴は残しながら, 一方から見た平らな部分の角度を起きるのに有利な角度 に変え(図 9), かつ地面に凹みを触れさせないことで実質上の α(凹みの全表面積に対す る割合)を小さくし, 小坊師をより上がらせることを試みる。具体的には, 写真 9 のように, 小坊師に会津の伝統的な踊りのかんしょ踊りをしているように針金の腕とリボンをつけ, これらを以前に行った表 1 と同じ方法で小坊師がどの程度起き上がるようになるか実験を する。 4-2-C. 結果 (a) 「重心位置の変化」で小坊師をより起き上がらせる 小坊師底面に薄いおもりを付けて重心位置を変化させた場合の起きる割合の結果は図 8 となった。起き上がらない割合を 5% 以下にするには, 小坊師底面につけるおもりの質量 を M, 小坊師の質量を m とすると, 図 8 より前後に倒す場合には M= 0.42 m, 左右の場合に は M = 2.05 m の質量のおもりが必要になる事がわかった。 (b) 「外周形状や表面の変化」で小坊師をより起き上がらせる 100 体の小坊師に会津の伝統的な踊りのかんしょ踊りをしているように針金の腕とリボ ンをつけ, 表 1 と同じ方法で起き上がるかどうかの実験をしたが, 結果は表 4 となった。劇 的に小法師が起き上がるようになった。 -4- 4-2-D. 考察 (a) 「重心位置の変化」で小坊師をより起き上がらせる 小坊師底面につけるおもりの厚さを 1 mm, おもりの直径を 12 mm, M = 2.0 m (15g)とす れば, 密度は 132.7 g/cm3 となりこのような物質は常温常圧下で存在しない。そのため, 外 周形状に大きな影響を与えず, 安価に手に入る銅を用いた場合(厚さ 1mm, 直径 12mm, 銅 製(8.96 g/cm3) のおもり (写真 8) ) で考えると, 図 8 より, 前後で 24.5%の改善, 左右で 3.6% だけ起き上がる割合が改善する。しかし, これでは小坊師の起き上がる割合が大きく改善 されない。よって, この方法は見送ることにする。 (b) 「外周形状や表面の変化」で小坊師をより起き上がらせる 小坊師表面から離れたところに小さな部品をつけたことで劇的に小法師が起き上がるよ うになったが, これは一方から見た平らな部分の角度を起きるのに有利な角度に変わった こと, かつ地面に凹みが触れなくなり, 水平面に平行な 2 つの軸のどちらかの回転運動が 止められることがなくなったことが要因と思われる。 5. 結論(課題) 起き上がり小坊師が起きるか起きないかを決める主要因は, 「小法師の外周形状」 「重心 の位置」 「小坊師表面に不規則にある凹み」と言える。小坊師にかんしょ踊りをしているよ うに針金の腕や背面にりぼんをつければ, 起き上がり小坊師の伝統的な見た目を損なわず, 小坊師を寝せた状態でそっと手を放すという厳しい方法でもほとんどが起き上がるように なる。これは, 一方向から見た平らな部分の角度が起きるのに有利な角度に変わること, そ して小坊師表面に分布する凹みが直接地面に触れないため, 水平面に平行な 2 つの軸のど ちらかの回転運動が止められることがなくなるためである。このように改良した小坊師で あれば, 2006 年に渡部議員が前原代表に贈った小坊師も起きるようになりあの事件が二度 と起こらなくなるであろう。震災復興の象徴である小坊師は, 私たちの研究でより起き上 がるようになるのである。 「改良した小坊師(写真 9)を購入したいですか?」というアンケートを会津学鳳生 20 名にとってみた。すると, 70%の割合(14 人)で改良したほうの小坊師を購入したいとい う意見であった。今後は, この研究結果を小坊師の製造所や民芸店に持っていき, 改良・発 展させた起き上がり小坊師として提案し, そしてこの研究を地域還元していきたい。 6. 付録 6-1. 起きない割合の差の統計的検定 有限個数の小法師を倒し, 倒れたままでいる割合を求め, この調査を 2 回繰り返す。これ ら の 割 合 に 差 が な い と 仮 定 ( 帰 無 仮 説 ) す る と , 確 率 変 数 1 1 z ( p1 p2 ) / p1 p は標準正規分布に従う。ここで, 前後に倒したときの n1 n2 起きない割合 p1, 左右に倒した場合の起きない割合 p2 とする。n1, n2 はこれらの試行回数, p は全試行における起きない割合である。実験結果である n1 = n2 = 200 (回), p1 = 73%, p2 = 42%, p = 57%を代入すると, z = 6.4 となり, 危険率を 5%としたときの帰無仮説の棄却域- -5- 1.96≦z, z≧1.96 にあるため, 帰無仮説を棄却し, 対立仮説である p1≠p2 を採択する。 つまり, 観測された前後と左右の差は, 統計的にも有意な差であると言える。 6-2. 重心測定装置の精度の検証 作製した装置で測定された重心位置の系統誤差を検証するが, 重心位置を測定する試料 の 本 当 の 重 心 位 置 を xtrue, 測 定 さ れ た 重 心 位 置 を xmeasure と お く 。 こ こ で , xmeasure xtrue 0 1 xtrue [式 7]とおけば, 式 7 の右辺第 2 項が装置の系統誤差となる。 そして, 重心位置がすでにわかっている物体をさまざま場所に置き測定し, xmeasure-xtrue グ ラフにそれらの重心位置を打点し, 原点を通る傾き 1 の直線になるかを検証することで装 置の持つ系統誤差を求めることができる。装置の測定精度(偶然誤差)に関しては, xmeasure -xtrue グラフにおいて, 各結果の最近似直線からのズレ(残差)から求める。重心位置がわ かっている物体を座標(-6, 4), (-3, 2), (0, 0), (3, -2), (-6, 4)において測定をした結果は図 10 で ある。最小二乗法による最近似直線は, xmeasure = xtrue + (0.1164 - 0.0004xtrue), ymeasure = ytrue + (0.0174 - 0.0027xtrue)となった。Δ1 は小さく無視でき, 系統誤差は x 方向に 0.116〔cm〕, y 方 向に 0.017〔cm〕の平行シフトのみとわかる。この系統誤差は測定で得られた結果を逆方 向に平行シフトして取り除くことができるので問題とはならない。次に偶然誤差であるが x 方向, y 方向で標準偏差はそれぞれ 0.084〔cm〕, 0.055〔cm〕となった。よって, 測定装置 の測定精度は, 95%信頼区間で x 方向, y 方向でそれぞれ 0.164〔cm〕, 0.107〔cm〕と言える。 7. 参考文献 [1] ”物理”, 数研出版 (2013). 8. 謝辞 本研究を行うにあたり菊池啓一郎教諭には本研究を最初から最後まで支え, 常に有益な 意見をいただき, 親身になって指導していただきました。また, 古川達規教諭には平均の外 周形状を決めるコンピュータプログラムの作成でご指導をいただきました。この場を借り て, 感謝申し上げます。 -6- 9. 図表, 画像 写真 1. 起き上がり小法師 100 体 写真 2. 前, 後, 左, 右に倒れたままの小坊師 写真 3. 小坊師の断面写真(左), 小坊師の正面 (中)と側面 (右)の写真 写真 5. 100 枚の写真を重ね合わせた画像。写 真のある点のコントラストが隣の点と一定 以上違った場合に黒色とする画像処理結果 も合成。 写真 4. 小坊師の写真 100 枚(3 枚のみ表示) 。消しゴムは写真を重ねる際の位置合わせで使用。 写真 6. 作成した重心測定装置。平板の上には方眼紙を貼り, 重心位置を測定する物体(直方体 の木材)をのせている様子。 -7- 写真 7. 小坊師表面の凹み(左), 凹みを下にして起きなくなった小坊師(右) 写真 8. 小坊師底面につける銅製のおもり(左)とこれを取り付けた様子(右 2 枚) 写真 9. 改良した小坊師。かんしょ踊りをしているように針金のうでとリボンをつけた。 表 1. 前, 後, 左, 右に倒した状態のままでそっと手を放した時の実験結果 検査数 起きた小坊師の数 起きない小坊師の数 起きない割合 前 100 27 73 73% 後 100 27 73 73% 左 100 62 38 38% 右 100 55 45 45% 73% 42% 表 2. 小法師の重心位置の測定結果 (x, y) 倒す方向 前後 左右 平均値 (0.0248, 0.3641) (-0.0390, 0.4530) 表 3. 小法師の起きない割合を, 仮説 をもとに計算した結果(理論値)と実 標準偏差 (0.1001, 0.2459) (0.0785, 0.0919) 験値 倒す方向 前後 左右 表 4. 改良した小坊師で表 1 と同じ実験をした結果 検査数 起きた小坊師の数 起きない小坊師の数 起きない割合 前 100 100 0 0.0% 後 100 100 0 0.0% 0.0% 左 100 100 0 0.0% 右 100 99 1 1.0% 0.5% -8- 理論値 91% 64% 実験値 74% 42% 図 1. 隣の点と一定以上違った場合に出力さ れた黒点の 100 体の画像の重ね合わせと目の子 で求めた平均形状(緑線) 図 2. 起き上がる重心の範囲を決める概 念図 N3 試料 y N4 (小坊師) N1 平板 N2 O Lx 図 3. 平均の外周形状(緑)と起き上がる重心 図 4. 重心位置の測定方法の概念図 範囲の計算結果(白)。黄色・水色の線は起き る重心の範囲を決めるのに使用した線。 図 5. 測定された重心の分布。紫色が薄いほど重心の存在する確率が高い。 -9- x Ly 図 6. 小法師の起きない割合。 理論値と実験値の比較。 図 7. 全表面積あたりの凹みの割合αと小 坊師が起きない割合の見積もり 図 9. 小坊師表面から離れた小さな部品 図 8. 小法師(質量 m)の底面に薄いおもり (質量 M)を装着したときの起きない割合の (腕)をつけて, 起きる重心範囲を変える 概念図 計算結果 図 10. 重心測定装置の系統誤差と偶然誤差の検証結果 福島県立会津学鳳高等学校, SSH コース/探究部, 物理班, 代表 相田一樹 共同研究者 渡邉悠斗, 荒井佳史, 吉川太陽, 山田瞬平, 太田葵, 小林瑞月, 笹川祐紀, 浅田翔大, 指導者 菊池啓一郎教諭 - 10 -
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