手術室に入る時に「装飾品」を確認する理由は?

パートⅠ
認定看護師リレーエッセイ
No.6
手術室に入る時に「装飾品」を確認する理由は?
手術看護認定看護師
長井香織
手術看護のモットー は「患者さんに手術創以外の障害を与えない」
ことです。
そのため手術室看護師は、患者さんの周術期(手術前・手術中・手術後の多
岐に渡り継続する期間)における安全管理を行っています。
今回は、安全管理のうち、手術室入室時の確認・装飾品の取り扱いについて
「そんなこともしているの?!」ということを 2 回に渡って、ご紹介したい
と思います。

手術室での装飾品の取り扱いと理由
装飾品
持ち込むことによる危険性
貴金属


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紛失
浮腫(むくみ)があった時圧迫される
電気メス使用時に感電の危険がある
手術中は組織の切開や止血のため
電気を使用した機器を使用してい
ます。通常は「対極板」といった
テープを体に貼って、電流を体外
に流して安全に使用しています。
貴金属を身に着けていると、
その部分に電流が流れて、火傷を
する危険性があります
かつら

電気メス使用時に感電の危険がある
「かつら」にはボタンで固定される
タイプのものがあります。そのため、
貴金属での理由と同じように、
電気メス使用時に火傷をする危険性
があります。
プライバシーの侵害だと思われる方
もいるかもしれませんが、当院では
術中の安全管理のため確認をさせて
いただいております。
「かつらなんて~!!必要じゃないでしょ?!」などと、
一見必要ないと感じられる確認事項もあると思います。
しかし、患者さんの安全を第一に考えて、
皆様へ同様の説明をさせていただいております。
ご理解とご協力をお願いいたします。