エアロダイナミクス - Aston Martin, アストンマーティン, アストンマーチン

アストンマーティン DB11:エアロダイナミクス
エアロダイナミクス・ハイライト:
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先駆的なエアフロー・コンセプトを応用。
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フロント・ホイールアーチから高圧エアを排出するニュー・カーリキュー。空力処理が施されたサイ
ド・ストレーキ・ベントからエアを抜き、フロントリフトを低減。
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サイドシルの「スターラップ・ベント」も高圧エアを排出。
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革新的なアストンマーティン・エアロブレード TM は、エアフローをダクトに導いて高速化、バーチャ
ル・スポイラーとして機能を発揮。
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デッキリッドからせり上がる小型アクティブ・スポイラーがさらにリアリフトを低減。
パフォーマンスと効率を向上させること。アストンマーティン・エアロダイナミクス・チームは、この課題を解
決するために研究を重ねました。
アストンマーティン・エアロダイナミクス・マネージャーであるダレン・コー率いる空力チームは、ボディワー
ク周辺のエアフロー・マネージメントの精度を高め、さらに革新的なアプローチでボディワークを「通過」す
るエアフロー・マネージメントを実現しました。こうして生み出されたふたつのアイデアは、リフトの低減、安
定性向上、空力抵抗軽減という永遠の課題に効果的に対処し、美しさとシンプルさを兼ね備えたソリュー
ションとなりました。そのふたつのアイデアとは、カーリキューとアストンマーティン・エアロブレード
TM
です。
カーリキューは、左右フロント・ホイールアーチに設置された魚のエラ状のベントです。モータースポーツか
らフィードバックされたコンセプトであり、サーキット専用スーパーカー、アストンマーティン Vulcan にも応
用されています。クラムシェル・ボンネット下に巧みに隠されたカーリキューは、フロント・ホイールアーチ上
部の高圧エアを、アストンマーティン・デザインのアイコン、サイド・ストレーキ後方の開口部から排出させ、
フロントリフトを効果的に低減します。また、フロントホイール後方のスターラップ・ベントからも高圧エアが
排出されます。
一方、アストンマーティン・エアロブレード
TM は、DB11
ボディワーク内部にエアフローを導入し、リアエンド
の安定性を高めます。C ピラー基部にレイアウトされたインテーク・スロットに高速エアフローが流入、ボデ
ィワーク内部のダクトを通過して、リア・デッキリッドのスロットから車外に排出されます。このエアフローが
バーチャル・スポイラーとして機能、リアリフトを抑えるため、付加的な「フリップ」の必要がなくなりました。
そのため、デザインチームの自由度が高まり、なだらかに傾斜する上品なテールデザインが完成すると同
時に、デザインチームとエンジニアリングチームが連携して、機能と形態を両立させるというアストンマー
ティン哲学が具現化されました。
最高レベルの安定性が要求される場合は、デッキリッドから小型アクティブ・スポイラーが自動的にせり上
がります。レーシングマシンのガーニーフラップと同様の効果を持つこのアクティブ・スポイラーは、アスト
ンマーティン・エアロブレード
TM
の効果を高めながら、空気抵抗の増加は無視できるレベルに抑えます。
速度が低下してスポイラーの必要がなくなると、デッキリッドの所定の位置に戻り、DB11 の流麗なライン
を復活させます。
ボディワーク内部を流れるエアフローを利用することに加えて、アンダーフロア・エアロダイナミクスにも細
心の注意が払われています。ここでもモータースポーツの経験が活かされています。フロント・スポイラー
は、サイズと形状が入念にチューンされ、グリルから取り込まれたフレッシュエアをラジエーターの冷却と
アンダーフロアに分離します。アンダーフロアに導かれたエアフローは、リアディフューザーから排出され、
リアエンドを路面に吸い付けます。
エアロダイナミクス・マネージャーのダレン・コーは、次のように述べています。「アストンマーティン・エアロ
ブレード TM・システムに代表されるとおり、我々は DB11 で限界の突破に挑みました。デザインチームとの
コラボレーションの下、クリーンで美しい形状を実現すると同時に、非常に効率的で効果的な空力デバイ
スを誕生させています。カーリキューやアンダーフロア・エアロ・マネージメントと相まって、DB11 は、歴代
アストンマーティンを凌駕する安定性とポテンシャルを獲得するに至りました。」