平成２８年３月１日発行 （第１３６号） 智 創 税 理 士 法 人 ㈱ 日 本 資 産 総 研 札 幌 平成２８年度税制改正 ～NO.２～ ■法人税の税率の引き下げ 現在23.9％の法人税率が平成28年4月1日以降に開始する事業年度では 23.4％、平成30年4月1日以降に開始する事業年度では23.2％になり ます。 【法人税率】 改正前 中小法人等 平成28年度 平成29年度以降 15％ 19％ 23.90％ 23.90％ 23.90％ 23.90％ 年間800万円以下※ 年間800万円超 普通法人 改正案 平成29年度 平成30年度以降 19％ 19％ 23.40％ 23.20％ 23.40％ 23.20％ ※中小法人（資本金が1億円以下の会社）等については、利益の800万円までは税率が 抑えられています。 ― １ ― ■法人住民税の税率の引き下げと地方法人税率の引き下げ 「地方法人税」の税率は上がりますが、「法人住民税」の税率が下がり ますので増税になるわけではありません。 地方法人税と法人住民税の比率が変わるだけです。 これは、地方法人税（国税）を法人住民税が少ない地域に分配することで 地方間の格差を少なくすることが目的です。 【法人住民税率と地方法人税率】 平成26年10月1日～ 平成28年3月31日 平成29年4月1日以降 法人住民税（道府県） 3.2％（4.2％） 1.0％（2.0％） 法人住民税（市町村） 9.7％（12.1％） 6.0％（8.4％） 地方法人税 4.4％ 10.3％ 合計 17.3％ 17.3％ (注) （ ）内の数字は制限税率を示しています。 制限税率とは、標準税率を超えて課税する場合の最高限度の税率をいいます。 ■欠損金の繰越控除制度の見直し 欠損金の繰越控除制度とは、過去の事業年度において生じた赤字を翌事業 年度以降に繰越し、その事業年度の所得から控除することができる制度 です。 平成27年度の改正で、控除限度割合が2段階で50％まで引き下げられる ことになっていましたが、平成28年度から5％ずつ引き下げることに修正 されました。また、繰越期間を10年に延長する改正の開始時期が平成30 年度からに延期されました。 控除限度割合 繰越期間 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 現状 65％ 65％ 50％ 50％ 改正案 65％ 60％ 55％ 50％ 現状 9年 9年 10年 10年 改正案 9年 9年 9年 10年 ― 2 ―
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