バソプレシン注射液

009-1603.pdf
1
バソプレシン注射液
47
溶液とする.システム適合性試験用溶液1 mLを正確
2
Vasopressin Injection
48
に量り,薄めた酢酸(100) (1→400)を加えて正確に10
49
mLとする.この液20 μLから得たバソプレシンのピ
50
ーク面積が,システム適合性試験用溶液のバソプレシ
51
ンのピーク面積の7 ~ 13%になることを確認する.
52
システムの性能:システム適合性試験用溶液20 μLにつ
53
き,上記の条件で操作するとき,バソプレシンのピー
Cys-Tyr-Phe-Gln-Asn-Cys-Pro-Arg-Gly-NH2
54
クの理論段数及びシンメトリー係数は,それぞれ
バソプレシン
55
3
4
基原の項以下を次のように改める.
バソプレシン
5
6
7
C46H65N15O12S2:1084.23
17500段以上,1.5以下である.
8 [113-79-1,バソプレシン,8-L-アルギニン]
56
システムの再現性:システム適合性試験用溶液20 μLに
9
本品は水性の注射剤である.
57
つき,上記の条件で試験を6回繰り返すとき,バソプ
本品の本質は合成バソプレシンで,9個のアミノ酸残基か
58
レシンのピーク面積の相対標準偏差は2.0%以下であ
10
11
59
らなるペプチドである.
る.
12
本品は抗利尿作用を有する.
60
13
本品は定量するとき,表示された単位の90.0 ~ 107.0%
61
採取容量〈6.05〉 試験を行うとき,適合する.
62
不溶性異物〈6.06〉 第1法により試験を行うとき,適合する.
本品はバソプレシンをとり,注射剤の製法により製する.
63
不溶性微粒子〈6.07〉 試験を行うとき,適合する.
本品は無色澄明の液である.
64
無菌 〈4.06〉 メンブランフィルター法により試験を行うとき,
14
15
に対応するバソプレシン(C46H65N15O12S2)を含む.
製法
16
性状
17
純度試験
エンドトキシン〈4.01〉 15 EU/単位未満.
本品をとり,1 mL中にバソプレシン
65
18
(C46H65N15O12S2) 20単位を含む液となるように薄めた酢酸
66
定量法 本品のバソプレシン約40単位に対応する容量V mLを
19
(100) (1→400)を加え,試料溶液とする.試料溶液20 μLに
67
正確に量り,薄めた酢酸(100) (1→400)を加え,正確に25
20
つき,次の条件で液体クロマトグラフィー 〈2.01〉により試
68
mLとし,試料溶液とする.別にバソプレシン標準品約4 mg
21
験を行う.試料溶液の各々のピーク面積を自動積分法により
69
を精密に量り,薄めた酢酸(100) (1→400)に溶かし,正確に
測定し,面積百分率法によりそれらの量を求めるとき,バソ
70
20 mLとする.この液4 mLを正確に量り,薄めた酢酸(100)
プレシンより前に溶出するピークの量は2.0%以下であり,
71
(1→400)を加えて正確に50 mLとする.この液10 mLを正確
24
また,バソプレシン以外のピークの合計量は10.0%以下であ
72
に量り,薄めた酢酸(100) (1→400)を加えて正確に 50 mLと
25
る.
73
し,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液 20 μLずつを正
74
確にとり,次の条件で液体クロマトグラフィー 〈2.01〉によ
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220 nm)
75
り試験を行い,それぞれの液のバソプレシンのピーク面積
28
カラム:内径4.6 mm,長さ15 cmのステンレス管に3
76
AT及びASを測定する.
29
μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル
30
77
表示量に対するバソプレシン(C46H65N15O12S2)の量(%)
化シリカゲルを充塡する.
78
22
23
26
27
類縁物質
試験条件
適合する.
=MS × AT/AS × f × 1/V × 1/C × 2
31
カラム温度:40℃付近の一定温度
32
移動相A:リン酸水素二アンモニウム6.6 gを水950 mL
79
MS:バソプレシン標準品の秤取量(mg)
33
に溶かした液にリン酸を加えてpH 3.0に調整し,水
80
f :バソプレシン標準品の含量(単位/mg)
34
を加えて1000 mLとする.この液950 mLにアセトニ
81
C :表示量(単位/mL)
トリル50 mLを加える.
82
35
試験条件
移動相B:リン酸水素二アンモニウム6.6 gを水950 mL
83
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220 nm)
37
に溶かした液にリン酸を加えてpH 3.0に調整し,水
84
カラム:内径4.6 mm,長さ25 cmのステンレス管に5
38
を加えて1000 mLとする.この液450 mLにアセトニ
85
μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル
トリル550 mLを加える.
86
36
39
40
41
移動相の送液:移動相A及び移動相Bの混合比を次のよ
うに変えて濃度勾配制御する.
注入後の時間
(分)
0 ~ 45
45 ~ 90
90 ~ 100
移動相A
(vol%)
90
90 → 30
30
移動相B
(vol%)
10
10 → 70
70
42
流量:毎分0.6 mL
43
面積測定範囲:バソプレシンの保持時間の約3倍の範囲
44
システムの適合性
45
検出の確認:試料溶液1 mLを量り,薄めた酢酸(100) (1
46
→400)を加えて100 mLとし,システム適合性試験用
化シリカゲルを充塡する.
87
カラム温度:40℃付近の一定温度
88
移動相:リン酸水素二アンモニウム6.6 gを水950 mLに
89
溶かした液にリン酸を加えてpH 3.0に調整し,水を
90
加えて1000 mLとする.この液870 mLに,アセトニ
91
92
93
トリル130 mLを加える.
流量:毎分1 mL
システム適合性
94
システムの性能:標準溶液20 μLにつき,上記の条件で
95
操作するとき,バソプレシンのピークの理論段数及び
96
シンメトリー係数は,それぞれ9500段以上及び1.5以
97
下である.
98
システムの再現性:標準溶液20 μLにつき,上記の条件
99
で試験を6回繰り返すとき,バソプレシンのピーク面
009-1603.pdf
100
101
積の相対標準偏差は2.0%以下である.
貯法
102
保存条件 凍結を避け,冷所に保存する.
103
容器
104
105
密封容器.