しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号 Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp 投資環境 2016 年 3 月 3 日 公的年金は引き続き下支え役 1.公的年金の 10~12 月期の運用状況 公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が 3 月1日に、2015 年 10~ 12 月期の運用状況を発表しました。10~12 月期の収益は 4 兆 7,302 億円の黒字となり、7~9 月期の 7 兆 8,899 億円の赤字を埋めるには至らなかったものの、ある程度挽回した格好です。積立金全体の構成割合は、 国内債券は 37.76%、国内株式は 23.35%、外国債券は 13.50%、外国株式は 22.82%と、基本ポートフォ リオ(国内債券 35%、国内株式 25%、外国債券 15%、外国株式 25%)に近づきました(図表 1) 。 もっとも、年明け以降は世界的な金融市場の混乱を背景に、GPIFの運用は低迷しているとみられます。 3 月に入りやや戻しているものの、今年 1 月から直近(3 月 2 日)までの収益を売買などがない前提で試算す ると、国内債券は日銀のマイナス金利導入が追い風になり、1.7 兆円程度の黒字ですが、国内株式、外国証券 の収益は赤字となり、全体では 6 兆円程度の赤字と苦しい状況です。 2.日経平均株価が 1 万 6,000 円割れると買い出動? 因みに、直近の資産構成割合の試算値は、国内債券 40.7%、国内株式 21.3%、外国債券 13.6%、外国株 式 21.8%と基本ポートフォリオとの乖離が広がっていますから、今後は国内債券については売却、国内株式 図表1. GPIFの運用資産 国内債券 国内株式 外国債券 外国株式 10-12月期の資産額増減 2015年 3月末 2015年 6月末 2015年 9月末 2015年 12月末 56.7 兆円 54.6 兆円 54.3 兆円 53.6 兆円 -0.7 兆円 (39.39%) (37.95%) (38.95%) (37.76%) (-1.19%) 31.7 兆円 33.7 兆円 3.4 兆円 3月2日 (試算) 0.38 兆円 -1.05 兆円 55.3 兆円 (40.7%) 0.43 兆円 28.9 兆円 (22.00%) (23.39%) (21.35%) (23.35%) (2.00%) 18.2 兆円 0.2 兆円 -0.22 兆円 0.43 兆円 18.5 兆円 18.9 兆円 33.1 兆円 売却・買入 2.97 兆円 18.8 兆円 29.7 兆円 収益額 19.2 兆円 (12.63%) (13.08%) (13.60%) (13.50%) 30.1 兆円 32.1 兆円 30.1 兆円 (21.3%) (-0.10%) 32.4 兆円 2.2 兆円 (20.89%) (22.32%) (21.64%) (22.82%) (1.18%) (13.6%) 1.59 兆円 0.66 兆円 29.6 兆円 (21.8%) 買い余力 (試算) -9.0兆円 ~ -7.7兆円 4.2兆円 ~ 5.1兆円 1.4兆円 ~ 1.9兆円 3.5兆円 ~ 4.4兆円 (注)運用資産額139兆8,249億円に、2兆1,000億円と報じられている年金特別会計の短期資産を加えたものを年金積立金全体の資産額とし、12 月末の各資産額を試算。3月2日については、短期資産は増減なしとして試算。買い余力は、3月2日時点での運用資産(試算値)を基に、基本ポート フォリオまでの差異を算出。国内債券の買い余力のマイナスは売却。カッコ内は構成比率。 なお、基本ポートフォリオは、年金特別会計で管理する積立金を含めた年金積立金全体に対し、国内債券35%(±10%)、国内株式25%(±9%)、 外国債券15%(±4%)、外国株式25%(±8%)。 (出所)GPIFの資料を基に、しんきん投信作成 図表2. GPIFの資産構成割合推移 図表3. 信託銀行の株式売買動向 (億円) 6,000 日経平均株価(右目盛) (年金積立金全体) 60% 5,000 50% 18,000 1,000 17,000 0 (出所)GPIFの資料を基に、しんき ん投 信作成 ※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。 ※週間投資主体別売買動向(売買代 金ベース、2市 場合計 ) 2016/2/5 2016/2/19 2016/1/8 2016/1/22 2015/12/25 2015/12/11 2015/11/27 2015/11/13 2015/10/30 (年/月) (注)2016年3月2日は試算値 2015/10/2 13/3 13/6 13/9 13/12 14/3 14/6 14/9 14/12 15/3 15/6 15/9 15/12 16/3 -3,000 15,000 信託銀行の株式売買(左目盛) 2015/10/16 -2,000 16,000 2015/9/4 短期資産 0% 2,000 2015/9/18 外国債券 10% -1,000 19,000 2015/8/21 外国株式 (15%) → 買い越し 国内株式 (25%) 売り越し ← 国内債券 30% 3,000 21,000 20,000 4,000 40% (35%) 20% (円) 14,000 (年/月/日、週次) (出所)東京証券取引所、Bloombergよりデータ取得し、し んきん投信作 成 Shinkin Asset Management Co., Ltd 1 投資環境 2016 年 3 月 3 日 しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号 Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp については買い増す動きが強まることも想定されます(図表 2)。 年金資金が経由する信託銀行の株式売買動向をみると、株式市場が軟調な動きとなった昨年 12 月以降は買 い越しが継続しています。また、日経平均株価が 1 万 5,000 円を割り込んだ 2 月 12 日の翌週(2 月第 3 週) には 4,999 億円買い越しと、1982 年 7 月の統計公表以来、最大の買越額となりました(図表 3) 。2 月第 4 週も、信託銀行の買いは高水準。日経平均株価 1 万 6,000 円割れの水準では、年金資金が買い出動との声も 聞こえます。 国内債券については売りが強まる可能性がありますが、日銀の「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」政 策の下、良好な需給が継続しており、市場への影響は限定的。他方、国内株式については構成割合が 25%を 下回っている限り、株式相場の下支え役が期待できそうです。 (参考) 国内株式の売却/買入 2016年1-直近 2015年10-12月 売却・買入 (注)2014年10-12月以降の売却・買入は試算値、直近は3月2日 (注2014年10-12月以降の売却・買入は試算値、直近は3月2日 (出所)GPIFの資料を基に、しんき ん投 信作成 (出所)GPIFの資料を基に、しんき ん投 信作成 2016年1-直近 2015年4-6月 2015年1-3月 2014年10-12月 2014年7-9月 収益額 2015年10-12月 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 -10,000 -20,000 -30,000 -40,000 -50,000 -60,000 -70,000 2014年4-6月 2016年1-直近 売却・買入 2015年10-12月 2015年7-9月 2015年4-6月 2015年1-3月 2014年10-12月 2014年7-9月 2015年7-9月 (参考) 外国株式の売却/買入 (億円) 2015年7-9月 (参考) 外国債券の売却/買入 (億円) 2014年4-6月 2015年4-6月 (出所)GPIFの資料を基に、しんき ん投 信作成 (出所)GPIFの資料を基に、しんき ん投 信作成 収益額 売却・買入 (注)2014年10-12月以降の売却・買入は試算値、直近は3月2日 (注)2014年10-12月以降の売却・買入は試算値、直近は3月2日 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 -10,000 -20,000 -30,000 -40,000 -50,000 -60,000 -70,000 2015年1-3月 2016年1-直近 2015年10-12月 2015年7-9月 2015年4-6月 2015年1-3月 2014年10-12月 2014年7-9月 2014年4-6月 収益額試算 収益額 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 -10,000 -20,000 -30,000 -40,000 -50,000 -60,000 -70,000 2014年10-12月 売却・買入 2014年7-9月 収益額 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 -10,000 -20,000 -30,000 -40,000 -50,000 -60,000 -70,000 (億円) 2014年4-6月 (参考) 国内債券の売却/買入 (億円) (シニアストラテジスト 鈴木和仁) ※最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。 Shinkin Asset Management Co., Ltd 2 投資環境 2016 年 3 月 3 日 しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号 Sh inkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp <本資料に関してご留意していただきたい事項> ※本資料は、ご投資家の皆様に投資判断の参考となる情報の提供を目的として、しんきんアセットマネジメント 投信株式会社が作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。 ※本資料は、信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、当社はその正確性、完全性を保証するも のではありません。また、いかなるデータも過去のものであり、将来の投資成果を保証・示唆するものではあ りません。 ※本資料の内容は、当社の見解を示しているに過ぎず、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。 記載内容は作成時点のものですので、予告なく変更する場合があります。 ※投資信託は、預金や保険契約とは異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の補償の対象ではありません。 また、金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象ではありません。 ※投資信託は、値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替リスクもあります)に投資しますので、基準価額 は変動します。したがって、預金と異なり投資元本が保証されているものではありません。運用による損益は すべて投資者の皆様に帰属します。 ※特定ファンドの取得のお申込みに当たっては、販売会社より当該ファンドの投資信託説明書(交付目論見書) をあらかじめ又は同時にお渡しいたしますので、必ず内容をご確認の上、ご自身でご判断ください。また、請 求目論見書については、販売会社にご請求いただければ、当該販売会社を通じて交付いたします。 【お申込みに際しての留意事項】 投資信託に係るリスクについて 投資信託は、株式や債券等の値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替リスクもあります) に投資しますので、基準価額は変動します。したがって、預金と異なり投資元本が保証されてい るものではありません。運用による損益はすべて投資者の皆様に帰属します。 また、投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対 象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なりますので、ご投資に当たっては交付目論 見書や契約締結前交付書面をよくご覧ください。 投資信託に係る費用について (お客様に直接ご負担いただく費用) ご購入時の費用・・・購入時手数料 上限 3.24%(税抜 3.0%) ご換金時の費用・・・信託財産留保額 上限 0.3% (保有期間中に間接的にご負担いただく費用) 運用管理費用(信託報酬) ・・・純資産総額に対して、上限年率 1.5984%(税抜年率 1.48%) その他の費用・・・監査費用、信託財産に関する租税、信託事務の処理に要する諸費用、有 価証券売買時の売買手数料等及び外貨建資産の保管等に要する費用は、ファンドより実費と して間接的にご負担いただきます。また、運用状況等により変動するものであり、事前に料 率、上限額等を示すことができません。 投資信託に係る上記費用(手数料等)の合計額については、ご投資家の皆様がファンドを保有 される期間等に応じて異なりますので、表示することができません。 《ご注意》 上記に記載しているリスクや費用につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費 用の料率につきましては、しんきんアセットマネジメント投信が運用する全ての投資信託のう ち、ご負担いただくそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。投資信託に係るリ スクや費用は、それぞれの投資信託により異なりますので、ご投資される際には、事前に交付目 論見書や契約締結前書面をよくお読みください。 ※「日経平均株価」 (日経平均)に関する著作権、知的所有権その他一切の権利は日本経済新聞社に帰属します。 日本経済新聞社は日経平均株価を継続的に公表する義務を負うものではなく、その誤謬、遅延又は中断に関 して責任を負いません。 ※東証株価指数(TOPIX)は、東京証券取引所の知的財産であり、この指数の算出、数値の公表、利用など株 価指数に関するすべての権利は東京証券取引所が有しています。東京証券取引所は、TOPIX の算出若しくは 公表の方法の変更、TOPIX の算出若しくは公表の停止又は TOPIX の商標の変更若しくは使用の停止を行う 権利を有しています。 ※東証 REIT 指数は、東京証券取引所の知的財産であり、この指数の算出、数値の公表、利用など、東証 REIT 指数に関するすべての権利は、東京証券取引所が有しています。 Shinkin Asset Management Co., Ltd 3
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