楽読 2016年2月25日 Vol. 1,070 (ラクヨミ) 資産運用で重要とされる3つのこと 資産運用を行なう際に重要とされるのは、資産分散(複数の資産への投資)、時間分散(投資タイミングの分 散)、長期投資(より長い期間の投資)と一般的に言われています。これらによって、価格変動のブレ(リスク) を小さくし、収益獲得の確率を高めることが期待できます。 まず、資産分散ではなるべく値動きの異なる資産をポートフォリオに組入れることが重要となります。というの は、組入れ資産間の相関が低いほど、リスク低減効果が期待できるからです。例えば、相関の低い株式と債 券へ投資した場合、それぞれの値動きが打消しあうことで、ポートフォリオのリスク低減が期待できます。 時間分散は、累積投資のように投資タイミングを複数回に分けることで、購入単価をならす効果があります。 金融市場の先行きの見極めが難しい場合や、定期的に投資して長期的な資産形成を図る際などに有効な方 法となります。例えば、日本株式に10年間、毎月累積投資した場合、一括投資を上回るパフォーマンスとなっ ており、購入単価の平均化が貢献したとみられます(図①)。 最後に長期投資についてです。金融市場で取引される資産がいつ上昇・下落するかを予測することは難しく、 資産価格は短期間で大きく変動することもあります。しかし、リスクの高い資産でも5~10年単位で投資する ことで、収益の安定化が期待できます。例えば、先進国株式を10年間保有した場合、3年間の保有に比べて、 収益のブレが抑制される傾向にあります(図②)。 これら3つの方法を組合わせた、先進国の株式と債券からなるポートフォリオの収益率(10年間)を見ると、金 融危機で先進国株式が大幅下落した時期を除き、概ねプラスの収益率となっています(図③)。金融市場は 短期的に大きく変動することがあるうえ、個々の資産によって収益率は異なるものの、こうした方法を取り入 れることで、相対的に安定した運用成果を実現できると考えられます。 日本株式に投資した場合の時価の推移 (2006年1月末~2015年12月末) 累積投資 図① 200 (万円) 150 累積投資(10年間)の収益率の推移 (2000年1月末~2016年1月末) 6% *計算期間は各月末まで 一括投資 100 4% 50 累積投資元本 0 06/1 08/1 10/1 12/1 14/1 (年/月) 2% ※一括投資は期初に120万円を投資、累積投資は毎月末 に1万円ずつ(計120万円)投資したと仮定 先進国株式に投資した場合の収益率 40% (2000年~2015年)*計算期間は各年末まで 図② 3年間 10年間 0% 図③ -2% 00/1 02/1 04/1 06/1 08/1 10/1 12/1 14/1 16/1 20% (年/月) 0% ※幾何平均、年率 -20% ※上記は先進国株式と先進国債券に50%ずつ投資し(月次リバランス)、 10年間、毎月末に累積投資した場合の収益率(幾何平均、年率) 使用指数 日本株式:TOPIX、先進国株式:MSCI-KOKUSAIインデックス(円ベース)、 (信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成) 先進国債券:シティ世界国債インデックス(除く日本、ヘッジなし・円ベース) 00 02 04 06 08 10 12 14 (年) ※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。 ■ 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資 料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成 時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産に は為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。 投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご 覧ください。 1/1
© Copyright 2024 ExpyDoc