7章 イオン結晶 の構造

7章 イオン結晶 の構造
イオン間に働くクーロン静電力は方向性をもたない
ので、イオン結晶の構造は陰イオン(半径R)、陽イオ
ン(半径r)の数の比、半径比、分極率によって支配さ
れる。
各イオンはできるだけ多くの反対符号のイオン(その
各イオンはできるだけ多くの反対符号のイオン その
数を配位数
数を配位数:coordination
配位数 coordination number)に取り囲まれるよ
number に取り囲まれるよ
うにして安定化する。
陽イオンと陰イオンの数の比が1:1
陽イオンと陰イオンの数の比が1:1の場合の配位数
1:1の場合の配位数
は、8、
、4である。
である。
は、 、6、
7-1) CsCl型
CsCl型
陽イオンの半径と陰イオンの半径に大きな違いがない
時(r/R>0.73 であると)、主に塩化セシウム型
であると)、主に塩化セシウム型:
塩化セシウム型: CsX(
CsX(X =
Cl,
Cl, Br, I)、
I)、NH
)、NH4X(X = Cl,
Cl, Br, I)など、約
I)など、約50
など、約50種の化合物があ
50種の化合物があ
る。配位数
る。配位数8
配位数8。
2r
R
√2
√2
1
図7.1 CsCl型結晶
1
√2
1
(2R+2r)/2R=√
(2R+2r)/2R=√3
r/R=0.732 (7.1)
全 て の 原 子 が 同 種 な ら 体 心 立 方 格 子 (body
centered cubic, bcc, 占有率68%,
全てのアルカ
占有率
リ金属、
リ金属、Ba, 多くの遷移金属が属す。
多くの遷移金属が属す。
全ての原子が同種なら
全ての原子が同種なら体心立方格子
種なら体心立方格子(bcc),
体心立方格子
占有率は???
占有率は???
A
√2a
a
図A中の原子の数=
中の原子の数=中心の原子(
中の原子の数=中心の原子(1個)+隅にある原子(
中心の原子( 個)+隅にある原子(8
個)+隅にある原子(
x1/8)=2個
)=2個
隅にある原子の数を考えるには、その原子が幾つの立方体に
共有されているかを考える・・・8個の立方体で共有されている
ので、隅の原子は、その1/8の体積が図Aの立方体に属す。隅
の数は8個
この8は配位数と関係なし
B
r
2r
全原子が等しいので、rと
の関係は、4r
全原子が等しいので、 とaの関係は、
の関係は、4r = √3a
a
√2a
図A中の原子
中の原子
の総体積
占有率=
図Aの体積
の体積
図A中の
中の 1原子
原子
x
原子数
の体積
=
a3
2 x 4π
πr3/3
=
a3
=
8π
π
3
(√
√3/4)3
7-2)岩塩型
7-2)岩塩型
陽イオンが小さくなり0.73
陽イオンが小さくなり0.73 > r/R > 0.414ならば
0.414ならば岩塩型
ならば岩塩型:上
岩塩型:上
記CsX(
CsX(X = Cl,
Cl, Br, I)を除く全てのハロゲン化アルカリが
I)を除く全てのハロゲン化アルカリが
属す。200
属す。200種以上の化合物がある。
200種以上の化合物がある。配位数
種以上の化合物がある。配位数6
配位数6。
1
1
2r
2R
1
(2R+2r)/2R=√
(2R+2r)/2R=√2
r/R=0.414 (7.2)
図7.2 NaCl型結晶
陽 イ オ ン 、 陰 イ オ ン は 各 々 面 心 立 方 格 子 (face
centered cubic, fcc, 占有率74.1%)、
、全てが同種原子な
占有率
ら単純立方格子(simple
cubic、
、sc, 占有率52%,
Poの
の
単純立方格子
占有率
低温相)である
低温相 である。
である。
7-3)
7-3) 陽イオンが小さくなり、陰イオンが大きくなると(0.414
陽イオンが小さくなり、陰イオンが大きくなると(0.414 > r/R)
閃亜鉛鉱型 (別名CuCl
(別名CuCl型
CuCl型: 閃亜鉛鉱(
閃亜鉛鉱(ZnS)
ZnS)、CdS、
CdS、ハロゲン化銅(I)
ハロゲン化銅(I)な
(I)な
ど40種近くの化合物がある。
40種近くの化合物がある。Cu
種近くの化合物がある。Cu+, Cl−の位置に炭素C
の位置に炭素Cをいれるとダイ
ヤモンド構造となる。配位数4
配位数4)やウルツ鉱型
)やウルツ鉱型(
ウルツ鉱型(別名ZnO
別名ZnO型
ZnO型) (ウルツ
鉱(ZnS、
ZnS、ウルツ鉱は閃亜鉛鉱の多形
ウルツ鉱は閃亜鉛鉱の多形で、より稀に産出する
多形で、より稀に産出する),
で、より稀に産出する), ZnO,
ZnO,
CdS,
CdS, AgIなど
AgIなど20
など20余種の化合物がある。
20余種の化合物がある。配位数
余種の化合物がある。配位数4
配位数4)をとることが多い。
√2
O
Q
O
1
P
L
Q
2r
L
R
P
図7.3 閃亜鉛鉱型結晶
閃亜鉛鉱型(CuCl型),
r/R =0.225, R/(R+r)=√2/√3
(7.3)
全原子が同種でダイヤモンド型構造
ダイヤモンド型構造 (4配位、
(図7.4) ウルツ鉱(ZnS)
Si,Ge,灰色Sn,占有率は34%)である
型 (ZnO型)
7-4) 2:1または1:2
陽イオンと陰イオンの数の比が2:1
陽イオンと陰イオンの数の比が2:1または
2:1または1:2
または1:2の場合の配位数は
1:2の場合の配位数は8:4,
の場合の配位数は8:4,
6:3と
6:3と4:2(1:2ではその逆
4:2(1:2ではその逆)
0.73ならば配位数8:4
ではその逆) 1) r/R > 0.73ならば配位数
ならば配位数8:4の
8:4のホタル石
型(ホタル石CaF
(ホタル石CaF2 ), Caと
CaとFを入れ替えた構造を逆ホタル石型という。
図7.4) ホタル石型
ホタル石(フルオライト) 結晶を火の中に入れると光を発するので、こ
の名がある。緑や紫の美しい結晶であるが、硬度4で軟らく劈開性が
強いので日本では宝石に使われない。高級光学レンズ材、フッ素の
貯蔵材、濃硫酸に入れて加熱するとフッ化水素(HF) が発生する
2) 0.73 > r/R > 0.414で配位数
0.414で配位数6:3
ルチル型(ルチル(金紅石)
で配位数6:3の
6:3のルチル型(ルチル(金紅石)
は酸化チタン(
酸化チタン(TiO2)の多形の一つ)
)の多形の一つ)。
ルチル(rutile,
金紅石, TiO2) 。人工結晶は人造宝石として用いら
ルチル
れ、その微結晶から成る酸化チタン磁器
酸化チタン磁器は強誘電体
酸化チタン磁器 強誘電体で、磁器コン
強誘電体
デンサー、ピックアップなどに利用される。
酸化チタン:
酸化チタン 結晶構造にはアナターゼ型(正方晶)、ルチル型(正方晶)、ブルサイト型
(斜方晶)がある。ルチル型は最安定構造であるため、一度ルチルに転移すると低温
に戻してもルチル型を維持する。
酸化チタン顔料
酸化チタン顔料・着色料
顔料・着色料:白色の塗料、絵具、釉薬、化合繊用途などの顔料として使
・着色料
われる。塗料の顔料には触媒としての活性の低く熱安定性等に優れるルチル型が用
いられ、チタン白
チタン白と呼ばれる。絵具として他の色と混ぜて使った場合、日光に長期間さ
チタン白
らされると光触媒
光触媒の作用によって脱色したり、絵具が割れてしまったりする場合がある。
光触媒
また、人体への影響が小さいと考えられているため、食品や化粧品の着色料(食品添
加物)として利用されている。
光触媒:アナターゼ型とルチル型が用いられるが、アナターゼ型の方がバンドギャップ
光触媒
が大きく一般的に光触媒としての活性が高い。
日焼け止め:400nmよりも短波長の光を強く吸収する一方で、可視光吸収は無いため
日焼け止め
日焼け止めにも使われる。
太陽電池:赤外線を取り込む次世代太陽電池の素材として注目されている。
太陽電池
ルチル
O
Ti
図7.5) ルチル型
3) 0.225>r/Rなら
0.225>r/Rなら4:2
なら4:2配位の
4:2配位のCu
配位のCu2O型(Ag
型(Ag2Oなど)
Cu
O
図7.6) Cu2O型
Cu2O
CuO
7-5)格子エネルギー
1)マーデルング・エネルギー イオン結晶の理論はボルンにより発
展された。
距離rij離れた格子点にある価数 ziとzjのイオン間に働くクーロン相
互作用エネルギーEijは、
Eij=
zi z j e
2
4πε 0 rij
(7.
(7.4)
zi e
結晶中の全静電エネルギーEcは
Ec =
である。
1
E ij
∑
i≠ j
2
(7. 5)
zj e
rij
(図7.7)
マックス・ボルン 1954年ノーベル物理学賞(量子
1954年ノーベル物理学賞(量子
力学)、弟子にハイゼンベルグ、ジョン・フォン・ノイ
マン、パウリ、孫にオリヴィア・ニュウトン・ジョン
ノーベル
物理学賞
ノイマン型
コンピュータ
ノーベル
物理学賞
NaCl結晶では、
NaCl結晶では、
1モルのzi(Na+) = 1, zj(Cl−) = –1、NA = NNa+
Na+ = NCl−
Cl−で、
Ecは
E
Ec = (NNa+
Na+ ∑ ij + NCl−
Cl−
i ( j = Na + )
∑E )
−
ij
i ( j = Cl )
=
NA∑Eij
(7.
(7.6)
である。
NaCl結晶は、
NaCl結晶は、Na
結晶は、Na(赤丸)が作る面心立方格子
Na(赤丸)が作る面心立方格子(face
(赤丸)が作る面心立方格子(face
centered cubic, fcc)
fcc)とCl- (黒丸)の面心立方格子の
組み合わせより出来ている。
(図7.8)
Na+(jの位置)
の位置)の周りの、イオンの種類、個数、jからの距離
を表3.1
を表3.1にまとめる。
3.1にまとめる。
したがって、マーデルング定数Mrを用い、Eijは3.6式となる。
3.6式となる。
√3r
図7.9 NaCl結晶の核間距離r
√5r
r
√4 r
√2 r
表7.1(図7.9参照)
第1隣接イオン
第2隣接イオン
第3隣接イオン
第4隣接イオン
イオンの種類 個数
Cl−
6
Na+
12
Cl−
8
Na+
6
e2
Eij =
(–6/r + 12/√2r − 8/√3r + 6/√4r − •••) =
4πε 0
(7.7)
−
距離
r
√2 r
√3 r
√4 r
e2
4πε 0 r
Mr
1モルの結晶の静電引力エネルギー(マーデルング・エネルギー
モルの結晶の静電引力エネルギー(マーデルング・エネルギー)は
マーデルング・エネルギー)は
3.7式となる。
3.7式となる。
NAe2
Mr
Ec = −
(7.8)
7.8)
4πε 0 r
マーデルング定数M rは、結晶構造に特有の値で、配位数が大きい
ほど大きい(表
ほど大きい(表7.2
(表7.2)。表中には、イオン間の距離
7.2)。表中には、イオン間の距離r以外に、立方格子
の1辺の長さaでのマーデルング定数をも示す。
でのマーデルング定数をも示す。
ボルンによるイオン結晶の理論は、点電荷近似で、また剛体近似で
ボルンによるイオン結晶の理論は、点電荷近似で、また剛体近似で
あるため、複雑で軟らかな有機イオン結晶への適用には注意を必要
とする。 表7.2 結晶構造と配位数、マーデルング定数(Mr, Ma)
構造
配位数 Mr
Ma
aと
とrの関係
の関係
CsCl
8
1.763
2.035
2r/√
√3
岩塩
6
1.748
3.495
2r
閃亜鉛鉱 4
1.638
3.783
4r/√
√3
ZnO
4
1.641
CaF2
4
2.519
5.038
4r/√
√3
格子エネルギー
イオン核が近接すると電子雲間での反発ポテンシャルが生
じ、1モルあたりの全ポテンシャルエネルギーE(r)は、ボルン
-ランデの式(7.9
ランデの式(7.9式)で表される。
7.9式)で表される。
N A z 2e2
M r + B/rn (7.9)
E(r)= −
7.9)
4πε 0 r
図7.10 式7.9の全ポテン
シャルエネルギー
7.9式のエネルギーは平衡距離
0であり
であり、
7.9式のエネルギーは平衡距離r0において(
)/dr)r=r0 = 0であ
において(dE(r)/d
4πε 0 nB 1 /( n −1)
r0 = (
)
2 2
M r NA z e
B=(
r0
n −1
2
(7.10)
2
M r NA z e
)
4πε 0 n
(7.11)
である。したがって、r = r0でのポテンシャルエネルギーは
でのポテンシャルエネルギーは
2 2
M
N
z
e
1
E(r 0)= − r A
(1 − )
4πε 0 r0
n
(7.12)
と成る。この符号を変えた値が
と成る。この符号を変えた値が格子エネルギー
この符号を変えた値が格子エネルギーU(r0)(0 K, 常圧で気
体状の構成粒子が1モルの周期的固体つまり結晶に凝集するときに
得られる安定化エネルギー)である。
U(r0)=
M r N A z 2e2
1
(1 − )
n
4πε 0 r0
(7.13)
7.13式のnを
7.13式のnをボルン指数
式のnをボルン指数と言い、実験で求められる結晶の圧縮率
ボルン指数と言い、実験で求められる結晶の圧縮率κ
と言い、実験で求められる結晶の圧縮率κか
ら求めることができる。
ポーリングはnとして
ポーリングはnとして5(He
nとして5(He型イオン、
5(He型イオン、7(Ne
型イオン、7(Ne型イオン
7(Ne型イオン)
型イオン)、9(Ar
9(Arおよび
ArおよびCu
およびCu+型イ
オン)
オン)、10(Krおよび
10(KrおよびAg
およびAg+型イオン)
型イオン)、12(Xe
12(Xeおよび
XeおよびAu
およびAu+型イオン)
型イオン)を提案した。
陽イオンと陰イオンが異なる型の電子配置のイオン結晶では、両イオ
ンのn
ンのnの相加平均を用いる。SrCl
の相加平均を用いる。SrCl2ではSr
ではSr(Kr
Sr(Kr型
(Kr型 n=10)と
n=10)とCl(
Cl(Ar型
Ar型 n=9)と
n=9)と
組成比よりn
組成比よりn = (10+9+9)/3 = 9.33となる。表
9.33となる。表7.3
となる。表7.3に、圧縮率から得られた
7.3に、圧縮率から得られた
nとポーリングの提案によるn
nとポーリングの提案によるnを比較する。
表7.3 ボルン指数
ハロゲン化アルカリ
LiF
LiCl
LiBr
NaCl
NaBr
ポーリングのn
6.0
7.0
7.5
8.0
8.5
圧縮率からのn
5.9
8.0
8.7
9.1
9.5
7-6) ボルン-ハーバー サイクル (新学習)
○ 格子エネルギーを直接測定することは不可
能である。
○実験により得られる標準状態
○実験により得られる標準状態(常圧、
標準状態(常圧、298
(常圧、298 K
なので
なので0 Kでの
Kでの値より
での値より2.48
値より2.48 kJ mol-1だけ大きい)
だけ大きい)
の熱力学データを用い、イオン結晶の格子エ
ネルギー(∆
ネルギー(∆Hc: エンタルピー 5章で詳しく解説)
を求める方法としてボルンとハーバーが独立
に提案した循環過程をボルン
に提案した循環過程をボルンボルン-ハーバー サイ
クルという。
クルという。
図7.11に塩化ナトリウム結晶の例を示す。
7.11に塩化ナトリウム結晶の例を示す。
図7.11 塩化ナトリウム結晶のボルン塩化ナトリウム結晶のボルン-ハーバー サイクル
Na(固体
Na(固体)
固体) + 1/2Cl2(気体)
気体)
Na(気体
Na(気体)
気体) + Cl(
Cl(気体)
気体)
-∆Hsub-1/2∆Hd
Ip – E A
∆ Hf
NaCl(
NaCl(固体)
固体)
∆ Hc
Na+(気体)
気体) + Cl-(気体)
気体)
NaCl(
NaCl(固体)
固体) = Na+(気体)
気体) +Cl
+Cl-(気体)
気体) - ∆Hc[kJ/mol]
∆Hf :NaCl(
NaCl(固体)
固体)の標準生成エンタルピー
∆Hsub :Na(固体
:Na(固体)
固体)の標準昇華熱
∆Hd :Cl2(気体)
気体)の標準解離熱
Ip :Na(気体
EA :Cl(
Cl(気体)
気体)の電子親和力
:Na(気体)
気体)のIp,
Ip,
∆Hc = –∆Hf(NaCl 固体)
固体) + ∆Hsub + (1/2)∆Hd + Ip – EA (7.14)
NaCl(
NaCl(固体)
固体)の標準生成エンタルピー
Na(固体
Na(固体)
固体)の標準昇華熱
Cl2(気体)
気体)の標準解離熱
Na(気体
Na(気体)
気体)のIp
Cl(
Cl(気体)
気体)の電子親和力
∆Hf= -411 kJ mol-1
∆Hsub= 108 kJ mol-1
∆Hd= 2x122 kJ mol-1
Ip = 494 kJ mol-1
EA = 349 kJ mol-1
∆Hc = 786 kJ/mol
表7.4にボルン
7.4にボルンにボルン-ハーバー サイクルによる格子エネルギーを示す。こ
れらの値は文献により10
れらの値は文献により10 kJ mol-1程度の変動が見られる。
程度の変動が見られる。 簡単な
モデル計算でのイオン結晶の格子エネルギーU(r0) (7.13式
(7.13式)は、実験
的に得られる格子エネルギー∆Hcと、良い一致を示す(
と、良い一致を示す(一番右の欄の
値が小さい)。
分極の大きいイオンになるほど一致が悪く(
分極の大きいイオンになるほど一致が悪く(∆Hc–U(r0))が大きくなり、
))が大きくなり、
剛体近似である7.13
剛体近似である7.13式の欠点を示す
7.13式の欠点を示す。また、
式の欠点を示す。また、7.13
。また、7.13式は、実測の
7.13式は、実測のr0を用
いているため、イオン結合性のほかに共有結合性を強く含む結晶
いているため、イオン結合性のほかに共有結合性を強く含む結晶(
イオン結合性のほかに共有結合性を強く含む結晶(ハ
ロゲン化銅やハロゲン化銀)
ロゲン化銅やハロゲン化銀)において,
において, (∆Hc–U(r0))は大きくなる
))は大きくなる
表7.4 ハロゲン化アルカリの格子エネルギー∆Hc(kJ mol-1)と計算
による格子エネルギーU(r0)(7.13式)の比較。r0:平衡核間距離,
結晶
LiF
NaF
KF
NaCl
KCl
CsCl
NaBr
KBr
CsBr
LiI
NaI
KI
RbI
CsI
CuCl
AgCl
AgI
r0
2.01
2.31
2.67
2.81
3.14
3.56
2.98
3.29
3.72
3.02
3.23
3.53
3.66
3.96
2.35
2.77
2.81
n
6.0
7.0
8.0
8.0
9.0
10.5
8.5
9.5
11.0
8.5
9.5
10.5
11.0
12.0
9.0
9.5
11.0
配位数 U(r0)
6
1006
6
901
6
795
6
756
6
687
8
622
6
719
6
660
8
598
6
709
6
672
6
622
6
603
8
567
4
864
6
783
4
738
∆Hf(MX) ∆Hf(M+) ∆Hf(X-) ∆Hc ∆Hc-U(r0)
-612
-569
-563
-411
-436
-433
-360
-392
-395
-271
-288
-328
-328
-337
-137
-127
-62
682
611
515
611
515
461
611
515
461
682
611
515
495
461
1090
1019
1019
-271
-271
-271
-246
-246
-246
-234
-234
-234
-197
-197
-197
-197
-197
-246
-246
-197
1023
909
807
776
705
648
737
673
622
756
702
646
626
601
981
900
884
17
8
12
20
18
26
18
13
24
47
30
24
23
34
117
117
146
F.Harber
第一次世界大戦時に塩素、フォスゲン、
マスタードガスなど各種毒ガス使用の指
導的立場にあったことから「化学兵器の
父」と呼ばれることもある。最初の妻は毒
兵器開発に抗して自殺。
空気中の窒素からアンモニアを合成する
ハーバー・ボッシュ法で知られる(1918
年 ノーベル化学賞)。1919年ボルン・
ハーバーサイクル、ハーバー・コロキウム
を開催した。ここでは、「ヘリウム原子から
ノミにいたるまで」と謳われたように、化学、
物理学から、生物に至るまで、幅広い領
域を対象にした。
主なイオンの結晶半径 (Å)
1
Li+
0.90
Na+
1.16
K+
1.52
Rb+
1.66
Cs+
1.81
2
Be2+
0.59
Mg2+
0.86
Ca2+
1.14
Sr2+
1.32
Ba2+
1.49
13
B3+
0.41
Al3+
0.68
Ga3+
0.76
In3+
0.94
Tl3+
1.03
14
C4+
0.30
Si4+
0.54
Ge4+
0.67
Sn4+
0.83
Pb4+
0.92
ポーリング
15
N31.32
P3As3Sb3Bi3-
16
O21.26
S21.70
Se21.84
Te22.07
Po2-
17
F1.19
Cl1.67
Br1.82
I2.06
At-
H-では1.54, 1.94(ポーリングの値を修正)、2.08 Å(ポーリン
グ)がある。
主なイオンの結晶半径 (pm)
H+
ポーリング Wikipedia より新しい
H- 208
N5+ 11 O6+ 9
F7+ 7
N3- 171 O2- 140 F- 136
Li+60
Be2+ 31 B3+ 20
C4+ 15
C4- 260
Na+ 95
Mg2+65 Al3+ 50
Si4+ 41 P5+ 34
Si4- 271 P3- 212
S6+ 29
S2- 184
Cl7+ 26
Cl- 181
K+ 133
Ca2+ 99 Sc3+ 81
Ti4+ 68
Ti3+ 76
Cr6+ 52
Cr3+ 69
Mn7+ 46 Fe3+ 64
Mn2+ 80 Fe2+ 76
Cu+ 96
Zn2+ 74 Ga3+ 62 Ge4+ 53 As5+ 47 Se6+ 42 Br7+ 39
Se2- 198 Br- 195
V5+ 59
V4+ 60
Rb+ 148 Sr2+ 113 Y3+ 93
Zr4+ 80
Nb5+ 70 Mo6+ 62 Tc7+ 56
Mo4+ 66
Ag+ 126 Cd2+ 97 In3+ 81
Sn4+ 71 Sb5+ 62 Te6+ 56 I7+ 50
Sn2+ 112
Te2- 221 I- 216
Co3+ 63 Ni3+ 62
Co2+ 74 Ni2+ 69
Ru4+ 63 Rh3+
Pd2+ 86
Os4+ 65 Ir4+ 64
Pt2+
Cs+ 169 Ba2+ 135 La3+ 115 Ce4+ 101, Eu2+ 112, Lu3+ 93
Hf4+ 81
Au+ 137 Hg2+ 110 Tl3+ 95
Tl+ 140
Fr+
Ta5+
W6+ 66
Pb4+ 84 Bi5+ 74
Pb2+ 120
Ra2+ 140 Ac3+ 118 Th4+ 102, U4+ 97, Am3+ 106
Re7+
表7.5 電気陰性度:電子をひきつける相対的強さを示す
H
2.1
Li
1.0
Na
0.9
K
0.8
Rb
0.8
Be
1.5
Mg
1.2
Ca
1.0
Sr
1.0
B
2.0
Al
1.5
Ga
1.6
In
1.7
C
2.5
Si
1.8
Ge
1.8
Sn
1.8
N
3.0
P
2.1
As
2.0
Sb
1.9
O
3.5
S
2.5
Se
2.4
Te
2.1
F
4.0
Cl
3.0
Br
2.8
I
2.5
表はポーリングの値(他の電気陰性度の定義もある)
黄色部分は陽性元素(金属元素) 赤色部分は半金属
イオン結合:電気陰性度の差が1.7
イオン結合:電気陰性度の差が1.7以上
1.7以上
共有結合:電気陰性度の差=0で100%
共有結合:電気陰性度の差=0で100%共有結合であり、
100%共有結合であり、
電気陰性度の差が大きくなるとイオン結合性が増す
He
̶
Ne
̶
Ar
̶
Kr
̶
Xe
̶
表7.6 原子価 (原子量/当量): ある原子が何個の他の原子と結合するかを表す数
族
1
2
13
14
15
16
17
常原子価
+1
+2
+3
+4
-3
-2
-1
-4
+5
+6
+7
逆原子価
H(1), Br(1), O(2), N(3), Si(4), P(5), Cl(1, 3, 5, 7), C(2,4), S(2,4,6)
主なイオンの原子価
陽イオン
+1: H, Li, Na, K, Ag, NH4,
+2: Mg, Ca, Ba, Zn, Pb,
+3: Al
+1 & +2: Hg, Cu,
Fe(+2,+3), Sn(+2,+4),
陰イオン
-1 : F, Cl, Br, I, OH, NO3, CN, CH3COO, MnO4, ClO, ClO3, ClO4, HCO3,
HSO4, H2PO4
-2: O, S, SO4, SO3, SiO3, S2O3, C2O4, CO3, CrO4, Cr2O7, ZnO2
-3: PO4, Fe(III)(CN)6, BO3
-4: Fe(II)(CN)6
表7.7 酸化数の規則
酸化数の規則
規則
例、例外
は0), O2やO3(Oは
は0), N2(Nは
は0), He(Heは
は0)
①単体の酸化数はゼロ
単体の酸化数はゼロ H2 (Hは
−1, +2, +2, +3
の酸化数は
② 単一原子イオンの酸 Na+, Cl−, Ca2+, Fe2+, Fe3+の酸化数は+1,
化数:価数を酸化数と
する
③Fの酸化数は常に
の酸化数は常に−
の酸化数は常に−1 元素Fの電気陰性度は一番大きい
元素 の電気陰性度は一番大きい
④Hの酸化数を原則的
の酸化数を原則的 例外 H(−
−1), O(−
−1,−
−1/2,+1,+2)
に+1、
、Oを
を−2とする
とする
H: 金 属 と の イ オ ン 性 化 合 物 ( ヒ ド リ ド ) で −1 LiH,
NaH,CaH2
O:ペルオキソ結合
ペルオキソ結合(
ペルオキソ結合( 過酸化物)
過酸化物) に含まれると−
に含まれると−1 (H-O-OH, BaO2, Na2O2), 超酸化物イオンO
で
超酸化物イオン 2−(KO2, NaO2)で
−1/2, O2F2で+1, OF2で+2
は −3), CO2(Cは
は +4), CO(Cは
は +2),CH4(Cは
は −4),
⑤ 中性化合物の原子の NH3 (Nは
CH3COOH(Cは
は0)
酸化数総和はゼロ
●酸素O:
酸素O:
過酸化物(
過酸化物(ペルオキソ類 −O−O− 例 過酸化水素H
過酸化水素H−O−O−H)の酸素
は−1。
超酸化物(
超酸化物(superoxide)・・化学式が
superoxide)・・化学式が O2− で表されるスーパーオキシド
で表されるスーパーオキシド
アニオンを含む化学物質の総称
アニオンを含む化学物質の総称 例NaO2, KO2。自然界では二酸素
(いわゆる酸素ガス)O
(いわゆる酸素ガス)O2 の一電子還元により広範囲に生成している点
が重要であり、1
が重要であり、1つの不対電子を持つ。スーパーオキシドアニオンは、
つの不対電子を持つ。スーパーオキシドアニオンは、
二酸素と同様にフリーラジカルであり、常磁性を有する。一般に活性
二酸素と同様にフリーラジカルであり、常磁性を有する。一般に活性
酸素と呼ばれる化学種の一種である。スペースシャトルや潜水艦で使
酸素と呼ばれる化学種の一種である。スペースシャトルや潜水艦で使
用される化学酸素発生装置で超酸化カリウムが酸素源として利用され
る原理となっている: 2NaO2→Na2O2 + O2↑
-1/2
-1
0
O2−
●フッ素F
フッ素F:OF2, O2F2, O3F2などのフッ素の酸化物では、F
などのフッ素の酸化物では、Fの方が電気
陰性が大きいので、F
陰性が大きいので、Fは−1として、酸素はそれぞれ
1として、酸素はそれぞれ+2,
酸素はそれぞれ+2, +1, +2/3である
+2/3である
。フッ素と酸素の化合物はフッ素酸化物と呼ぶよりは酸素のフッ化物と
呼ぶのが適当な性質を有す。フッ素以外のハロゲン元素については
酸素の酸化数を−
酸素の酸化数を−2として、I,
2として、I, III, (IV,) V, VII (例
(例 Cl2O[+1], Cl2O3[+3],
Cl02[+4], Cl2O6[+5と
[+5と+7], Cl2O7[+7])のいずれかをとり、種々の酸化物と
[+7])のいずれかをとり、種々の酸化物と
オキソ酸を形成する。
オキソ酸を形成する。
●窒素酸化物:
窒素酸化物:一酸化窒素 (NO)、
(NO)、二酸化窒素 (NO2)、亜酸化窒素
(一酸化二窒素)
一酸化二窒素)(N2O)、
O)、三酸化二窒素(N
三酸化二窒素(N2O3)、四酸化二窒素 (N2O4)、
五酸化二窒素 (N2O5) など。 ノックス
NO: 血管拡張作用,神経伝達物質(1998年のノーベル医学生理学賞)
N2O: 笑気・・吸入麻酔剤, オゾン層破壊物質
主な酸化・還元反応式
1) 2KMnO4+8H2SO4+10FeSO4→K2SO4+2MnSO4+5Fe2(SO4)3 +
8H2O
2)2KMnO4 + 3H2SO4 + 5H2O2 →K2SO4 + 2MnSO4 + 8H2O +5O2
3)2KMnO4+3H2SO4+5H2C2O4→K2SO4+2MnSO4+8H2O+10CO2
4) 2KMnO4 + 5SO2 + 2H2O →K2SO4 + 2MnSO4 + 2H2SO4
5)K2Cr2O7 + 7H2SO4 + 6FeSO4 →K2SO4 + Cr2(SO4)3 +
3Fe2(SO4)3 + 7H2O
6)K2Cr2O7+4H2SO4+3H2C2O4→K2SO4+Cr2(SO4)3+7H2O+6CO2
7)2HgCl2 + SnCl2 → Hg2Cl2 + SnCl4
8)Hg2Cl2 + SnCl2 → 2Hg + SnCl4
9) I2 + 2Na2S2O3 →2NaI + Na2S4O6
10) SO2 + 2H2S →3S + 2H2O
11) Cl2 + SO2 + 2H2O →H2SO4 + 2HCl
解説 酸化還元反応は以下のようにして作成する。
例 2KMnO4 + 5SO2 + 2H2O →K2SO4 + 2MnSO4 + 2H2SO4
①酸化剤の反応
1-1 酸化剤の主原子の酸化数の減少数と同数の電子を左辺に加える
1-2 左辺、右辺の電荷が等しくなるようにH+
左辺、右辺の電荷が等しくなるようにH+を左辺に加える
H+を左辺に加える
1-3 左辺と右辺の原子数を同じにするように水、溶媒(酸)などで調整する
例1-1 MnO4− → Mn2+ なら Mn は +7→
+7→+2 5電子還元・・・ MnO4− + 5e− → Mn2+
1-2 MnO4− + 5e− + 8H+ → Mn2+
1-3 MnO4− + 5e− + 8H+ → Mn2+ + 4H2O
②還元剤の反応
2-1 還元剤の主原子の酸化数の増加数と同数の電子を右辺に加える
2-2 左辺、右辺の電荷が等しくなるようにH+
左辺、右辺の電荷が等しくなるようにH+を右辺に加える
H+を右辺に加える
2-3 左辺と右辺の原子数を同じにするように水、溶媒(酸)などで調整する
例2-1 SO2 → SO42−ならS
ならSは+4→
+4→+6 2電子酸化・・・SO
電子酸化・・・SO2 → SO42− + 2e−
2-2 SO2 → SO42− + 2e− + 4H+
2-3 SO2 + 2H2O → SO42− + 2e− + 4H+
③酸化剤と還元剤の反応を組み合わせ、電子を消去する
1-3を2倍 + 22-3を5倍・・・2MnO
を5倍・・・2MnO4− + 5SO2 + 2H2O → 2Mn2+ + 5SO42- + 4H +
両辺に陽イオンを加えて調整
2KMnO4 + 5SO2 + 2H2O → 2MnSO4 + K2SO4 + 2H2SO4
7章
章 問題
1)塩化ナトリウム結晶では、陽イオンNa
1)塩化ナトリウム結晶では、陽イオン +と陰イオンCl
と陰イオン -が規則正しく配列している。Na
が規則正しく配列している。 +と
Cl-の電子配置はそれぞれ希ガスの(A)と(
)と( )の電子配置と同じである。 Na+とCl-はそれぞ
の電子配置はそれぞれ希ガスの( )と(B)の電子配置と同じである。
れ隣接するイオンに取り囲まれ、第一隣接イオンは反対符号のイオン(C)個、第二隣接は
れ隣接するイオンに取り囲まれ、第一隣接イオンは反対符号のイオン( )個、第二隣接は
同種符号イオン(D)個、第3隣接は反対符号イオン(
同種符号イオン( )個、第3隣接は反対符号イオン(E)個、・・・・である。これらの間に生じ
)個、第3隣接は反対符号イオン( )個、・・・・である。これらの間に生じ
るクーロン静電引力と斥力とを計算するには、第一隣接、第二隣接・・・イオンとの距離 rijを
求め、次式で結晶全体の静電エネルギーE
求め、次式で結晶全体の静電エネルギー ijを求め,
を求め アヴォガドロ数N
アヴォガドロ数 Aを用いて1モルの結
晶での静電引力エネルギーE
晶での静電引力エネルギー cとする。Mrを(
とする。 を(F)定数という。
を( )定数という。
2
e2
e
Eij=
{Σ
Σ(-1)n(第n隣接イオン個数
第n隣接イオン個数)/(第n隣接距離)
Mr
第n隣接イオン個数 (第n隣接距離)}
(第n隣接距離) =4πε 0
4πε 0 r
NAe 2
Ec = Mr
4πε 0 r
A
B
C
D
E
F
7章
章 問題
2)陽イオンと陰イオンが規則正しく配列してできた結晶を(A)結晶という。結晶のなかで陽
2)陽イオンと陰イオンが規則正しく配列してできた結晶を( )結晶という。結晶のなかで陽
イオンと陰イオンを結び付けているのは静電力である。(A)結晶の構造は陽イオンと陰イオ
イオンと陰イオンを結び付けているのは静電力である。 結晶の構造は陽イオンと陰イオ
ンの数の比、イオン半径の比などに支配される。各イオンはできるだけ多くの反対符号のイ
オン(その数を(B)という)に取り囲まれて安定化する。代表的な構造として
型、岩塩型、
オン(その数を という)に取り囲まれて安定化する。代表的な構造としてCsCl型、岩塩型、
という)に取り囲まれて安定化する。代表的な構造として
閃亜鉛鉱型があり、それぞれ(B)は8、
である。CsCl型の構造を図示せよ
型の構造を図示せよ。構成イオ
閃亜鉛鉱型があり、それぞれ は8、(C)
は8、 、 (D)である。
である。
型の構造を図示せよ。構成イオ
ンが同種原子の場合、この構造を(日本語
ンが同種原子の場合、この構造を(日本語(E)
日本語 、英語(F)及び略号
英語 及び略号(G))という。結晶格子中の
及び略号 )という。結晶格子中の
原子の占有率は68%である。単位格子に含まれる原子数は(
である。単位格子に含まれる原子数は(H)個である。
原子の占有率は
である。単位格子に含まれる原子数は( )個である。
陽イオンと陰イオンの半径比がCsCl型より小さくなると岩塩型構造が安定化する。岩塩型
型より小さくなると岩塩型構造が安定化する。岩塩型
陽イオンと陰イオンの半径比が
構造の陽イオン、陰イオンが各々形成する格子を(日本語
構造の陽イオン、陰イオンが各々形成する格子を(日本語(I)
日本語 、英語(J)及び略号
英語 及び略号(K))という。
及び略号 )という。
単位格子中に(L)個の原子を含む。
単位格子中に( )個の原子を含む。この格子の構造を図示せよ
)個の原子を含む。この格子の構造を図示せよ。
この格子の構造を図示せよ。 岩塩構造における陽イ
オン、陰イオンが同一原子の場合、単純立法格子(simple
cubic, sc)といい、占有率
といい、占有率52%であ
であ
オン、陰イオンが同一原子の場合、単純立法格子
といい、占有率
り、この単位格子に原子は(M)個含まれる。
り、この単位格子に原子は( )個含まれる。
閃亜鉛鉱(ZnS)型として
型としてCuCl,
CdSなどがある。(
などがある。(B)が4であり、
型や岩塩型に比べ単位
閃亜鉛鉱(
型として
などがある。( が4であり、CsCl型や岩塩型に比べ単位
が4であり、
格子はもっとも隙間が多い。陽イオンと陰イオンをともに炭素にすると(N)となる。そのよう
格子はもっとも隙間が多い。陽イオンと陰イオンをともに炭素にすると( )となる。そのよう
な構造を(N)構造と言う。占有率は34%である。
)個含まれる
な構造を( 構造と言う。占有率は34%である。この単位格子に原子は
構造と言う。占有率は34%である。この単位格子に原子は(
この単位格子に原子は(O)
A
B
C
D
E
F
G
I
J
K
L
M
N
O
H
上級問題 占有率の導出 例
同一原子からなるbccで:
同一原子からなる ccで: 単位格子中の原子数(D)個
単位格子中の原子数( 個 1個の原子の体積は半径rと
1個の原子の体積は半径 と
して(4/3)
)πr3/a3
して( )πr3だから単位格子の1辺の長さをaとすれば占有率は(
だから単位格子の1辺の長さを とすれば占有率は(D)×
とすれば占有率は( ×(4/3)
3) 次の化学反応式及びイオン反応式の係数を求めよ
1) NH3 + O2 → NO + H2O
2) KMNO4 + HCl → KCl + MnCl2 + H2O + Cl2
3) Cr2O72- + Fe2+ + H+ → Cr3+ + Fe3+ + H2O
1
2
3
4)
1)
2)
3)
4)
5)
1
2
3
4
5
反応式を記せ
金属ナトリウムと水の反応で水素ガスが発生
金属亜鉛と希硫酸の反応で水素ガスが発生
希硫酸に塩化バリウム の反応で塩化水素ガスが発生
炭酸カルシウムと希塩酸の反応で炭酸ガスが発生
硫化鉄(II)
硫化鉄( に希塩酸を加える硫化水素ガスが発生
5)
1)
2)
3)
1
2
3
イオン式を記す (Fe(OH)3は不溶)
2KOH + H2SO4 →K2SO4 + 2H2O
Fe(NO3)3 + 3NaOH → Fe(OH)3 + 3NaNO3
K2Cr2O7 + 4H2SO4 + 3H2O2 → K2SO4 + Cr2(SO4)3 + 7H2O + 3O2
10) 次の反応を式で示す。
1) 塩化バリウム水溶液に、硫酸ナトリウム水溶液を加える。
2) 硫酸銅(II)水溶液に、磨いた鉄釘を入れる。
硫酸銅( )水溶液に、磨いた鉄釘を入れる。
3) 酸化マンガン(IV)に濃塩酸を加え、穏やかに熱する。
酸化マンガン( )に濃塩酸を加え、穏やかに熱する。
4) 食塩に濃硫酸を加え、穏やかに熱する。
5) 酸化カルシウムに塩酸を加える。
6) 水酸化アルミニウムに水酸化ナトリウム水溶液を加える
7) 炭化カルシウム(カーバイト)に水を加える
8) 銅に濃硝酸を加える
9) 石灰水に二酸化炭素を加えると白濁する(9A)
石灰水に二酸化炭素を加えると白濁する(9 がさらに加え続けると透明溶液となる(9B)。
がさらに加え続けると透明溶液となる(9 。
10)塩化アンモニウムと水酸化カルシュムの混合物を加熱する。
塩化アンモニウムと水酸化カルシュムの混合物を加熱する。
11) 亜鉛に希塩酸を加える。
12)
) 亜鉛に濃い水酸化ナトリウム水溶液を加える。
13) 銅に熱濃硫酸を加える。
14) 二クロム酸カリウムと希硫酸の混合溶液にエタノールを滴下しながら静かに加熱すると
赤橙色の溶液が緑色になり、アルデヒドが生じた(カルボン酸は生じなかったとする)。
15)1
1N炭酸ナトリウム溶液
炭酸ナトリウム溶液10
mlを1N塩酸でフェノールフタレインを指示薬として滴定すると
炭酸ナトリウム溶液
mlを1 塩酸でフェノールフタレインを指示薬として滴定すると
5mlで無職となった(15A
)。同様の滴定をメチルオレンジを指示薬として行うと10mlで黄
5mlで無職となった(
)。同様の滴定をメチルオレンジを指示薬として行うと mlで黄
色から赤色になった(15B)。
。
色から赤色になった
6) 次の反応の係数を決め反応式を完結させる
1) CaCO3 + HCl
2) NaOH + HCl
3) FeCl3 + H2O
4) Mg(OH) 2 + NH4Cl
5) AgNO3 + NaCl
6) Zn + HCl
7) AgCl + NH3
8) NaCl + H2SO4
9) KBr + Cl2
10) Ca(OH) 2 + CO2
7) 硫酸鉄(II)の結晶
gが得られた。硫酸鉄
硫酸鉄( の結晶28
の結晶 gを長時間強熱したところ、酸化鉄(III)8
を長時間強熱したところ、酸化鉄(
(II)の結晶の化学式は次のどれか。ただし、原子量は
の結晶の化学式は次のどれか。ただし、原子量は H=1, O=16, S=32, Fe=55.8とする。
とする。
a) FeSO4・2H2O, b) FeSO4・3H2O, c) FeSO4・5H2O, d) FeSO4・7H2O, e) FeSO4・9H2O
8) 黄鉄鉱(FeS2)1.00
g を酸化剤とともに分解して、硫黄を硫酸に変えたのち、硫酸バリ
黄鉄鉱
ウムとして沈殿させ、その重量をはかったところ3.42
gあった。この黄鉄鉱の硫黄含有
あった。この黄鉄鉱の硫黄含有
ウムとして沈殿させ、その重量をはかったところ
率は何%か。また、同じ黄鉄鉱1
から98%硫酸が
硫酸が1.33
Kg得られたとすると、黄鉄鉱中
得られたとすると、黄鉄鉱中
率は何%か。また、同じ黄鉄鉱 Kgから
から
硫酸が
の硫黄の何%が硫酸に転化したことになるか。