Product Sheet GE Analytical Instruments オンラインTOC計 500RL 型 概要 GE Analytical Instruments社のSievers オンライン全有機炭 素(TOC)計 500RL型は、医薬・バイオ産業向けに設計された、 精製水や注射用水中のTOCを連続モニターする無試薬分析 計です。500RL型の特長は、Sievers TOC計全てに共通する優 れた分析精度に加え、ユーザーの用途に応じて、多彩なカス タマイズが可能な点にあります。 500RL型は、科学技術に基づくリスク管理手法を生産現場 に導入するために設計されました。Sieversの実績あるラボ TOC分析技術と無試薬のオンライン分析技術の一体化を達 成した結果、ラボ分析計と同等の高い分析能力がリアルタイ ムで得られます。 500RL型は、大きくて使い易いカラー・タッチ液晶スクリーン、 直観的なメニュー・インタフェース、スクリーン上に表示される 消耗品インジケータ、低TOC測定の信頼性を向上させるオー トゼロ機能等、数々のユーザーフレンドリーな機能を提供致 します。 主な特長 ●科学技術に基づくシステムデザイン Sieversの特許であるガス透過膜式導電率測定は、他の測 定法で妨害されやすい共存イオンの影響(偽陽性及び偽陰 性TOC測定)を排除します。 さらに、Sieversの技術は、超純 水中に存在する尿素やトリメチルアミン等の有機窒素化合物 等の難分解性物質や有機酸、有機塩基等の導電性有機物 質を確実に測定します。 500RL型は、純水システムの品質 が十分に保証されているという確信をユーザーに与えられる オンラインTOC分析計です。 ●ガス透過膜モジュール 導電率測定方式のTOC分析計では、発生した二酸化炭素を 試料水から分離して、他のイオンが存在しない純水中に誘 導し、そこで炭酸根イオンが示す導電率変化を測定する必 要があります。Sievers 500RL型はテフロンの薄膜により二酸 化炭素を試料水から分離する「ガス透過膜モジュール」と称 する二酸化炭素の分離測定メカニズムを搭載することにより、 他のイオンの影響を排除した正確なTOC測定を可能にしまし た。 アプリケーション ●製薬用水のリアルタイムリリース 500RL型は、製薬用水のリリース(使用許可)管理について、 オンライン測定により、連続して品質保証します。各ユースポイ ントに設置することによって、ラボ分析の結果を待つことなく、 用水(精製水・注射用水など)の使用許可を出すことができま す。PATの理念に基づくこの管理方法は生産設備の休止時間 を抑え、コストを削減します。 ●オンライン洗浄バリデーション 洗浄バリデーション(CV)は製薬企業にとって最もコストがか かり、設備/スタッフの稼働率を低減させてしまいます。製薬 産業では生産効率の改善が重要であり、そのためのプロセス の自動化に注力していますので、リアルタイム・オンラインの洗 浄バリデーションは強力なツールとなります。 500RL型はリンス水のTOCと導電率をモニターし、洗浄中の生 産機器の状態を判断します。 日本薬局方における製薬用水の品質管理 ●「一般試験法」 2.59 有機体炭素試験法 第十六改正 日本薬局方では一般試験法の中に有機体炭素 試験法を定めており、以下のような事項に適合することをTOC 計に求めています。 • • • 有機体炭素(TOC)を0.05mg/L以下まで測定可能である ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液(0.806mg/L = 0.500mg C/L)のTOC量を測定するとき、0.450mg C/L以上を 検出できること 装置はフタル酸水素カリウム標準液を用いて校正を行う 500RL型はこれらの事項に適合することができます。 ●「医薬品各条」 精製水、注射用水(バルク) 精製水、注射用水の純度試験として、有機体炭素<2.59>試 験を行うとき、0.50mg/L以下であることが求められています。 ●「参考情報」 G8 水関連 製薬用水の品質管理 日常的な管理項目として、導電率及び有機体炭素(TOC)によ る品質管理が有用であるとされています。通例、一般試験法 <2.59> 有機体炭素試験法に適合する装置を用いてTOCの測 定を行うことを求めていますが、USPやEPに適合する装置もモ ニタリングに用いることができるとされています。ただし、これら の装置を用いるのは原水として高純度の水を用いる場合に限 られ、様々なリスクを考慮しなければなりません。 日局/USP/EP 三局に適合する500RL型はリスク管理のための 最適なツールとなります。 図1, ガス透過膜モジュール(イメージ図) 仕様 ▶全有機炭素* TOC測定範囲 TOC正確性 TOC繰り返し精度 pH範囲 分析モード 分析時間 オゾン耐性** サンプル給水流量 サンプル温度 サンプル圧力 測定妨害 校正安定性 ディスプレイ表示 0.03 ~ 2,500ppb C 測定値の±5%以内 RSD 1% または 0.03ppb C以下のどちらか大きい方 5.5 ~ 8.0 (正確性仕様に適合する範囲) オンライン、オンライン平均、オンライン時間指定 連続モード:6分 平均及び時間指定モード: 0.5, 1, 4, 8, 24時間毎 最大200ppb O3 50mL/min以上 1 ~ 95℃ 7kg/cm2G(100psig)以下 炭酸根以外の元素を含む有機物に影響を受けない 通常12ヵ月間安定 有効数字3桁 ▶導電率* 導電率測定範囲 導電率正確性 導電率繰り返し精度 最大サンプル導電率 0.01 ~ 35uS/cm ± 0.005uS/cm または 測定値の±1%以内のどちらか大きい方 RSD 0.25%以下 25 μS/cm (中性域において) ▶分析計 電源 使用環境 周囲温度 最大相対湿度 最大高度 入力信号 出力信号 設置/過電圧 安全性証明 ディスプレイ 寸法 質量 保護等級 AC 100~240V±10%、50W、50/60Hz 屋内使用のみ 10 ~ 40℃ 95%以下、結露しないこと 2,300m バイナリ入力 1点 4-20mAポートx3点、シリアル(RS-232)ポートx1点、USBポートx1点、 パラレルプリンターポートx1点、アラーム出力x4点、イーサネットポート x1点 カテゴリII(カテゴリⅡ電源の瞬時変動に耐える) ETL, CE バックライトQuarter-VGAタッチスクリーンディスプレイ 419(H) x 483(W) x 274(D) mm 16.9kg IP 45 ▶消耗品 UVランプ サンプルポンプヘッド DI水カートリッジ インラインフィルター DI水補充 6ヶ月毎に交換 12ヶ月毎に交換 一般的に24ヶ月毎に交換(水質による) 必要に応じて交換(水質による) 必要に応じて(他の消耗品を交換する際に確認する) * 記載されている測定仕様は、作業者と標準液による誤差を最小に抑え、管理された試験室内にて達成される仕様です。 ** オゾン 50ppb(連続) 導電率正確性 ±0.02 uS/cm以内(1.0 uS/cm以下)/±2%以内(1.0uS/cm以上) 2日2時間 200ppb 導電率測定仕様に適合できません。(仕様に適合するまで2時間程度の通水が必要です。) *記載の製品に関しては、改良のため予告なく仕様変更する場合もありますのでご了承下さい。 201506
© Copyright 2025 ExpyDoc