宗教法人 カトリック札幌司教区 「いつくしみの特別聖年」について 主の平安

宗教法人 カトリック札幌司教区
CATHOLIC BISHOP’S RESIDENCE
カトリック札幌司教館
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札幌教区の信徒、修道者、司祭の皆様
「いつくしみの特別聖年」について
✞主の平安
教皇フランシスコは、今年 2015 年 12 月 8 日から 2016 年 11 月 20 日まで、
「いつく
しみの特別聖年」を行うことを発表されました。
教皇様はこの聖年について「貧しい人に良い知らせを伝えるために。主が恵みをお
与えになる年。
(イザヤ 61:1-2) 『恵みをお与えになる年(いつくしみの年)』―こ
れこそ主が告げておられる年、私達が過ごそうとしている年です」(16)と書かれまし
た。
さらに、教会には「神のいつくしみを告げ知らせる使命があり(12)」
、わたしたちが
「御父の振る舞いを示す…しるしとなる(3)」ようにと願われ、
「御父のようにいつく
しみ深く(14) ―それがこの聖年の『モットー』なのです」と述べられています。
私たち札幌教区は、今、
“札幌教区 100 周年の年”を過ごしています。
私たち一人ひとりが新たな意識を持って自ら宣教に取り組もうとしている今、この
地に神の慈しみそのものであるキリストの福音を運んだ先人達の労苦をしのびながら
感謝して、神の愛と慈しみを雄々しく伝える証し人となることを願っています。
教区の皆様の100周年の年の歩みが、教皇様の呼びかけによっても力づけられ、
愛の実行へ進むようお祈りいたします。
この特別聖年の諸提案にたいし、札幌教区では具体的に以下のような対応をしたい
と考えていますのでお知らせいたします。
2015年11月24日
カ ト リ ッ ク 札 幌 教 区
司教 ベルナルド 勝谷 太治
記
1:いつくしみの扉の教会 (巡礼指定教会)
以下の 7 教会では、12/13(日)のミサ前に扉を開く典礼が行われます。
札幌北 1 条教会(カテドラル)
「ゆるしの秘跡」協力教会
北 11 条教会
旭川五条教会
「ゆるしの秘跡」 〃
神居教会
根室教会・帯広教会
「ゆるしの秘跡」
釧路教会
〃
北見教会
函館・宮前町教会
苫小牧教会
※ 勅書に書かれてあるように、しかるべき扉が常時開かれているわけで はあ
りません。
「ゆるしの秘跡」は、協力教会でも受けることができます。
2:ゆるしの秘跡と免償
これらの教会では、特別聖年の間、できる限り、ゆるしの秘跡に授かることができ
るように配慮されますが、司祭が常駐せず、あるいは兼務など司祭不在の場合があ
ります。したがってゆるしの秘跡のために協力教会を上に挙げました。ゆるしの秘
跡協力教会も秘跡に与る場合は、免償を受けられる巡礼地といたします。
「免償」については勅書 22 番に教皇様の説明にある通りです。いつくしみの扉の教会を
巡礼で訪れてミサに与り、通常の条件(ゆるしの秘跡、聖体拝領、使徒信条、教皇の意向の
ための祈り)を果たし、罪への傾きから離れるならば、全免償が与えられます。
※ 免償についての勅書とは別の教皇書簡があり、バチカン放送により要領よ
くまとめられていますので参考までに別紙を添付します。
3: 聖ヨハネ・パウロ2世教皇と聖コヴァルスカ・ファウスティナの聖遺物と
「いつくしみ深いイエスの御絵」の顕示について
駐日教皇大使は各司教に、聖人の聖遺物と「いつくしみ深いイエスの御絵」を希望する教
区に巡回することができると勧められました。時期や方法など詳細が決まりましたら札幌教
区でも、札幌北 1 条教会カテドラルに招き、皆様の巡礼と祈りの糧となるようにと考えてい
ます。
4:大勅書「イエス・キリスト、父のいつくしみの御顔」を読み、黙想する
各教会、修道院ごとに光明社などからお取り寄せになり、黙想と愛の行いに努めてまい
りましょう。今回お配りする「いつくしみの特別聖年のための祈り」も併せてご利用くだ
さい。
以上
<別紙> 「免償について」
(抜粋)
教皇フランシスコは、
「いつくしみの特別聖年」における免償について記した書簡を発表された。
免償とは、
「ゆるしの秘跡」を受けて、すでに赦された罪に伴う、有限の罰の免除をいう。教皇
は書簡の中で、まずこの聖年の恵みに与る各教区の信者、あるいはローマを訪れる巡礼者に向け、
聖年の免償が神のいつくしみの純粋な体験として一人ひとりに届くことを願っている。免償を得る
ために、真の回心を深く望んでいるしるしとして「聖年の扉」に向けて短い巡礼を行なうよう、教
皇は信者らを招いている。聖年の扉は、各教区の司教座聖堂または司教が指定する教会、ローマの
教皇付属の4つの大聖堂、さらに巡礼聖堂や聖年の免償の伝統を持つ教会に設けられている。
この時、神のいつくしみについての深い思いと共に、ゆるしの秘跡、ミサに与ることが重要であ
る。さらに、これらの秘跡に加えて、信仰宣言を唱え、教皇のため、また教会と世界の善を願う
教皇の意向のために祈らなければならない。
次に、諸般の事情のために「聖年の扉」に赴くことができない人々として、教皇は病者や高齢
で一人暮らしの人などに心を寄せている。主はその受難と死と復活の神秘を通して、苦しみと孤独
に意味を与える道を示しておられ、病気や苦しみを生きることは、主に近づく体験として大きな助
けになるだろうと教皇は述べている。これらの人々にとっては、試練の時にあっても信仰と喜びを
もって生き、聖体拝領をする、または、ミサや共同体の祈りに実際にもしくは様々なメディアを通
して参加することが、聖年の免償を受ける方法となる。
また教皇は、教会全体に向け、聖年中、物理的・精神的ないつくしみの業を行なうことを奨励。
信者がこれらの業を行なう時、聖年の免償が得られるとしている。
聖年の免償は亡くなった人々のためにも得られることに教皇は触れ、ミサの中で故人らを思い
起こし、いつくしみ深い御父が彼らを残った罪から解放し、永遠の至福のうちに彼らをご自分に引
き寄せてくださるよう、聖徒の交わりの偉大な神秘において祈ることができると説明している。
教皇はこの書簡の後半、特に妊娠中絶をした女性たちについて述べている。堕胎の悲劇におい
て、ある人々は犯した悪の重大さにも気づかない一方で、堕胎の選択をしたことに対して深い傷を
心に負い、今も苦しんでいる人たちが多くいると、教皇は指摘。すでに起きてしまったことは深く
間違っているが、真理においてそれを理解するだけでも、希望につながるのであり、神の赦しは、
特に真摯な心でゆるしの秘跡に与り、御父との和解を求めるすべての痛悔者に与えられるものであ
ると強調している。こうした理由により、堕胎の罪を犯したが、心から悔悛して赦しを願う者に対
し、罪の赦しを与える権限を、この聖年の間すべての司祭に許可する旨を教皇は記された。そして、
司祭たちはこの重大な任務に対し、告解する人を心を込めた言葉で受け入れ、犯した罪についての
理解を助ける考察と共に、その存在をもってすべてを新たにされる御父の真の寛大な赦しにたどり
つくために、正真の回心への道のりを示すことができるよう、そのための準備を励まされている。