平成 27 年度 河川防災工学 ■学年・クラス等 溝口 3年 前期 2 単位 敦子・原田 守博 選択科目 ■授業の概要および関連科目とのつながり 我が国は台風の来襲しやすい地理的条件に加え、初夏の梅雨前線や初秋の秋雨前線に伴う集中豪雨等により洪水に起 因した河川災害を毎年のように繰り返し受けている。本科目では、河川における治水計画を中心に、河川への雨水流出、 河道における洪水の流下、破堤や溢水による河川水の氾濫など河川災害のメカニズムや、河川の治水機能を確保するた めの河道設計、河川防災システム、土砂災害対策などについて講述する。 担当教員:1~10 回 溝口 11~15 回 原田 ■対応する学習教育目標 (F) 100% ■基本到達目標 (1) 雨水の流出から河道における洪水伝播について簡単に説明できる. (2) 豪雨の生起確率に基づく洪水防御計画の策定手順と治水方策について説明できる. (3) 河川の土砂動態と河道の計画・設計・改修方法について説明できる. ■発展到達目標 (4) 総合治水計画の大枠を説明できる. (5) 災害の歴史と近年の治水計画を関連付けて説明できる. (6) 本講義内容を踏まえ周辺地域の防災課題を説明できる. ■授業の要旨 1 日本における河川災害の歴史:河川災害の歴史と防災関連法令1 2 日本における河川災害の歴史:河川災害の歴史と防災関連法令2 3 河川地形学:河川の成り立ち,地形的特徴 4 河川水理学1:河川の流れと流速分布,水理量の調査(水位と流量など) 5 河川水理学2:河道特性調査,流送土砂形態,土砂管理 6 河川水理学3:洪水流の水理1 7 河川水理学4:洪水流の水理2 8 河川水理学5:蛇行,横断形,安定河道の設計 9 河口部の水理:感潮部の特徴,津波,高潮等概要 10 河川と砂防計画:土砂生産と砂防計画 11 河川水文学1(雨水流出解析):損失降雨の評価,集中定数系モデル,分布定終系モデル 12 河川水文学2(洪水防御計画):治水計画の策定手順,洪水の生起確率,計画降雨,基本高水,洪水処理施策,計画高水位 13 河道計画と河川構造物:河道の平面・縦断・横断計画,河川構造物,洪水調節施設 14 流域の都市化と総合治水:都市化に伴う流出特性の変化,雨水の貯留浸透技術,流出抑制施設,内 水処理施設,排水機場 15 伝統を踏まえた今後の洪水対策:伝統的治水工法,近代の洪水処理手法の変遷, 現代の治水上の課題 ■教科書 特になし ■参考書 特になし ■履修前の準備 水理学 1・2 の講義内容を復習しておくこと.授業後の復習も忘れずに実施すること. ■評価基準 100 点満点(演習レポート20%,定期試験80%)中,60 点以上で合格とする. ■学生へのメッセージ 河川防災工学の講義内容は実務に比較的直結したものとなっている.将来を踏まえ,自ら学び 復習する癖をつけ,講義内容を確実に修得する努力をするようにしてください.
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