チモロール点眼液 0.25%「日新」の 生物学的同等性に関する資料 日新製薬株式会社 チモロール点眼液 0.25%「日新」(日新製薬)は、1mL 中にチモロールマレイン酸塩を 3.42mg (チモロールとして 2.5mg)含有する点眼液である。チモロールマレイン酸塩点眼液の作用機序とし ては、緑内障及び高眼圧症等による房水産生を抑制することにより眼圧を下降させるものである。 そこで、チモロール点眼液 0.25%「日新」及び標準製剤(点眼剤、チモロールとして 0.25%)に ついて、ウサギの水負荷による眼圧上昇に対する作用及びウサギ房水中薬物濃度の比較検討を行った。 1.水負荷による眼圧上昇に対する作用 ウサギ 32 羽を1群 8 羽の 4 群に分け、チモロール点眼液 0.25%「日新」群(以下、試験製剤群)、 標準製剤(点眼剤、0.25%)群、生理食塩液群、試験製剤の基剤群(以下、プラセボ群)とした。水 負荷直後に、眼下結膜内に各薬剤を 100μL点眼し、120 分後までの眼圧を測定した。 その結果、試験製剤群及び標準製剤群では、いずれも点眼直後より眼圧上昇を持続的かつ著明に抑 制し、プラセボ群及び生理食塩液群においては水負荷直後に眼圧が上昇したのに比べ、有意な抑制傾 向が認められた。 また、統計解析を行った結果、チモロール点眼液 0.25%「日新」及び標準製剤の生物学的同等性が 確認された。 眼圧(mmHg) 薬 剤 名 投与前 投与直後 水負荷後20分 水負荷後60分 水負荷後120分 チモロール点眼液0.25%「日新」 20.3±0.6 19.3±1.2** 17.6±0.5** 19.0±0.5** 19.4±0.5** 標準製剤(点眼剤、0.25%) 20.4±0.4 18.4±0.7** 19.6±0.5** 19.1±0.5** 19.5±0.3** 生理食塩液 20.3±0.5 36.0±0.5 31.3±0.8 29.1±1.1 26.0±0.6 プラセボ 19.8±0.6 35.3±1.5 33.9±1.2 30.0±0.6 26.0±0.5 **P<0.01 生理食塩液群、プラセボ群に対して有意差あり (裏面へ続く) 2.ウサギ房水中薬物濃度比較試験 ウサギ 12 羽を 1 群 6 羽の2群に分け、チモロール点眼液 0.25%「日新」又は標準製剤(点眼剤、 0.25%)を両眼にそれぞれ 100μL(チモロールとして約 0.25mg)点眼し、2週間の休薬期間をお いたクロスオーバー法により点眼後の房水中チモロール濃度を比較検討した。 その結果、房水中チモロール濃度推移は以下に示したとおりであり、得られた薬物動態パラメータ 房水中チモロール濃度(μg/mL) (AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両製剤の生物学的同等性が確認された。 1.5 チモロール点眼液0.25%「日新」 標準製剤(点眼剤、0.25%) 1 0.5 0 0 60 薬剤名 120 時間(min.) 180 240 房水中チモロール濃度(μg/mL) 0分 10分 30分 60分 120分 240分 チモロール点眼液0.25%「日新」 0.00 0.69 0.93 0.43 0.12 0.00 標準製剤(点眼剤、0.25%) 0.00 0.73 0.90 0.47 0.15 0.01 3.まとめ チモロール点眼液0.25%「日新」と標準製剤(点眼剤、0.25%)は生物学的に同等であり、臨床 の場においても同等の効果が期待できると判断した。 2015年6月改訂
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