【組成・性状】 【効能・効果】 緑内障、高眼圧症 【用法・用量】 通常、0.25

**2013年6月改訂(第9版)
*2010年8月改訂
日本標準商品分類番号
871319
緑内障・高眼圧症治療剤
0.
25%
チモロールマレイン酸塩点眼液
承認番号
貯
法:気密容器、遮光、室温保存
使用期限:外箱及びラベルに表示(3年)
【禁
忌(次の患者には投与しないこと)】
1.気管支喘息、又はその既往歴のある患者、気管支痙攣、
重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者〔β−受容体遮断
による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作の誘発・
増悪がみられるおそれがある。〕
2.コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロ
ック(Ⅱ、Ⅲ度)、心原性ショックのある患者〔β−
受容体遮断による陰性変時・変力作用により、これ
らの症状を増悪させるおそれがある。〕
3.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2002年7月
2002年7月
販売開始
2002年9月
2002年9月
*3.相互作用
本剤は、主としてCYP2D6によって代謝される。
[併用注意](併用に注意すること)
剤
名
等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
アドレナリン
散瞳作用が助長されたと 機序不明
ジピベフリン塩酸塩 の報告がある。
【組成・性状】
販 売 名
チモロール点眼液T0.
25% チモロール点眼液T0.
5%
有効成分
日局 チモロールマレイン酸塩
カテコールアミン 交感神経系に対し、過剰 カテコールアミン
枯渇剤:
の抑制を来すことがあり、の枯渇を起こす薬
レセルピン等
低血圧、徐脈を生じ、眩 剤 は、 β− 遮 断 作
暈、失神、起立性低血圧 用を相加的に増強
する可能性がある。
を起こすことがある。
日局 チモロールマレイン酸塩
含量(1mL中)
6.
83㎎
3.
4
2㎎
(チモロールとして2.
50㎎) (チモロールとして5.
00㎎)
添 加 物
塩化ナトリウム、濃ベンザルコニウム塩化
物液5
0、pH調節剤
剤
水性点眼剤(無菌製剤)
pH
6.
5∼7.
5
浸透圧比
0.
9∼1.
1
性
無色∼微黄色澄明の水性点眼剤
状
薬価収載
(2)縮 瞳剤から本剤投与に切り替えた場合、縮瞳作用の消失
に伴い、屈折調整を必要とすることがある。また、閉塞
隅角緑内障に本剤を単独使用し眼圧上昇を来した例が報
告されているので、閉塞隅角緑内障への使用に際しては
縮瞳剤との併用が必要である。
薬
形
0.
5%
21400AMZ0020500021400AMZ00206000
: 眼圧下降あるいはβ−遮 作用が相加的にあ
β−遮断剤(全身投与)
断剤の全身的な作用が増 らわれることがあ
アテノロール
プロプラノロール塩酸塩 強されることがある。
る。
メトプロロール酒石酸塩
カルシウム拮抗剤: 房室伝導障害、左室不全、相互に作用が増強
ベラパミル塩酸塩 低血圧を起こすおそれが される。
ジルチアゼム塩酸塩 ある。
ジギタリス製剤:
ジゴキシン
ジギトキシン
【効能・効果】
緑内障、高眼圧症
CYP2D6阻害作用 β−遮断作用( 例 えば心
拍数減少、徐脈)の増強
を有する薬剤
キ ニ ジ ン 硫 酸 塩 が報告されている。
水和物
選択的セロトニ
ン再取り込み阻
害剤
【用法・用量】
通常、0.
25%製剤を1回1滴、1日2回点眼する。
なお、充分な効果が得られない場合は0.
5%製剤を用いて1
回1滴、1日2回点眼する。
【使用上の注意】
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)肺高血圧による右心不全のある患者[β−受容体遮断に
よる陰性変時・変力作用により、症状を増悪させるおそ
れがある。]
(2)うっ血性心不全のある患者[β−受容体遮断による陰性
変時・変力作用により、症状を増悪させるおそれがある。]
(3)糖尿病性ケトアシドーシス及び代謝性アシドーシスのあ
る患者[アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強す
るおそれがある。]
(4)コントロール不十分な糖尿病のある患者[低血糖症状を
マスクすることがあるので血糖値に注意すること。]
心刺激伝導障害(徐脈、 相加的に作用(心
房室ブロック等)があら 刺 激 伝 導 抑 制 作
われるおそれがあるので、用)を増強させる。
心機能に注意する。
これらの薬剤は本
剤の代謝酵素であ
るP450(CYP2
D6)を阻害し、本
剤の血中濃度が上
昇する可能性があ
る。
**4.副作用
*
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を
実施していないため、副作用発現頻度は不明である。
(1)重大な副作用(頻度不明)
次のような副作用があらわれることがあるので、症状があら
われた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
1)眼類天疱瘡:結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結
膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等が発現することがある。
2)気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全
3)心ブロック、うっ血性心不全、脳虚血、心停止、脳血管障害
4)全身性エリテマトーデス
2.重要な基本的注意
(1)全身的に吸収される可能性があり、β−遮断剤全身投与
時と同様の副作用があらわれることがあるので、留意す
ること。
−1−
種類\頻度
眼
頻
度
不
明
角膜知覚低下、複視、結膜炎(アレルギー性結膜炎
を含む)、結膜浮腫、眼瞼浮腫、灼熱感・かゆみ・
異物感等の眼刺激症状、霧視・視力低下等の視力障
害、角膜炎・角膜びらん・角膜上皮障害等の角膜障
害、結膜充血、眼瞼炎(アレルギー性眼瞼炎を含
む)
、眼乾燥感、眼痛、眼瞼下垂、眼脂、羞明
ウサギ眼房水中チモロール濃度(点眼30分後)
眼房水中チモロール濃度(ng/mL)
(2)その他の副作用
次のような症状又は異常があらわれた場合には、投与を中
止するなど適切な処置を行うこと。
チモロール点眼液T
標準製剤
4000
N.S.
3000
N.S.
2000
1000
0
眼
0.25%
眼底黄斑部に浮腫、混濁(定期的に視力測定、眼底
検査を行うなど観察を十分に行うこと)
循環器
失神、浮腫、レイノー現象、四肢冷感、動悸、徐脈
等の不整脈、低血圧
精神神経系
抑うつ、重症筋無力症の増悪、悪夢、感覚異常、頭
痛、めまい、不眠
消化器
下痢、消化不良、腹痛、悪心、口渇
その他
脱力感、耳鳴、筋肉痛、不快、胸部圧迫感、発疹、
倦怠感、咳
5.高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意する
こと。
6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有
益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する
こと。
[妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。]
(2)
本剤投与中は授乳を中止させること。[ヒト母乳中へ移
行することがある。]
7.小児等への投与
小児等に対する安全性は確立されていない。
*8.適用上の注意
(1)
投与経路:点眼用にのみ使用すること。
(2)
投 与 時:
1)
点眼に際しては原則として患者は仰臥位をとり、患眼
を開瞼させ結膜嚢内に点眼し、1∼5分間閉瞼して涙
嚢部を圧迫させた後開瞼する。
2)
他の点眼剤と併用する場合には少なくとも5分間の間
隔をあけて投与すること。
3)
薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が眼や
まわりの組織に触れないように注意すること。
0.5%
チモロール濃度
Student's t 検定, N.S.:有意差なし
平均値±標準偏差, n = 10
【薬効薬理】
<生物学的同等性試験>1)
ウサギにおける眼圧上昇抑制作用
ウサギ水負荷眼圧上昇モデルに対して、チモロール点眼液T
0.
25%と標準製剤(点眼剤、0.
25%)を点眼し、経時的に眼
圧値を測定し、眼圧上昇抑制作用を比較した。その結果、両
剤ともCont
ro
l
(基剤)に対して有意に眼圧上昇を抑制し、両
剤間の眼圧値に有意な差は認められず、両剤の生物学的同等
性が確認された。
また、チモロール点眼液T0.
5%と標準製剤(点眼剤、0.
5%)
について、
同様の試験を実施した結果、両剤ともCont
ro
l(基
剤)に対して有意に眼圧上昇を抑制し、両剤間の眼圧値に有
意な差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された。
ウサギ水負荷眼圧上昇モデルに対する効果
30
眼圧(mmHg)
(無 水 晶 体 眼
又は眼底に病
変のある患者
等に長期連用
した場合)
チモロール点眼液T0.25%
標準製剤(点眼剤、0.25%)
Control(基剤)
平均値±標準偏差, n = 8
20
10
0
0
1
2
3
4
時間(hr)
ウサギ水負荷眼圧上昇モデルに対する効果
眼圧(mmHg)
30
【薬物動態】
<生物学的同等性試験>1)
(参考)
ウサギにおける眼房水内移行
チモロール点眼液T0.
25%と標準製剤(点眼剤、0.
25%)に
ついて、ウサギ眼に点眼し、眼房水中チモロール濃度を測定
したところ、両剤の点眼3
0分後の眼房水中チモロール濃度に
有意な差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された。
ま た、チ モ ロ ー ル 点 眼 液 T0.
5% と 標 準 製 剤(点 眼 剤、
0.
5%)について、同様の試験を実施した結果、両剤の点眼
30分後の眼房水中チモロール濃度に有意な差は認められず、
両剤の生物学的同等性が確認された。
チモロール点眼液T0.5%
標準製剤(点眼剤、0.5%)
Control(基剤)
平均値±標準偏差, n = 8
20
10
0
0
1
2
3
4
時間(hr)
【有効成分に関する理化学的知見】
一 般 名:チモロールマレイン酸塩(Timolol Maleate)
化 学 名:(2S )
-1[
-(11
, -Dimethylethyl)amino]
-3(4-morpholin-4-yl-1,2,5-thiadiazol-3-yloxy)
propan-2-ol monomaleate
−2−
構 造 式:
N
O
N
N
H OH
H
N
S
CH3
H3C CH3
CO 2H
CO 2H
O
分 子 式:C13H24N4O3S・C4H4O4
分 子 量:432.
49
性
状:チモロールマレイン酸塩は白色∼微黄白色の結晶
性 の 粉 末 で あ る。酢酸
(100)
に溶けやすく、水
又 は エ タ ノ ー ル(99.
5)に や や 溶 け や す い。
0.
1mol/L 塩酸試液に溶ける。
融点:約1
97℃
(分解)
**
【取扱い上の注意】
<安定性試験>2)
最終包装製品を用いた長期保存試験(2
5℃、相対湿度6
0%、
3年間)の結果、チモロール点眼液T0.
2
5%、チモロール点眼
液T0.
5%は通常の市場流通下において3年間安定であること
が確認された。
【包
装】
チモロール点眼液T0.
25%:5mL×5本
5mL×1
0本
チモロール点眼液T0.
5% :5mL×5本
5mL×1
0本
【主要文献】
1)東亜薬品株式会社:チモロール点眼液T0.
25%、チモロール点眼
液T0.
5%の生物学的同等性試験(社内資料)
2)東亜薬品株式会社:チモロール点眼液T0.
25%、チモロール点眼
液T0.
5%の安定性試験(社内資料)
【文献請求先】
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
日東メディック株式会社
〒10
4−0033
おくすり相談窓口
東京都中央区新川1−17−24
電話:03−3523−0345
FAX:03−3523−0346
−3−
製造販売元
発売元
07
−4−