膜処理 限外ろ過膜 逆浸透膜 ナノろ過膜 正規確率紙 クロラミン 障害調整

膜処理
正規確率紙
膜処理:膜処理とは有機または無機の多孔質の
正規確率紙:データの正規分布性を評価するプ
膜に水を通すことにより、ふるい分けを原理とし
ロット紙であり、横軸のデータ値と、縦軸のデー
た懸濁物質を除去する処理方法であり、図-1に示
タ順位による累積確率との間に線形性が確認され
すように膜の孔径の大きさによって種類が分類さ
る場合(図-2参照)は、使用したデータの分布は
れる。
正規分布に従うと判断することができる。
⼤きさ
0.001μm
イオン・低分⼦
0.01μm
0.1μm
1μm
99.9
10μm
〇 データ値
99
⾼分⼦
コロイド
トリハロメタン
1価イオン
(Na+, Cl- etc..)
膜の種類
利⽤⽤途
粘⼟
農薬・有機物
⼤腸菌
ウイルス
多価イオン
クリプトスポリジウム
バクテリア
RO(逆浸透)
NF(ナノろ過)
UF(限外ろ過)
地下⽔・河川⽔からの 細菌・ウイルス除去
有機溶剤・農薬除去 ⼈⼯透析、超純⽔製造
海⽔淡⽔化
MF(精密ろ過)
微⽣物の除去
膜分離活性汚泥法
TORAY Innovation by Chemistry http://www.toray-watertreat.com/jigyou/jig_002.html より抜粋
図-1 膜の種類と分離対象物質
累積確率 (%)
分離
対象物質
95
90
80
70
50
30
20
10
5
1
.1
平均値(μ)
0
5
10
限外ろ過膜
15
μ+2σ
20
25
データ値
図-2 正規確率プロットの例
限外ろ過(UF:ultralfiltration membrane)膜:
0.01μ m~ 0.1μ m程 度 の 孔 径 を 有 し て お り 、 分
クロラミン
子レベルでふるい分けを行うことができる膜であ
る。一般的に細菌やウイルス、酵素やタンパク質
などの高分子を阻止可能である。
逆浸透膜
クロラミン:塩素消毒において、投入した塩素
が水中に存在するアンモニア化合物と結合し生じ
る塩素の形態をいう。一般的に結合塩素と呼ばれ
る。消毒力は次亜塩素酸と次亜塩素イオンと比較
して、数分の一から数十分の一程度である。
逆浸透(Reverse osmosis)膜:0.002μm未満の孔
径を有しており、浸透圧より大きな圧力を加える
障害調整生存年数
水を通すことで、低分子有機物や塩類、水以外の
イオン分子を阻止可能な膜である。
障害調整生存年数(DALY):DALYとは、疾患に
より障害を余儀なくされた期間と早死により失わ
ナノろ過膜
れた期間を表した、ヒトの健康影響度合いを示す
指標である。衛生学的評価における微生物リスク
ナ ノ ろ 過 ( NF:Nano filtration) 膜 : 0.002μ m
~0.01μm程度の孔径を有しており、限外ろ過膜
を評価の際の指標値として、年間感染確率による
指標値以外に、しばしば用いられる。
と逆浸透膜の中間の膜であり、塩の阻止率が約
70%程度である。
土研
材料資源研究グループ
安井宣仁