議案第57号「平成27年度 新宮市一般会計補正予算

議案第57号「平成27年度 新宮市一般会計補正予算」の中の「広角道の駅予備調査等業
務」について、修正案を提出したいと思いますので、よろしくお願いいたします。 【前に出て登壇】 それでは、議案第57号、「平成27年度 新宮市一般会計補正予算」(の中の)「広角道の
駅予備調査等業務」について、修正案をご説明いたします。 この予備調査等業務に対する修正理由は、「広角道の駅予備調査等業務に伴う経費を削除す
るため、予算の一部を修正する」というものです。 歳入の方、18款、1項の繰越金から「広角道の駅予備調査等業務」、「予備調査等業務委
託料」として計上されている397万5千円を削除し、歳入合計額をその分減額。 歳出の方も、2款総務費、1項総務管理費から397万5千円を削除し、歳出合計も、その分
を減額する、というものです。 次に、修正案の提案理由を申し上げます。 1つ目は、新宮市として、なぜ、この道の駅がここに必要なのかについて、明快な回答が十
分になされたとはいいがたいからです。 広角用地に、道の駅を作っていきたい、というお気持ちがあることはわかりましたが、どう
いう道の駅をつくるのか、どうやったら人が来てくれるのかという、作った後のことまで考
えた、道の駅を作っていく理由というものは、当局からまだ説明されておりません。 財政シミュレーションでは道の駅の建設費として「2億円」が計上されていましたが、財政
が厳しい中、こういった建物は新たに起債をしない限り建てるのが難しいと思われます。 仮に、合併特例債や過疎債を使うのだとしたら、平成32年まで、まだ余裕がありますの
で、どういったものを作るのか、なぜ、今、道の駅が必要なのか、コンセプトをきちんと固
め、必要性を十分、議会にも説明し、新宮市はこんな道の駅を建てるんだということを示し
たうえで、調査に取り掛かるべきだと考えます。 2つ目は、防災緑地計画として作った部分がありますが、それをどうするのか、という部分
に関して、まだ歯切れのよい回答をいただいていないからです。 仮に、民間が緑地部分に来るとしたら、合併特例債を利用して用地を取得し、防災緑地とし
て整備した分の借金が丸々無駄になることは当然考えられます。 新宮市は、用地取得に4億5083万361円、緑地整備に841万円をかけています。これが、民
間誘致する際に無駄になってしまわないのかどうか、ここについてどのように考えるのか、
説明がありません。 繰り上げ償還するとなった場合には、交付税の参入もなくなり、ただ、借金を返済するだけ
になってしまいます。そのうえ、さらに起債して建物を建て、借金を増やす、ということで
あれば、私は、調査する前に、そのことをもっと精査すべきだと考えます。 3つ目は、今、本当にこの道の駅についても着手していく時期なのかどうか、ということに
ついても、はっきりしたご回答をいただけていない、ということです。 国が調査に乗り気になってくれた、今がチャンスである、ということについては、私は理解
しています。 ただし、私は、文化複合施設に対する議論もまだ不十分であると認識しておりますので、ま
ずは、文化複合施設についてきちんと議論し、どういったものを作るのかをまず共通認識と
して持つことに力を注いだ方が良いと考えます。市として、あれもやり、これもやり、とい
うことでは、計画性のあるまちづくりはできないのではないでしょうか。 この道の駅に使うお金を文化複合施設に使うこともできるはずです。文化複合施設に力をき
ちんと入れ、文化の啓発を行い、文化の保護・普及に適したものに注力するという選択もで
きるのに、なぜそれはしないのか。結局、優先したいものが見えてきません。 この3つの理由をもって、私は、「広角道の駅予備調査等業務」について、より時間をかけ
て説明をきちんと行うことができるまで、調査に着手すべきではない、という意味で、この
修正案を提出させていただきます。 【丹鶴小の解体設計料について】 ・修正案に対する討論 丹鶴小の解体に関して、これに反対するということは、今まで議論を重ねてこられた基本設
計検討委員会のみなさま、そして、設計を担当された設計士のみなさん、施設建設に向けて
努力されてきた当局の皆さんの思いを本当に、無にしてしまう可能性がある、ということは
十分に理解しております。 そのうえで、この修正案に私が賛成する理由をお話し、賛成の討論とさせていただきます。 私がこの修正案に賛同するのは、「文化複合施設の維持管理費に対し、新宮市は、どれだけ
の支払い能力があるのか?」という部分です。 維持管理費は、建物を建て、そこにどれだけの人が来て、利用するかで変動するので、建物
が建てられるまで、確実な維持管理費は出せない、というお話も理解しております。 ただし、この維持管理費に関しては、逆方面から試算することも可能ではないか、と考えて
おります。 それは、現在の新宮市の財政規模だと、文化複合施設の維持管理費として、どれだけの金額
が計上できるのかを、財政面から見て、捻出できる金額を逆算する、という方法です。 財政面から見れば、維持管理費という経常支出は少ない方がいいのは当然です。 ですので、財政に負担をかけない維持費はどれくらいの金額になるのか、ということを、
ベースラインとして新宮市が持っておくことは大変重要です。 財政負担として、ここまでは十分に対応できる、これ以上だと財政的に厳しい、そのベース
ラインとなる線引きを、今、ここできちんと行っておくべきです。 財政面の裏付けがないのに、文化複合施設の維持管理費はこれぐらいです、というのは、希
望的観測に過ぎません。 経常支出として、どれくらいの支出であれば、現状の財政規模、そして、将来の地方税、地
方交付税が減少していく中で負担に耐えられるのか、その試算は今、行っておくべきだと考
えます。 維持管理費を財政面から逆算して考える、という点において、私はこの修正案の趣旨に賛同
し、賛成の討論としたいと思います。