毎年開催している龍祭(101 課題ボルダラー大行進)も、おかげさまで今年で 4 年目。もうすっかりB-PUMP 恒 例のイベントとして定着しました。例年通り、今回もスタッフが 2 ヵ月ほどかけてシコシコと作り溜めた、8級から 二段までの 101 課題を、この日にドーンとお披露目。6時間かけてボロボロになるまで、ひたすら登りまくる超耐 久型のマラソンセッション。 競技当日は春を感じさせる気持ちのいい青空だったので、シャッター全開。競技開始は 10 時からだけど、9 時 半にもなると、続々と参加者が集まり、受付を済ませた人から課題の偵察が始まった。龍祭の特徴の一つは、 リハーサルが自由なところで、開始前に龍祭課題を登って予習しても全然 OK なんだが、さすがに 6 時間の長 丁場とあってか、リハーサルする人はほとんどいない。参加者はみんな、10 時に競技開始してから、まずはア ップをかねて8級、7 級の課題を次々登って得点していった。 ここで龍祭のルールを少し説明。課題は 8 級から二段までの 101 課題がジム全体に用意されている。グレード ごとに点数が決められていて、6 時間の制限時間内での獲得合計点を競い、予選・決勝はなし。参加者はどれ でも好きな課題を選んで、すきなだけトライできる。9 人のジャッジが、ジム内の各所に立っているので、登りた い課題のそばにいるジャッジに得点表を渡し、登れたらサインをもらって、点を獲得。また、リハーサル自由な ので、点にはならなくとも、課題は触り放題、登り放題。とにかく 老若男女実力を問わず、嫌になるくらい登って もらおうという趣向だ。 11 時ごろまでは、ひっきりなしに参加者が来店して、ジムの中は段々とお祭りらしい雰囲気になってきた。アッ プも終わって、みんないよいよ難しい課題にトライしはじめる。長丁場なので、早めに限界グレードにトライして おく方が、より多く得点できることは間違いない。課題を選んで、リハーサルでムーヴを確認して、「よし、コレは 登れる!」で本番トライすると、なぜか登れなかったり、ムーヴを忘れたり。リハーサルできる分、登れそうな課 題が分かって、それが惜しいところで登れないとなかなか悔しい。そんな感じで、しつこく何度も同じ課題にトラ イする人も結構いる。勝負を忘れてヒートアップしているようだ。 グレードは、基本的にすべてチェックしていたのだが、如何せん確認した人が少ないせいか、同じグレードでも かなりバラつきがあったようだ。そのうち、参加者同士で、「あの2級はお買い得」「あの4級は超辛い」なんて情 報が出回る。子供はみんなスルスルと登ってしまう窮屈な課題などもあって、「お買い得か?」と思って取り付く と、大人はなかなか登れない。 午後1時から2時までは一時間の休憩。休憩中もリハーサル OK だが、さすがにトライする人はほとんどいない。 しばしの間、ジムのボルテージも下がり、和やかな雰囲気になった。今日はまさに春到来の気持ちのよい天気 だ。ベランダや休憩スペースで、昼食を食べながらの 談笑が始まる。 午後2時からはいよいよ後半の部。10 時から参加している人は、すでに3時間登っているので、結構疲れてき ている。でも、まだここから3時間あるのだ。後半でどのくらい頑張れるかで、勝負が別れる。前半同様に同じ課 題に打ち込む人もいるが、グレードを落として登りこんだほうが 得策だ。とにかく大量の課題を登りまくるのが龍 祭の趣旨なので、各グレードごとの点数配分も、あまり差が開かないように設定している。 4時も回ると、みんな相当疲れてきているようで、ベランダや休憩スペースで座り込む人や、「もう、いいです」と 早くも得点表を提出する人もいる。しかし、中にはまだまだ熱いトライを重ねる人もいて、最後の最後まで課題 に打ち込み、5時に長い長いマラソン・セッションが終了。考えてみれば、マラソンだって2時間半ほどで終わる のだから、マラソンなんてもんじゃない。鉄人レースというべきかもしれない。 競技を終わって、最終的な参加者は 88 人。スタッフを含めると、ジムの中で 100 人近い大騒ぎだ。その頂点に 立つ総合順位1位は、牧田康弘さん。初段を6本、二段を2本落とす実力もさることながら、1∼4級を7∼10 本 つづ落とす手堅さ。実力と戦略を兼ね備えた見事な優勝だ。ちなみ B-PUMP 横浜店スタッフの清水くんは、牧 田さんを上回る初段を7本、二段を2本という実力ながら、その下のグレードを落とせずに 11 位。やはり、龍祭 で勝つためには、戦略がものをいうようだ 。また、2位の小林大輔さんは、69 課題を完登して最多完登賞。3∼ 8級を9∼11 本づつ落とすという数の勝利だ。 女子1位は、ママさんクライマーの飯田ゆかさん 。キッズ1位の飯田あづみちゃんと一緒に、親子優勝を決めた。 飯田譲くんもキッズ3位だ。 その他の賞として、昨年から始まったジャッジ賞が、各ジャッジから与えられた。これは成績に関係なく、各ジャ ッジが一日を通して、印象に残った参加者を選んで、賞を与えるもので選考の理由は各ジャッジ様々。 恒例の龍祭は、今年も大成功。慣れてきたせいか、運営も割とスムーズにいけるようになった。競技内容はま ったく同じだけど、マンネリという感じはなく、毎年それぞれの盛り上がりがあって、新鮮味は失われないようだ 。 来年も恒例のイベントとして開催する予定なので、今回参加された人も参加されなかった人も、B-PUMP 恒例 の龍祭にぜひご参加ください。 龍祭 実行委員長 室井登喜男
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