会計学 基本定義集 - アカウンティング・アカデミー

会計学
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基本定義集
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真実性の原則とは
企業会計は,企業の財政状態及び経営成績に関して,真実な報
告を提供するものでなければならない。
正規の簿記の原則とは
企業会計は,すべての取引につき,正規の簿記の原則に従って,
正確な会計帳簿を作成しなければならない。
資本取引・損益取引区分の原則
資本取引と損益取引とを明瞭に区別し,特に資本剰余金と利
益剰余金とを混同してはならない。
明瞭性の原則とは
企業会計は,財務諸表によって,利害関係者に対し必要な会計
事実を明瞭に表示し,企業の状況に関する判断を誤らせないよう
にしなければならない。
継続性の原則とは
企業会計は,その処理の原則及び手統を毎期継統して適用し,
みだりにこれを変更してはならない。
保守主義の原則とは
企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性がある場合には,これ
に備えて適当に健全な会計処理をしなければならない。
単一性の原則とは
株主総会提出のため,信用目的のため,租税目的のため等種々
の目的のために異なる形式の財務諸表を作成する必要がある場
合,それらの内容は,信頼しうる会計記録に基づいて作成されたも
のであって,政策の考慮のために事実の真実な表示をゆがめて
はならない。
重要性の原則とは
重要性の乏しい場合には、必ずしも厳格な会計処理によらないで、
他の簡便な方法によることも容認するという原則。
トライアングル体制とは
商法を中心として証券取引法及び法人税法が密接に結びついて
いる日本の会計制度。
企業実体の公準とは
会計がその計算を行うためには、その前提として、会計の対象を
特定の個別経済主体に限定しなければならないという公準。
会計期間の公準とは
会計情報の適時性を確保するため、継続する企業活動を人為的
に区切って一定期間を設定し、この期間を単位として会計計算を
行うべきであるという公準
貨幣的測定の公準とは
企業会計は企業の営む経済活動及びこれに関連する経済事象を、
全て貨幣単位を測定尺度として統一的に測定すべきであるという
公準。
経理自由の原則とは
一つの会計事実に対して、複数の会計処理の原則または手続き
を認め、その中から、業種、規模、経営方針等の個別的事情ある
いは環境諸条件に照らして、最も妥当とされるものを企業が選択
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適用する自由を認める原則をいう。
総額主義の原則とは
費用及び収益は,総額によって記載することを原則とし,費用の
項目と収益の項目とを直接に相殺することによってその全部又は
一部を損益計算書から除去してはならない。
対応表示の原則とは
費用及び収益は,その発生源泉に従って明瞭に分類し,各収益
項目とそれに関連する費用項目とを損益計算書に対応表示しな
ければならない。
実現主義とは
企業外部の第三者に財貨又は用役を販売し、それに対する現金
又は現金同等物を受領することによって、企業外部者との取引が
完結した時点で、収益を計上する基準をいう。
発生主義とは
現実に現金の収支があったか否かを問わず、当該会計期間に発
生したことが合理的に認識され測定できる費用及び収益は、これ
を全て、当該会計期間の費用及び収益として計上する基準をい
う。
現金主義とは
費用及び収益を、現金の支出時点及び収入時点において、その
実際支出額及び実際収入額に基づいて計上する基準をいう。
費用収益対応の原則
収益と費用の間には、企業活動における経済的成果と経済的犠
牲という因果関係があるはずであるとの考え方に立脚し、両者をそ
のような経済的因果関係に即して把握しようとする損益計算の根
本原理をいう。
費用配分の原則とは
取得原価主義によって評価された費用性資産の取得原価を、当
期の費用と次期以降の費用に配分することを要求する原則。
前払費用とは
一定の契約に従い,継続して役務の提供を受ける場合,いまだ提
供されていない役務に対し支払われた対価をいう。
前受収益とは
一定の契約に従い,継統して役務の提供を行う場合,いまだ提供
していない役務に対し支払を受けた対価をいう。
未払費用とは
一定の契約に従い,継続して役務の提供を受ける場合,すでに提
供された役務に対していまだその対価の支払が終らないものをい
う。
未収収益とは
一定の契約に従い,継統して役務の提供を行う場合,すでに提供
した役務に対していまだその対価の支払を受けていないものをい
う。
工事完成基準とは
工事が完成し、その引き渡しが完了した日に工事収益を計上する
収益の計上基準
工事進行基準とは
決算期末に工事進行程度を見積もり、適正な工事収益率により工
事収益の一部を当期の損益計算に計上する方法
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収穫基準とは
農業における農産物や鉱山業における貴金属(市場価格のあるも
の)等について、販売前の製品の段階、すなわち農産物の収穫時
や貴金属の採掘時に収益を計上する方法をいう。
期間損益とは
企業の主目的たる営業活動に起因する損益(営業損益)と、企業
の主目的たる営業活動以外の付随的・補助的活動に起因する損
益(営業外損益)をいう
期間外損益とは
前期以前の会計期間に帰属する損益で、それが過大計上または
過少計上されていた事実が、当期になって明らかになったために
修正を要することとなった損益(前期損益修正損益)と、偶発的ま
たは異常な原因によって生ずる損益(臨時損益)をいう。
当期業績主義とは
損益計算書には期間損益のみを記載し、期間外損益は損益計算
書とは別個の利益剰余金計算書に記載すべきとする見解をいう。
包括主義とは
期間損益及び期間外損益に両者を一括して損益計算書に記載す
べきとする見解をいう。
資産とは
将来において発現すると期待される経済的利益が当該企業に帰
属し、かつ貨幣額により合理的に測定できるもの。
取得原価主義とは
資産評価の基礎を、資産を取得したときに実際に成立した取引価
額に求める考え方。
時価主義とは
資産評価の基礎を、当該資産の評価時点における市場価格又は
経済価値に求める考え方。
低価主義とは
資産の取得原価と時価とを比較して、いずれか低い方の価額をも
って資産の評価額とする考え方。
正常営業循環基準とは
企業の正常な営業循環過程にある資産を流動資産とし、この
過程から外れる資産を固定資産として分類する基準。
一年基準とは
貸借対照表日の翌日から起算して1年以内に現金化または費消
される資産はすべて流動資産に属するものとし、1年を超えて現金
化または費消される資産は固定資産に属するものとする基準。
貨幣性資産とは
法令または契約によって金額が固定している資産をいう。
非貨幣性資産とは
貨幣性資産以外の資産をいう。
棚卸資産とは
当該企業の生産活動、販売活動、または一般管理活動において
費消される資産であって、その費消部分を物量的に把握できる
もの。
切放法とは
低価法により評価切り下げを行ったとき、翌期以降は評価切り下
げ後の簿価を取得原価として期末時価と比較する方法。
洗替法とは
低価法により評価切り下げを行っても、翌期以降は評価引き下げ
前の原始取得原価と期末時価とを比較する方法。
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継続記録法とは
棚卸資産の種類別に一定の帳簿を設け、受入と払出しの都度そ
の数量を帳簿に記入し、常に消費数量と残存数量を明らかにして
おく方法。
棚卸計算法とは
期末に実地棚卸を行って実際の残存数量を確定し、これを期首
棚卸数量と当期受入数量の合計から差し引いて当期消費数量を
計算する方法。
個別法とは
棚卸資産の取得原価を異にするに従い区別して記録し,その
個々の実際原価によって期末棚卸品の価額を算定する方法。
先入先出法とは
最も古く取得されたものから順次払出しが行われ,期未棚卸品は
最も新しく取得されたものからなるものとみなして期末棚卸品の価
額を算定する方法。
後入先出法とは
最も新しく取得されたものから払出しが行われ,期末棚卸品は最も
古く取得されたものからなるものとみなして期末棚卸品の価額を算
定する方法。
平均原価法とは
取得した棚卸資産の平均原価を算出し,この平均原価によって期
末棚卸品の価額を算定する方法。
売価還元原価法とは
異なる品目の資産を値入率の類似性に従って適当なグループに
まとめ,1グループに属する期末商モの売価合計額に原価率を適
用して期未棚卸品の価額を算定する方法。
最終取得原価法とは
決算日の最も近い取得価額を持って期末棚卸資産の全てを評価
する方法。
基準棚卸法とは
あらかじめ基準価格と基準数量を定めて棚卸資産価額を算定す
る方法。具体的には、基準量については基準価格を適用し、超過
量は取得原価で評価するが、期末有高が基準量を割っている場
合はその不足量を再調達原価で評し、同額の食い込み補充調整
引当金を設ける方法。
原価基準とは
棚卸資産の期末評価額を、次期に繰り越されることとなった資産
の取得原価を基準にして決定する方法
低価基準とは
棚卸資産の期末評価にあたり、その時価が原価よりも下落したとき
は、時価によって評価する方法
正味実現可能価額とは
決算日における見積売却価額からアフターコストを差し引いた額
再調達原価とは
決算日における見積購入原価のことで、取替原価とも呼ばれる
固定資産とは
企業が主たる営業活動のために使用することを目的として保有す
る資産、及び投資その他の目的のために長期的に保有される資
産をいう。
付随費用とは
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購入資産を使用するような状態におくために購入代価とは別に支
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払われた額をいう。
物理的減価原因とは
当該資産を使用することによって生じる摩損及び時の経過によっ
て生じる老朽化をいう
機能的減価原因とは
技術革新により生じる当該資産の陳腐化及び生産方法の変更等
による当該資産の不適応化をいう。
減価償却とは
費用配分の原則や費用収益対応の原則に基づいて、有形固定
資産の取得原価から残存価額を除いた額を、その耐用期間にお
ける各事業年度に配分する手続きをいう。
正規の減価償却とは
適切な期間損益計算を行うために、所定の減価償却の方法に基
づいて、計画的・規則的に償却を行うことをいう。
臨時償却とは
減価償却計画の設定に当たって予見することができなかった新技
術の発明等の外的な事情により、固定資産が著しく機能的に減価
した場合に行われる臨時の減価償却をいう。
臨時損失とは
天災などにより、固定資産が滅失・損傷した場合に、当該金額だけ
帳簿価額を切り下げ、評価減を行うことをいう。
定額法とは
固定資産の耐用期間中,毎期均等額の減価償却費を計上する方
法
定率法とは
固定資産の耐用期間中,毎期期首未償却残高に一定率を乗じた
減価償却費を計上する方法
級数法とは
固定資産の耐用期間中,毎期一定の額を算術級数的に逓減した
減価償却費を計上する方法
生産高比例法とは
固定資産の耐用期間中,毎期当該資産による生産又は用役の提
供の度合に比例した減価償却費を計上する方法
取替法とは
同種の物品が多数集まって 1 つの全体を構成し,老朽品の部分
的取替を繰り返すことにより全体が維持されるような固定資産につ
いて,部分的取替に要する費用を収益的支出として処理する方法
減耗償却とは
減耗性資産に対して適用される費用配分の方法であり、減価償却
とは異なる費用配分の方法であるが、手続き的には生産高比例法
と同じである。
減耗性資産とは
埋蔵資源・山林等のように、採取されるに従って漸次減耗し、涸渇
してしまう天然資源を表す資産であり、その全体としての用役を持
って生産に役立つ物ではなく、採取されるに応じてその実体が部
分的に製品化されるものをいう。
資本的支出とは
支出の効果が長期にわたり、固定資産の価値を増加させるかまた
は耐用年数を延長させるものとして、固定資産の原価に算入する
という会計処理を受ける支出をいう。
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収益的支出とは
支出の効果が短期間であり、現状回復までのものとして、支出時
の会計期間の費用として処理される支出をいう。
無形固定資産とは
具体的な形態を持たないが、利益を獲得する上で他企業に優位
性をもたらす法律上の権利又は事実上の権利(営業権)であって、
長期間にわたり経営に利用される費用性資産。
営業権とは
有能な経営者などの人的要素、技術面や取引先関係、立地条件
などの要因によって、企業が同業種の他企業一般の平均利潤を
越える超過利潤をあげることができる能力を資産化したものをい
う。
繰延資産とは
すでに対価の支払いが完了し又は支払い義務が確定し、これに
対応する役務の提供を受けたにも関わらず、その全額を支出され
た期の費用とせず、支出時以降の数期間にわたる費用として配分
するために設けられる項目。
創立費とは
会社を設立するために必要な支出額
開業費とは
会社成立後、営業開始日まで開業準備のための支出額
開発費とは
新技術・新経営組織の採用・新資源の開発・新市場の開拓等の目
的で支出した費用、及び生産能率の向上や生産計画の変更等に
より設備の大規模な配置換えを行った場合の費用などをいう。
社債発行差金とは
社債を額面金額以外の価額で発行したときの、発行価額と額面価
額の差額をいう。
新株発行費とは
会社が成立した後、新たに新株を発行する場合に直接支出した
費用。
社債発行費とは
社債を発行するために直接支出した費用。
建設利息とは
会社の事業の性質により会社成立後2年以上にわたって営業の
全部を開業できない場合に認められる開業前の株主に対する金
銭の支出額をいう。
臨時巨額の損失とは
天災等により固定資産または企業の営業活動に必須の手段たる
資産の上に生じた損失であって、その額がその期の純利益または
当期未処分利益から当期の処分予定額を控除した額をもって負
担し得ない程度に巨額であり、かつ、特に法令をもって認められた
損失をいう。
負債とは
企業が負っている経済的負担であり、かつ貨幣額により合理的に
測定できるもの。
引当金とは
当期に帰属する費用または損失の見積計上に伴って生じる会計
技術上の貸方項目をいう。
収益控除性引当金とは
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期間損益計算上、当期以前に計上された収益(特に売上収益)を
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減額修正するために設定される引当金をいい、売上割戻引当金、
返品調整引当金等がある。
費用性引当金とは
期間損益計算上、当期の収益に対応する費用の見積計上のため
に設定される引当金をいい、賞与引当金、退職給与引当金、製品
保証引当金等がある。
損失性引当金とは
将来確定する可能性の高い特定の損失に備えるために設定され
る引当金をいい、債務保証損失引当金、損害補償損失引当金等
がある。
評価性引当金とは
貸借対照表の資産の部に記載され、特定の資産に対する評価勘
定として機能する引当金をいう。
負債性引当金とは
貸借対照表の負債の部に、流動負債または固定負債として記載さ
れるべき引当金をいい、法的債務たる引当金と法的債務でない引
当金とに分けられる。
偶発債務とは
貸借対照表日時点においては法律上の債務に確定していない
が、将来一定の条件が発生した場合に限って法律上の債務として
確定する可能性がある事象をいう。
自己株式とは
会社が自らの発行株式を取得し、消却せずに保有している場合の
当該株式。
新株引受権付社債とは
将来の一定期間における任意の時期に、所定の条件で発行会社
の新株式を取得する権利が付された社債をいい、分離型と非分離
型がある。
払込資本とは
株主による金銭その他財産の出資によって生じた自己資本の増
加部分をいい、具体的には資本金と資本準備金(株式払込剰余
金・減資差益・合併差益)とに分けられる。
評価替資本とは
企業が保有する資産を評価替する事によって生じた自己資本の
増加部分のことをいい、具体的には固定資産評価差益と保険差
益がある。
受贈資本とは
企業が外部者から資産の無償提供(贈与)や債務免除を受けるこ
とによって生じた自己資本の増加部分をいい、具体的には国庫補
助金・工事負担金・債務免除益・私財提供益をいう。
稼得資本とは
企業の各種経済活動によって生み出された利益を源泉とする自
己資本の増加部分のことで、具体的には利益準備金・任意積立
金・当期未処分利益をいう。
商法上の剰余金とは
資本のうち、資本金と法定準備金を除いた部分をいう。
会計上の剰余金とは
会社の純資産額が法定資本の額を超える部分をいう。
株式払込剰余金とは
拠出資本のうち資本金に組み入れなかった部分をいう。
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その他の資本剰余金とは
会計理論上、拠出資本に準じて企業内に拘束されるべきものをい
う。
利益剰余金とは
企業内に留保されている利益をいう。
減資差益とは
減資によって減少した資本の額が、株式の消却額または株主へ
の払い戻し額を越えた場合の超過額。
合併差益とは
合併により消滅した会社から受け入れた純資産が、増加資本金と
合併交付金の合計額を超える額。
国庫補助金とは
政府・地方公共団体から資本助成を目的として交付される助成金
をいう。
工事負担金とは
電気・ガス・水道等の公益事業において、その事業に必要な施設
費の全部又は一部を需用者に負担してもらう場合に受け入れた金
銭その他財産
私財提供益とは
会社役員や株主などによる会社に対する私財提供
債務免除益とは
債権者の会社に対する債務免除
保険差益とは
保険をつけている資産に対し、保険事故が発生して保険金の支
出を受けたときの金額が、被害を受けた資産の帳簿価額を超える
場合の当該超過額。
圧縮記帳とは
国庫補助金・工事負担金・保険差益等で取得した資産について、
国庫補助金に相当する額を取得原価から控除すること。
任意積立金とは
利益準備金を除いた留保利益のうち、株主総会の決議において
配当せずに留保し、特定の目的を持ってあるいは目的を特定しな
いまま積み立てたものをいう。
消極性積立金とは
将来において損失を補填し、又は利益不足を補充することによっ
て企業の自己資本の保全を図ることを目的として設定される積立
金をいう。配当平均積立金・欠損填補積立金。
積極性積立金とは
企業が自力によって自己資本の拡大を図り、企業資本を充実させ
ることを目的として設定される積立金をいう。事業拡張積立金・減
債積立金。
会計方針とは
企業が損益計算書及び貸借対照表の作成に当たって,その財政
状態及び経営成績を正しく示すために採用した会計処理の原則
及び手続並びに表示の方法をいう。
後発事象とは
貸借対照表日後に発生した事象で,次期以後の財政状態及び経
営成績に影響を及ぼすものをいう。
第一の事象とは、貸借対照表日現在の状況に関する会計上の判
断ないし見積もりをするうえで、追加的ないしより客観的な資料を
提供するもの。第二の事象とは、貸借対照表日後に発生した事象
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で,次期以後の財政状態及び経営成績に影響を及ぼすものをい
う。
税効果会計とは
企業会計上の資産または負債の額と課税所得計算上の資産ま
たは負債の額に相違がある場合において、法人税等の額を適
切に期間配分することにより、法人税等を控除する前の当期
純利益と法人税等を合理的に対応させることを目的とする手
続きをいう。
繰延法とは
会計上の収益または費用の金額と税務上の益金または損金の額
に相違がある場合、その相違項目のうち、損益の期間帰属の相違
に基づく差異(期間差異)について、発生した年度の当該差異に
対する税金負担額または税金軽減額を差異が解消する年度まで
貸借対照表上、繰延税金資産または繰延税金負債として計上す
る方法をいう。
資産負債法とは
会計上の資産または負債の金額と税務上の資産または負債の金
額との間に差異があり、会計上の資産または負債が将来回収また
は決済されるなどにより当該差異が解消されるときに、税金を増額
または減額させる効果がある場合に、当該差異(一時差異)の発
生年度にそれに対する繰延税金資産または繰延税金負債を計上
する方法をいう。
一時差異とは
貸借対照表及び連結貸借対照表に計上されている資産及び負債
の金額と課税所得計算上の資産及び負債の金額との差額をいう。
将来減算一時差異とは
一時差異が解消するときにその期の課税所得を減額する効果を
持つものをいう。
将来加算一時差異とは
一時差異が解消するときにその期の課税所得を増額する効果を
持つものをいう。
法定実効税率とは
{法人税率×(1+住民税率)+事業税率}÷(1+事業税率)
売買目的有価証券とは
時価の変動により利益を得ることを目的として保有する有価証券を
いう。
満期保有目的の有価証券とは 満期まで所有する意図を持って保有する社債その他の債券をい
う。
子会社及び関連会社株式とは 子会社に該当する会社の株式及び関連会社に該当する会社の
株式をいう。
その他有価証券とは
売買目的有価証券、満期保有目的の有価証券、子会社及び関連
会社株式以外の有価証券をいう。
全部資本直入法とは
評価差益と評価差損とを相殺して、当該評価差額の合計額を損
益計算書を通さずに貸借対照表の資本の部に直接計上する方法
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をいう。
部分資本直入法とは
時価が取得原価を上回る銘柄に係る評価差額は資本の部に計上
し、時価が取得原価を下回る銘柄に係る評価差額は当期の損失
として処理する方法をいう。
償却原価法とは
債券を債券金額より低い価額または高い価額で取得した場合に、
その差額に相当する金額を償還期に至るまで毎期一定の方法で
貸借対照表に加減する方法をいう。
企業結合とは
2つ以上の独立した企業が一定の形式で結合して一つの会計実
体となること。
合併とは
2つ以上の会社が単一の会社になることをいう。
現物出資説とは
合併を、被合併会社の株主による合併会社への現物出資と見る
合併本質観。
人格合一説とは
合併を、合併当事会社の人格が合一して一つの会社になるという
特別の契約と見る合併本質観。
パーチェス法とは
被合併会社の資産・負債を全て公正評価額で評価し直し、それを
全て拠出資本として拘束する方法をいう。
持分プーリング法とは
被合併会社の資産・負債を全て帳簿価額で承継する方法をいう。
一取引基準とは
外貨建取引とその取引にかかる代金決済取引とを連続した1つの
取引であるとみなして会計処理をする方法
二取引基準とは
外貨建取引とその取引にかかる代金決済取引とは別個の取引で
あるとみなして会計処理をする方法
流動・非流動法とは
流動項目には決算時の為替相場(決算日レート)を、非流動項目
は取得時または発生時の為替相場(取得日レート)を適用する方法
をいう。
貨幣・非貨幣法とは
貨幣項目には決算時の為替相場(決算日レート)を、非貨幣項目
は取得時または発生時の為替相場(取得日レート)を適用する方法
をいう。
テンポラル法とは
取得時または発生時の外貨で測定されている項目については、
その時のレートで換算し、決算時の外貨で測定されている項目に
ついては決算日レートで換算する方法をいう。
連結財務諸表とは
支配従属関係にある複数の会社から構成される企業集団を、単
一の企業体としてみなし、親会社が当該企業集団の経営成績を
総合的に報告するために作成する財務諸表である。
持株基準とは
会社の議決権の過半数を所有すれば、当該会社の最高意思決
定機関における意思決定を支配できるという法形式を前提として、
連結の範囲を決定しようとするもの。
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親会社・子会社とは
他の会社を支配している会社をいい,子会社とは,当該他の会社
をいう。
関連会社とは
親会社及び子会社が、出資、人事、資金、技術、取引等の関係を
通じて、子会社以外の他の会社の財務及び営業の方針に対して
重要な影響を与えることができる場合における当該他の会社をい
う。
部分時価評価法
子会社の資産及び負債のうち、親会社の持分に相当する部分に
ついては株式の取得日ごとに当該日における公正な評価額により
評価し、少数株主持分に相当する部分については子会社の個別
貸借対照表の金額による方法。
全面時価評価法
子会社の資産負債の全てを、支配獲得日の時価により評価する
方法。
持分法とは
投資会社が被投資会社の純資産及び損益のうち、投資会社に帰
属する部分の変動に応じて,その投資の額を連結決算日ごとに修
正する方法をいう。
リース取引とは
特定の物件の所有者たる貸手が、当該物件の借手に対し、合意さ
れた期間にわたりこれを使用収益する権利を与え、借手は、合意
された使用料を貸手に支払う取引をいう。
ファイナンス・リース取引とは
リース契約に基づくリース期間の中途において当該契約を解除す
ることができないリース取引又はこれに準ずるリース取引で、借手
が、当該契約に基づき使用する物件からもたらされる経済的利益
を実質的に享受することができ、かつ、当該リース物件の使用に
伴って生じるコストを実質的に負担することとなるリース取引をいう
ノンキャンセラブルとは
リース契約に基づくリース期間の中途において当該契約を解除す
ることができないリース取引に準ずるリース取引とは、法的形式上
は解約可能であるとしても、解約に際し相当の違約金を支払わな
ければならない等の理由から事実上解約不能と認められるリース
取引をいう
フルペイアウトとは
当該リース物件を自己所有するとするならば得られると期待される
ほとんどすべての経済的利益を享受し、当該リース物件の取得価
額相当額、維持管理費等の費用、陳腐化によるリスク等のほとん
どすべてのコストを負担することをいう。
オペレーティングリース取引とはファイナンスリース取引以外のリース取引をいう
中間財務諸表とは
年度財務諸表と対比されるもので、事業年度の一部分を対象とす
る財務諸表をいう。
実績主義とは
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上半期を独立した会計期間と見なし、正規の決算に適用される会
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会計学
アカウンティング・アカデミー (無断転載を禁ず)
基本定義集
計処理の基準と同等の基準を適用して行う中間決算に基づいて
中間財務諸表を作成する考え方
予測主義とは
上半期を一事業年度の構成部分とみなし、当該事業年度の損益
予測に役立つ情報を提供すべきという考え方
先物取引とは
将来の一定時点において特定の商品を一定の価格で一定の数
量だけ売買する契約
値洗いとは
未決済で残っている取引について、毎日時価で評価替えすること
決済基準とは
先物相場の変動に基づく値洗差額を、当該取引の決済時に損益
として認識する方法
値洗基準とは
先物相場の変動に基づく値洗差額を、値洗いのつど損益として認
識する方法
ヘッジとは
ある取引から生じる価格変動による損益を、全く逆の損益を生じさ
せる取引により相殺させること。
ヘッジ会計とは
ヘッジ対象物にかかる損益と先物取引にかかる損益を同一の会
計期間に認識し、損益を相殺し合う処理を行う会計。
セグメント情報とは
売上高・売上総損益・営業損益・経常損益その他の財務情報を事
業の種類別、親会社及び子会社の所在地別等の区分単位に分
別したものをいう。
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