XSE フォーマットの SeaBeam データ処理不具合に関して

平成 27 年 4 月
株式会社東陽テクニカ
第 2 技術部第 4 課
海洋計測部
Caris 社製 HIPS ソフトウェアの
XSE フォーマットデータ処理不具合について
Caris 社 HIPS マルチビームデータ処理ソフトウェアの SeaBeam3000 シリーズ XSE フォーマットのデータ
処理の不具合に関して以下の通り報告いたします。本不具合は、バージョン 8.1.8 以降にて修正されて
おりますが、不具合の確認と報告が遅れたことをお詫びいたします。
症状
HIPS にて SeaBeam3000 シリーズの XSE フォーマットデータを読み込み Sound velocity correction を実
行すると、Vessel config ファイルの喫水値か反映されなくなる。
※SeaBeam3000 シリーズでも Hypack で収録した HSX フォーマットを利用する場合は、適切に処理されま
す。
例
条件は下記のとおりです。
-海面から海底までの深さが 1000m の海域にて喫水 10m の船にて Seabeam3000 システムで
データを取得
-Vessel config ファイルに適切なオフセット値を入力
-Seabeam システム側にも適切なオフセット値を入力
上記状態で取得したデータを様々な条件で処理した結果が下記の通りです。
-HIPS にて XSE データをインポートし Load tide-Merge 処理を実施
結果 1010m・・・・・・喫水が二重に適用される
-HIPS にて XSE データをインポートし Load tide-SVC-Merge 処理を実施
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結果 990m・・・・・・喫水が適用されない
参考水深:
-HIPS にて HSX データをインポートし Load tide-SVC-Merge 処理を実施
結果 1000m・・・・・・HSX データは適切に処理される
-MBMAX にて HSX データを処理
結果 1000m・・・・・・Hypack ソフトウェアでは正常に処理される
原因
ELAC コンバータで読み込まれたデータには HSO にて全ての処理がされた XYZ データと補正をしていない
生データがあります。HIPS にて SVC 補正をしない状態で Merge をすると、XSE の XYZ に Vessel config
の喫水値がさらに加えられ二重に喫水が加味された状態になっています。SVC 補正をすると生データから
XYZ を作成しますが、この際に Vessel config にて規定された喫水値が完全に無視されてしまいます。こ
れが本不具合の原因と推測されます。
対処
バージョン 8.1.8 以降では修正されていますが、8.1.7 以前のバージョンを利用される場合、SVC を使用
せずに Vessel config の値を 0 に設定の上処理する必要があります。また、8.1.7 以前のバージョンにて
処理してしまったデータにつきまして、該当するプロジェクトを HIPS バージョン 8.1.8 以降にて開いて
いただき、再度> SVC 補正及び Merge を実施して、データをエクスポートしていただきますようお願いい
たします。
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