3.5.1.5 家庭内制御ネットワーク向け自動防災システム(情報家電)の

3.5.1.5 家庭内制御ネットワーク向け自動防災システム(情報家電)の研究・開発
庭に設置したホームコントローラを通じ情報家電を制御
するものであるが、この形態の他に、緊急地震速報を直
に家庭で受信し、ホームサーバにて到達時刻等の予測
を行うとともに情報家電を制御する形態も実用化される
可能性があることを示した。
緊急地震速報に基づき、家庭内の情報家電などを自
動制御し、避難路確保を目的とした玄関ドアの電子錠の
解錠および玄関ドアの開放、熱源遮断、避難誘導灯点
灯、地震情報音声通知、愛犬用リード開放等を行うプロ
トタイプシステムを開発し、実証実験を行った。
家庭までの通信手段、家庭内の受信部から各制御装
置までの通信手段についての検討を行い、緊急地震速
報に対する反応時間の短縮や自動制御の対象の拡大
を図った。
そして、緊急地震速報を利用して電源の事前遮断、及
びガス事前遮断を行って 2 次災害防止の対策が可能な
「総合情報住戸」の実用モデルの完成をめざした。
その結果、これまでの研究成果を取りまとめてマンショ
ン・集合住宅向け防災システムおよび CATV における緊
急地震速報配信システムが実用化された。
更に、主として既存住戸対応のホームネットワークを構
築するため ZigBee を使った機器の試作を行い、評価を
行い、十分実用に供され得ることを実証した。また、緊急
地震速報用 ZigBee プロファイル(REIC ファイル)を完成
させた。
2) 平成 16 年度
平成 16 年度は、前年度開発したプロトタイプに関する
実証実験を継続し、各種自動制御システムの有効性の
検証、課題抽出など、改善のための情報収集を行った。
また、家庭までの通信手段、家庭内の受信部から各
制御装置までの通信手段についての検討が必要であり、
他の分野で提案されたアイデアなども取り入れつつ、即
時地震情報に対する反応時間の短縮や自動制御の対
象の拡大を視野に入れた開発研究を行った。
また、在宅者に、よりわかりやすい地震情報通知表示
を取り入れるなどのシステムの改良も行った。
3) 平成 17 年度
情報家電に対するシステムの開発については、民間
協力機関と協力して実施した。緊急地震速報を利用して
電源の事前遮断、及びガス事前遮断を行って2次災害
防止の対策が可能な「総合情報住戸」の実用モデルの
完成をめざした。
また、システムを構成する家庭内機器、家庭内制御ネ
ットワークの普及には機器のコスト低減、小型化が要求さ
れるが、実現化の一つの方法に ZigBee の利用がある。
ZigBee は、低コスト、低消費電力、情報秘匿性、アドホッ
ク、標準化の容易さ等家庭用機器として優れた機能を有
しており、具体的に検討するとともに製品化の計画を行
った。人への伝達手段などについては、平成 16 年度お
よび平成 17 年度の WG の成果などを盛り込んだサイン
音・ピクトグラムなどを取り入れるなどシステムを改良し
た。
(1) 目的
我が国の災害のうち、予測が難しく、暮らしの上で大き
な恐怖の源となっている地震について、緊急地震速報を
活用し、情報家電ネットワークおよび家電機器を用いた
緊急避難・事前遮断・退避等により人々およびコミュニテ
ィの生命、財産、および情報を災害から守るために実証
実験システムを製作し、有効性を実証・改良して実用化
につなげることを目的とする。
システム機能動作確認実験としては、本システムを使
用して実際に緊急地震速報を受信し、稼動させることに
よって災害時および、災害復旧時の二次災害、通電火
災等における災害の未然防止に大きな効果をもつことを
検証すること、並びに実用化を目的とする。
(2) 計画
1) 平成 15 年度
緊急地震速報に基づき、家庭内の情報家電などを自
動制御し、地震防災対応を可能とするプロトタイプを開
発する。具体的な機能は、避難路確保を目的とした玄関
ドアの電子錠の解錠および玄関ドアの開放、熱源遮断、
避難誘導灯点灯、地震情報音声通知、愛犬用リード開
放等である。プロトタイプシステムを開発し、協力機関で
ある JEITA と協力して大宮市における IT ハウスで実証実
験を開始した。
試作したシステムは、1つの管理サーバから複数の家
4) 平成 18 年度
集合住宅用のインターフォンをつかったシステム自体
は実用化され、実証実験を、ある程度まとまった戸数の
住宅で実施し、地域内での実生活の中での検証を行っ
た。また、主として既存住戸対応のホームネットワークを
構築するため ZigBee を使った機器の試作を行い、遅延
を含め機能評価を行い、実用性のあることを確証した。
5) 平成 19 年度
最終年度に当たり、これまでの研究成果を元に協力企
業との連携の下マンション・集合住宅向け防災システム、
107
による防災効果の実証が確認できるプロトタイプシステム
を開発し、システムの実証実験を行った。併せて、技術
課題の抽出、実証実験の評価、標準化、成果の普及を
図った。
および CATV による緊急地震速報配信システムの開発
を完成させた。また、住宅における音声報知システムの
改良及び既存住宅における利用モデルの改良を図った。
そして、ZigBee 方式による緊急地震速報の制御網の標
準プロファイルを制定した。
(a) 開発したプロトタイプの概要
「家庭内制御ネットワーク向け自動防災システム(情報
家電)」の実証実験システムの全体イメージ図を図 1 に示
す。
図 1 に示す様に、REIC から配信される緊急地震速報
を受信・算出・配信サーバで受信し、宅内機器を設置し
ている兵庫県芦屋市における到達時間、推定震度を算
出する。そして、家電機器管理通信サーバへ家電機器
制御信号を配信した。家電機器管理通信サーバからは
家庭内に設置されたホームコントローラーを介して、家庭
内制御ネットワークに接続された機器を制御した。
具体的には、音声ガイダンス、避難誘導灯、電子錠、
避難扉の自動開閉、LPG 遮断電磁弁、熱源遮断などを
行った。
(3) 成果
1) 家庭内情報家電用自動制御プロトタイプ開発
本プロジェクトの推進に当たり、家庭内での地震被害
をいかに軽減するかについて阪神・淡路大震災での被
害状況を調査し、被害軽減化への要件を抽出した。
その結果、地震発生の瞬間に人は一瞬パニックになり、
火を消したり、出口を確保するなど平常時に理解してい
る事が頭に浮かばず、その場に身を伏せるのが精一杯
であることが報告されている。このことは、熱源遮断、避
難口確保など、自動制御できることは、できる限り自動化
することが、災害防止にとって有効であることを裏付けた
内容となっている。
そこで、本研究業務は緊急地震速報を受信し、主要
動が到達する前に、家庭内制御ネットワークと、有機的
に接続された情報家電を利活用することで地震災害時、
さらに災害復旧時の二次災害、通電火災等における家
庭内災害の未然防止に大きな効果を持つシステムを開
発し、導入効果を検証することを目的としている。
緊急地震速報を受信し、個別の家庭へ個情報を配信
することで、在宅者の安全確保、情報家電への自動制御
(b) ネットワーク接続機能の構築
緊急地震速報受信システムより発信されるデータを受
信し、下記の機能を有するネットワークを構築する。ベー
スになるネットワークとしては情報家電システムの機能と
して、外出先から風呂を沸かしたり、空調機を制御したり
して、帰宅前に住環境を快適にしておくための制御を行
図 1 実証実験システムイメージ
108
う家電機器管理通信サーバを活用して、防災機能を付
加する事によって実現する。
①家庭内在宅者への地震情報の確実な伝送
②緊急地震速報受信システムよりインターネットプロトコ
ル(TCP/IP)によって、IP 網上にある既設の家電機器管
理通信サーバを経由して算出された地震情報を宅内受
信装置に対して配信する。あわせて、家庭内熱源供給
の停止、在宅者の避難経路を確保する等の役割を持つ
機器制御へのコマンド送信を行う。
③宅内装置から、受信確認(将来的には現地での震度、
家屋倒壊情報、救助要請の情報にも拡張する事を考え
ている。)の送信はインターネット回線から TCP/IP によっ
て家電機器管理通信サーバにフィードバックさせる。
図 2 にシステム全体のネットワーク構成を示す。図にお
いて気象庁から配信される緊急地震速報は、REIC にて
XML データに変換された後、受信システムに伝送される。
受信システムは、普及段階では、地域コミュニテイ毎に設
置されるケースが想定されており、受信システムの出力を、
外出先から携帯電話などで空調機や風呂の制御を行え
る情報家電システムに接続することで、自動防災システ
ムを安価に構築しようとするものである。今回開発した実
証実験システムでは管理通信サーバは情報家電用に開
発された物に、新しく開発した防災端末としての情報家
電機を即時に制御できるように、機能付加した物で構成
した。
宅内に設置する機器は、モデム、VPN 装置、ハブまで
は一般家庭で PC を端末とした IP 網に標準で準備する
機器で構成しており、ホームコントローラから防災機器間
が家庭内制御ネットワークで接続されている。
(c) システムの信号処理フロー
緊急地震速報は 1 つの地震について複数回配信され
る。通常、後に配信される情報ほど、その情報の精度は
高くなる。本開発では、情報の精度が十分高くなって、
地震パラメータの精度が十分高いと判断され、評価地点
の予測震度階が設定したしきい値を超えたときに、到達
予測情報(予測震度階、主要動到達予測時刻)を管理
通信サーバへ配信する様に設定した。このため、今回の
実証実験では、到達予測情報は、1 つの地震につき 1 回
だけ配信することとした。
(d) システムの実証試験結果
a) 測定結果概要
図 3 に、処理・伝送時間に関する測定結果を示す。
図 3 において REIC を起点として、REIC から地震情報
処理システムまでの配信時間を t2,処理時間及び、通信
管理サーバへの配信時間を t3 とする。通信管理サーバ
の処理時間とホームコントローラを経由して機器が制御
REIC
配信サーバ
ルータ
ハブ
通信サーバ
管理通信サーバ
ルータ
演算ワークス
テーション
インター
ネット
ADSL/CATV
モデム
ルータ
VPN 装置
ADSL モデム
ハブ
緊急地震速報
受信システム
回線種類
ホームコント
ローラー
10/100Base-T
電話線
家庭内制御ネットワーク
図 2 ネットワーク構成
109
防災機器
宅内
地震発生
地震観測網で検知
t1
震源決定/送信(気象庁)
フォーマット変換/情報付加(協議会)
:配
信サーバ
地震情報処理システム
伝送時間
X
=0.056(秒)
処理時間
X
=0.002(秒)
伝送時間
X
=0.152(秒)
処理時間
X
=0.001(秒)
伝送時間
X
=0.001(秒)
処理時間
X
=0.225(秒)
t2 : 0.056(秒)
t3 : 0.154(秒)
通信管理サーバ
t4 :0.227(秒)
宅内コントローラー
開始
制御機器
t5 :0.02~5(秒)
完了
図 3 処理・伝送時間
(a) マンション向けシステムの基本構成
a) 音声放送および機器制御
マンションにおいて緊急地震速報を受信すると以下の
動作を行なう。
緊急地震速報を受信した場合、直ちに震度・猶予時
間演算を行い、演算結果が規定のしきい値を超えた場
合、計算結果をインターホン設備、放送設備を利用し放
送を行なう。
また、出力接点端子に、オートドア制御装置、電気遮
断回路を接続することにより緊急地震速報受信時、作動
させる事ができる。緊急地震速報受信時動作は、各接点
ごとに任意の震度で動作するよう設定することができる。
更に、本システムは一定間隔で端末の現在の状態を
センターに送信することにより、緊急地震速報受信動作
を行なえる状態であるかを監視して信頼度を保持してい
る。
を開始するまでの時間の和を t4 と定義している。
ここで、REIC から緊急地震速報が配信されてから、制
御機器が起動トリガを受け取るまでに要する時間は 0.44
秒であり、全く問題の無い結果が得られた。また、非常灯
点灯および AC 電源の供給制御等単にスイッチを ON に
するだけの制御に要する時間は、0.02 秒ですむ事が確
認された。更に、鍵の開錠には 3 秒、ドアの開放には開
錠(3 秒)+ドア開放(2 秒)=5 秒要することが確認された。
これらの得られた結果から、実運用においても、全く問題
の無いシステムが構築されたと言える。
2) マンション・集合住宅向け防災システム
開発されたプロトタイプを基にした実用機が、マンショ
ンでの緊急地震速報導入につかわれることが益々増加
している。新築マンションの導入が標準仕様とされている
ものが少なくなく、エレベータ等への連動も含まれ、普及
とその傾向が明らかになりつつある。マンション向けの標
準機能としては、居住民への音声報知が主で、火災防
止などのための自動制御は、普及していない。マンション
への導入の状況は、以下の通り。
b) エレベータ連動
高層マンションではエレベータを緊急地震速報で最寄
り階に誘導することが望ましい。この場合、機械室に緊急
110
ケーブルテレビ業界の取り組みは、実証実験から本格
運用の段階にきて、導入を図る CATV 局が着実に増加
し、機器製造の新規企業が参入し、最近続々と新しい機
器が開発されている。実証実験による検討結果と利用者
のアンケートによりその実情を分析する。
地震速報受信システムを導入することになる。緊急地震
速報を受信した場合、エレベータを停止させるために接
点をメークさせる。
猶予時間経過後、エレベータ管制運転の仕様に則り、
管制運転を保持させるために接点をメークし管制運転保
持時間経過後接点をブレークする。途中キャンセル報を
受信した場合、直ちに接点をブレークする。
本システムでは、エレベータに緊急地震速報を受信し
しきい値以上になった場合に出力接点をメークするだけ
のものとし、エレベータが管制運転に移行した場合の動
作は各エレベータ製造メーカの仕様に準ずるものとす
る。
(a) CATV 局の位置づけ
ケーブルテレビは地域密着した放送を行うことが使命
であり、
①加入者に完全・安心を提供、
②地域の防災対策・防災意識の向上、
③震災時の減災、
に寄与することが求められている。
(b) 新築マンションでの導入状況
新築マンションでの導入状況およびマンションデベロ
ッパーの動向を以下に要約する。
(b) CATV 局による緊急地震速報システムの基本
以下、一斉同報型の緊急地震速報配信システムにつ
いて述べる。図 4 に一斉同報型システム構成を示す。
既存のケーブルテレビ網を活用して、緊急地震速報を
配信し、専用端末を設置して、24 時間 365 日稼動させる。
また、設置場所にあった地震速報を配信するため、高度
利用情報を提供している。尚、設置端末は音声で報知
する。
a) REIC が把握する新築マンションでの導入状況
100 棟 7,000 戸
①マンション・エレベータ連動状況
棟数で 48% 戸数で 55%
②電気遮断状況
棟数で 11% 戸数で 29%
③ガス遮断状況
棟数で 0% 戸数で 0%
(c) 実証実験の結果
実証実験の結果、次の様な結果が得られた。
①緊急地震速報の実用化は適切 ; 8 割強
②緊急地震速報があれば利用したい ; 8 割弱
③配信情報に大きな誤差はない、予定通り行動でき
た ; 6 割強
また、その他の知見として
①猶予時間がもっとあるとなお良い、
b) マンションデベロッパー採用状況
①大手デベロッパーは標準採用の傾向
②地方のマンションに普及の動き
3) CATV における緊急地震速報配信の開発
地震 震度4
10秒前
9,8,7・・・
地震
!
気象庁
!
地震
地
震
!
緊急地震速報
ケーブル
テレビ局
地震!
地震!
!
震
地
!
震
地
センター装置
地震
!
!
地震
一般ユーザ宅
地
震
!
ケーブル
テレビ網
集合住宅
企業
行政機関
図 4 一斉同報型 CATV システム構成
111
学校
コントローラが各機器を制御するための通信手段として
無線通信規格である ZigBee を用いる。ここでは、ZigBee
のリアルタイム地震情報伝達用のアプリケーションプロフ
ァイル定義を行った。
②直下地震に対応してほしい、
③提供情報は正確である、
が得られた。
尚、本システムはユーザーの安全・安心に貢献するサ
ービスであることを命題に H19 年 10 月 1 日より本格運用
を開始した。
a) 標準化したシステムの概要
想定されるシステムの概要を図 5 に示す。ホームコント
ローラに家庭内の機器が ZigBee で接続されている。地
震発生時には、気象庁より既存ネットワークを介して家庭
内に設置してあるホームコントローラに緊急地震情報が
送られる。ホームコントローラは、非常時用にあらかじめ
設定されている機器に対して制御情報、地震予測情報
などを配信する。以下定義した概要を示す。
4) ZigBee の緊急地震速報専用プロファイルの開発
家庭内での緊急地震速報の配信にあたり、家庭内機
器間の通信規格を標準化する事により、緊急地震速報
を受信した家庭において地震災害軽減を目的とした機
器の相互接続が実現される。
家庭内での信号の配信には ZigBee を用いる。このこと
により、各種制御機器等の相互通信環境の実現が可能
となる。ZigBee を用いることにより、光や音による事前警
報、情報表示、ガスの遮断、ドアの開閉、カーテンの遮
断等々家庭内の各種制御に応用が広がる特性を有して
いる。
ZigBee に関して、平成 18 年度、機能・性能等の検討、
及び実験による 5HOP までの伝送時間の評価等を行っ
てきた。この結果、5HOP で、60.2ms の信号伝送時間を
確認し、家庭内での通信手段として極めて有効であると
の結論を得て、実用化を更に進めることとした。平成 19
年度、具体的な緊急地震速報専用のプロファイルを検
討し、専用プロファイル仕様書を完成させた。
(i) ホームコントローラ
接続機器を管理し、緊急時の各接続機器の動作を設
定する機能をもつ。緊急時にはリアルタイム緊急地震情
報を受けて、各接続機器に対して適切な制御コマンド、
地震予測情報、リアルタイム緊急地震情報を伝送する。
オプションで非常ボタンの呼び出しをうけつける。
(ii) 汎用緊急スイッチ
緊急時に On 情報を受け付ける。緊急通知をトリガーと
して動作する機器は本デバイス定義を用いる。ドアの開
閉、水ため、TV などの緊急時動作など幅広く利用するこ
とができる。
(a) 家庭内機器間通信規格の標準化
地震発生に際してリアルタイム地震情報を受けた家庭
内に設置した情報機器(ホームコントローラ)が家庭内の
機器を地震の被害を抑えるために自動制御する。ホーム
(iii) 汎用レベルつき緊急スイッチ
緊急時に設定したレベルに制御される汎用スイッチ。
無線通信(ZigBee利用)
ガス栓
警報灯
家庭外
緊急
地震速報
気象庁
家庭内
(標準化範囲)
開/閉
On/Off
TV電源オン
HC
On/Off
既存ネットワーク
文字列
表示
ホームコントローラ
・ 緊急地震速報の入手
・ 接続機器の制御
・ 接続機器の管理運営
・ システム設定入力
文字列
警報灯
On/Off
音声警報
On/Off
カーテン
遮断
ドア
開/閉
開/閉
図 5 ZigBee によるシステム構成(概要)
112
(iv) 警報灯
汎用緊急スイッチと同様であるが、警報灯の On/Off を
行う専用の定義。スイッチが複数ある機器の場合は複数
のエンドポイントに実装する。
(6) 成果の論文発表・口頭発表等
なし
(7) 特許出願、ソフトウェア開発、仕様標準等の策定
1) 特許出願
(a) 藤縄・川崎・他(2004):安心・安全情報利活用プラット
フォームシステム,特願 2004-141784
(v) レベルつき警報灯
レベルの制御が可能な警報灯定義である。複数のス
イッチを有する機器は複数のエンドポイントに実装する。
(vi) 警報音出力器
On/Off により制御される警報音出力器のデバイス定義。
(vii) レベルつき警報音出力器
レベル制御可能な警報音出力器のデバイス定義。
(viii) 地震予測表示機器
到着予測地震情報を受け、そのまま表示し警告したり、
予測震度に基づいた被害の予防制御を行う機器。
(ix) テキスト表示機器
8-bit の文字列を受け警告表示などするデバイス定
義。
(x) 非常ボタン
ナースコールなどのように、非常時に押すボタン。サー
バー側は警告音や警告表示を出す機器と想定される。
(xi) 地震予測機能付機器
リアルタイム緊急地震情報そのものを受けるデバイス。
処理に必要な時間同期機能、位置情報の処理などが求
められる。
(xii) ガス栓
ガス栓の開閉を行う専用デバイス定義。On で開栓、
Off で閉栓である。
以上の様に、ZigBee による緊急地震速報を利用した
家庭内機器の通信規格のプロファイル定義を行い、プロ
ファイル仕様書第1版を策定した。策定した仕様では制
御情報、地震予報情報、緊急地震速報内の情報を伝達
するための仕組みを実現している。
(4) 謝辞
REIC 主催の家庭内制御対応 WG においてメンバーと
して活躍頂いた各位に感謝する。特に主査を担当頂い
た、国立情報学研究所 釜江 尚彦 プロジェクト研究員
に感謝する。
(5) 参考文献
なし
113
2) 仕様標準等の策定
(a) 緊急地震速報 ZigBee Profile 仕様書(家庭向け)