桃太郎源社便り 桃太郎源社便り

株主・投資家の皆さまへ
桃太郎源社便り
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Vol.11( 2014 Winter )
新春を寿ぎ、謹んで新年のお慶びを申し上げます。
皆さまよりのご支援をいただいて岡山大学にて実施しています 前立腺がんに対する
REIC 遺伝子治療臨床研究 において、Ad-REIC 製剤の「自己がんワクチン化療法」と
してのポテンシャルの高さを実証する成果があがっています。まもなく悪性胸膜中皮
腫に対する臨床研究も開始予定であり、政府の成長戦略に基づく薬事行政の画期的な
改革に乗り遅れることなく、1日も早い製剤化を目指して本年も努力して参ります。
2013 年
7月
8月
9月
10 月
11 月
シンガポール特許「抗癌免疫活性を高める癌治療剤」登録
中国特許「新規悪性中皮腫治療剤及び免疫賦活化剤」登録
中国特許「樹状細胞様分化を誘導し抗癌免疫活性を高める癌治療・予防のための医薬組成物」登録
国内特許「REIC/Dkk-3 遺伝子の部分断片及び該断片を含むがん治療薬」登録
Bio Japan 2013 参加(国内外 11 社の製薬企業と個別面談)
Bio Europe 2013 in Berlin 参加(メガファーマ等 10 社と協議)
監査役 西山修二氏、特別顧問 平松信祥氏 就任
Ad-REIC 製剤の研究開発について
〔前立腺がん〕前回号にも掲載しました岡山大学での臨床研究における「抗がん剤治療が無効になった 多発リンパ節
転移を有する内分泌療法抵抗性進行前立腺がん」症例(平均生存期間 9 ∼ 13 ヵ月)は、現在も治療が継続されて
います。Ad-REIC 製剤の投与開始から 1 年、12 回の投与の結果、遂に全身の転移リンパ節は完全に制御され、PSA
(前立腺がんを判定する腫瘍マーカー)の値も 2.57ng/mL と正常値になっています。これにより、Ad-REIC 製剤の
長期・反復投与の高い安全性が確認され、がん細胞の選択的細胞死による直接効果と、抗がん免疫の活性化との
相乗効果による顕著な全身治療効果(自己がんワクチン化)が実証されました。また、現在 岡山大学で用いている
第一世代製剤の 1/10 のウイルスベクター量で同等以上の効果を発揮する ( 10 倍以上強力な ) 第二世代の製剤(Ad SGE-REIC)が完成し、臨床試験の実施について米国 FDA(アメリカ食品医薬品局)より許可がおりた(IND 申請
受理)ことから、本年 4 月より米国の 2 カ所の医科大学にて臨床試験が開始されることになっています。
〔悪性胸膜中皮腫〕岡山大学における第一世代の Ad-REIC 製剤を用いた臨床研究実施申請に対する国の最終審査が 1 月
中に行われる見通しであり、今年度末の臨床研究開始が予定されています。また、中国においても関連特許の登録が
完了するとともに、第二世代の Ad-SGE-REIC 製剤の製造準備も着実に進んでいます。現在、悪性胸膜中皮腫に対し
ては有効な治療方法が確立されておらず(確定診断からの予後が平均 1 年程度)、また、患者数のピークは 2030 ∼
2035 年になると予測されており、引き続き製剤開発の最優先対象疾患として研究開発を積極的に進めて参ります。
〔難治固形がん〕腎がんに対しては専門委員による臨床研究実施計画書が取り纏まり、昨年 12 月末に岡山大学での
第 1 回の臨床研究審査委員会が開催されました。本年 1 月に最終審査が予定されており、その後に国への申請が
行われる予定です。また、悪性脳腫瘍(グリオーマ)・肺がん、膵臓がんについても基礎研究が鋭意進行しており、
現在 小児の神経芽腫についても新たに研究
対象とすることが検討されています。
昨年 11 月の薬事法改正により、遺伝子治療用
医薬品を含む「再生医療等製品」の実用化を促
進するため、症例数が少ない場合でも有効性が
推定され、安全性が確認された場合には、特別
に早期の承認を行う「条件・期限付き承認制度」
が創設(右図)されることになりました。AdREIC 製剤を 1 日も早く患者さまにお届けする
ことができますよう、新たな制度を追い風とし
て、本年も研究開発を戦略的に進めて参ります。
出典:厚生労働省資料より
〒700-0858 岡山市北区鹿田町 2-5-1 OMIC インキュベーション施設 23 号
E-mail [email protected] URL http://www.mt-gene.com/ (Momotaro-Gene News 2014.1)