8.2 入力波と事前解析 8.2.1 入力波の設定 入力波は、人工地震動「BSL

平成26年度 国土交通省「CLTを用いた木造建
築基準の高度化推進事業」報告書 全文はこちら
8.2 入力波と事前解析
8.2.1 入力波の設定
入力波は、人工地震動「BSL」と兵庫県南部地震(1995)の際に神戸海洋気象台で記録された「JMA
神戸」の 2 種類とする。これらの加速度時刻歴と加速度応答スペクトル Sa と変位応答スペクトル
Sd の関係を図 8.2.1-1,2 に示す。なお、Sa, Sd を算定する際の減衰定数は 10%としている。
BSL は限界耐力計算告示(平 12 建告第 1457 号)第 10 第一号による第二種地盤の加速度増幅率
に基づく加速度応答スペクトルに適合するように作成された人工地震動である。BSL の入力倍率
は限界耐力計算告示第 4 に規定される係数 p を考慮して、A 棟では稀地震相当として 20%、極稀
地震相当として 100%とし、B 棟では稀地震相当として 18%、極稀地震相当として 90%とする。
JMA 神戸の入力倍率は 100%を基本とする。
入力方向については、BSL は A,B 棟のいずれに対しても建物長辺方向と短辺方向それぞれ個別
に入力する。JMA 神戸は NS, EW, UD の 3 方向同時入力とし、優勢な NS 成分を、A 棟につい
ては建物長辺方向に入力し、B 棟については建物短辺方向に入力する。
Acc. [gal]
1000
750
500
250
0
‐250
‐500
‐750
‐1000
0
10
20
30
40
50
Time [sec]
2000
Sa (gal), h=0.10
1500
1000
500
0
0
10
20
30
40
50
60
Sd (cm), h=0.10
図 8.2.1-1 入力波の加速度時刻歴と Sa-Sd 曲線(人工地震動 BSL)
8-2-1
60
1000
750
500
250
0
‐250
‐500
‐750
‐1000
Acc. [gal]
震動台X ← EW
0
10
20
30
40
50
60
40
50
60
40
50
60
Time [sec]
1000
750
500
250
0
‐250
‐500
‐750
‐1000
Acc. [gal]
震動台Y ← NS
0
10
20
30
Time [sec]
1000
750
500
250
0
‐250
‐500
‐750
‐1000
Acc. [gal]
震動台Z ← UD
0
10
20
30
Time [sec]
2000
Sa (gal), h=0.10
1500
1000
EW
NS
500
0
0
10
20
30
40
50
60
Sd (cm), h=0.10
図 8.2.1-2 入力波の加速度時刻歴と Sa-Sd 曲線(JMA 神戸)
8-2-2
8.2.2
A 棟(5 層)試験体の耐震性能予測
A 棟の耐震性能予測として、限界耐力計算により耐震性能を評価する。
(1) 解析モデル
A 棟を図 8.2.2-1 のような立体解析モデルに置換する。CLT パネルは平面異方性シェル要素と
し、接合部はバネ要素としてモデル化する。シェル要素の弾性係数は表 8.2.2-1 のように設定する。
錘を含めた公称重量をもとに各階の重量及び Ai 分布に基づく地震水平力比を表 8.2.2.-2 のように
設定する。
図 8.2.2-1 A 棟の解析モデル
表 8.2.2-1 シェル要素(CLT パネル)の弾性係数
表 8.2.2-2 各階重量、地震水平力比
8-2-3
(2) 接合部バネ要素の応力変形特性
(2.1) 引張バネ
引きボルト接合部に対応するバネ要素の応力変形特性は図 8.2.2-2 のように設定する 1)。静的部
分実験による静的特性の他に、振動台実験結果に適合するように調整した「動的特性」を設定して
いる。なお、これらの引張バネは圧縮には無抵抗とする。
図 8.2.2-2 引きボルト接合部バネの応力変形特性
(2.2) 圧縮バネ
CLT パネルと基礎及び CLT パネル相互の圧縮変形に対するバネ要素には下記の弾性剛性 Kc
を設定する。なお、これらの圧縮バネは 100mm 間隔で設定し、引張には無抵抗とする。
壁-基礎
Kc=1.0×106kN/cm
壁-床
Kc=500kN/cm
壁-垂れ壁
Kc=500kN/cm
壁-腰壁
Kc=500kN/cm
そのほか、CLT パネルの圧縮・めり込みに対する非線形性 2)に基づいて、図 8.2.2-3 に示すよう
な非線形特性を設定する。
図 8.2.2-3 圧縮バネの非線形特性
8-2-4
(2.3) ビス打ち接合部バネ
CLT パネル相互の鋼板ビス打ち接合部および合板スプライン接合部に対応するバネ要素の応力
変形特性を図 8.2.2-4 のように設定する。
鉛直構面せん断バネ
「腰壁-壁」の剛性は「垂れ壁-壁」の
1/10 とする。
垂れ壁-壁
水平構面せん断バネ
水平構面引張バネ
FF-CTSa: 表層繊維平行方向
FF-CTSb: 表層繊維直交方向
500mm 間隔で設定
図 8.2.2-4 ビス打ち接合部バネの応力変形特性
(3) 荷重増分解析結果
前項に示すように、引張バネには「静的特性」と「動的特性」、圧縮バネには「線形特性」と「非線形
特性」を設定した。これらの組合せを表 8.2.2-3 のように設定する。
表 8.2.2-3 バネ要素特性の組合せ
モデル
ベースモデル
引張バネ
静的特性
動的特性
〇
動的モデル
非線形モデル
圧縮バネ
線形特性
非線形特性
〇
〇
〇
〇
〇
以上の接合部バネの設定と(1)に示す解析モデルの設定に基づく荷重増分解析の結果として、各階
の層せん断力-層間変位曲線を図 8.2.2.-5 に示す。層せん断力は非線形モデル、ベースモデル、動
的モデルの順に大きくなるが、その差異は顕著ではない。
8-2-5
建物短辺方向
3000
1F-b
2F-b
3F-b
4F-b
5F-b
1F-d
2F-d
3F-d
4F-d
5F-d
1F-h
2F-h
3F-h
4F-h
5F-h
2500
層せん断力[kN]
2000
1500
1000
500
0
0
0.01
0.02
ベースモデル
動的モデル
非線形モデル
0.03
層間変形角[rad]
建物長辺方向
3000
1F-b
2F-b
3F-b
4F-b
5F-b
1F-d
2F-d
3F-d
4F-d
5F-d
1F-h
2F-h
3F-h
4F-h
5F-h
層せん断力[kN]
2500
2000
1500
1000
500
0
0
0.01
0.02
ベースモデル
動的モデル
非線形モデル
0.03
層間変形角[rad]
図 8.2.2-5 荷重増分解析による層せん断力-層間変位曲線(A 棟)
8-2-6
(4) 限界耐力計算による耐震性能評価
(4.1) 最大応答変位
限界耐力計算を準用して、荷重増分解析結果を用いて縮約 1 自由度系の加速度 A と変位Δの関
係を求める。これを入力波の Sa-Sd 曲線と図 8.2.2.-6 のように重ね、A-Δ曲線と Sa-Sd 曲線の交
点を最大応答点とする。なお、Sa-Sd 曲線は減衰定数 10%として算定した。最大応答点に対応す
る解析ステップの重心位置の水平変位状態、層せん断力 Q、層間変位δ、
層間変形角 R を図 8.2.2.-6
に併記した。BSL による最大層間変形角は建物短辺方向で 1/38、建物長辺方向で 1/60 であり、
一般的な木質構造建築物の安全限界変形角の基準値とされる 1/30 を下回っている。JMA 神戸に
よる最大層間変形角は建物短辺方向では 1/35 であるが、建物長辺方向では 1/25 であり、安全限
界変形角の基準値をやや上回っている。ただし、耐力劣化領域にはなく、倒壊の可能性は少ない
といえる。
BSL, h=10%
20
18
16
14
12
10
8
6
4
2
0
BSL Max
JMA神戸, h=10%
6
階
1F
2F
3F
4F
5F
4
3
階
1F
2F
3F
4F
5F
1
0
0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6
δ[cm]
5.75
7.62
6.88
5.34
3.29
R[ra d]
1/50
1/38
1/42
1/54
1/88
Q[kN]
1861.1
1629.9
1329.1
938.8
427.7
δ[cm]
6.31
8.19
7.37
5.71
3.53
R[ra d]
1/46
1/35
1/39
1/51
1/82
Q[kN]
1957.4
1714.2
1397.9
987.3
449.9
δ[cm]
4.06
4.80
4.29
3.34
2.08
R[ra d]
1/71
1/60
1/68
1/87
1/139
δ[cm]
11.70
10.35
8.79
6.68
4.22
R[ra d]
1/25
1/28
1/33
1/43
1/69
Q[kN]
1764.9
1545.7
1260.4
890.2
405.6
JMA 神戸
2
0
JMA神戸 Ma x
BSL
5
階
Sa[m/s2]
縮約1自由度系
0
10
20
30
40
50
水平変位[cm]
Sd[m]
20
18
16
14
12
10
8
6
4
2
0
6
BSL
階
1F
2F
3F
4F
5F
5
4
階
Sa[m/s2]
(a) 建物短辺方向
3
JMA 神戸
階
1F
2F
3F
4F
5F
2
1
0
0
0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6
Sd[m]
0
10
20
30
40
50
水平変位[cm]
(b) 建物長辺方向
図 8.2.2-6 限界耐力計算による最大応答変位の予測(A 棟)
8-2-7
Q[kN]
3492.5
3058.7
2494.2
1761.7
802.7
(4.2) シェル要素(CLT パネル)の応力度
BSL 及び JMA 神戸による最大応答点に対応する解析ステップのシェル要素(CLT パネル)の応
力度コンターと最大応力度を図 8.2.2-7 に示す。図中の★印が最大応力発生個所である。なお、応
力度コンターは BSL に対するものである。
直応力度に対する基準強度 F は、表層ラミナの引張強さを JAS による下限値 12.0MPa とし、
直交層を無効とすることによる応力増加率 2.0 を考慮すれば 6.0MPa となり、短期許容応力度 f
はその 2/3 として 4.0Mpa となる。せん断応力に対する基準強度は CLT パネルの全断面有効とし
て集成材相当の値が別途確認されていること 6)を考慮して、2.7MPa とし、短期許容応力度 f はそ
の 2/3 として 1.8Mpa とする。
水平方向直応力度の最大値はいずれの構面でも垂れ壁パネルの端部に生じ、BSL に対して
20.77MPa で f に対する検定比 5.19、JMA 神戸に対して 25.71MPa で F に対する検定比 4.29 で
ある。鉛直方向直応力度の最大値はいずれの構面でもパネル脚部に生じ、BSL に対して 35.09MPa
で f に対する検定比 8.77、JMA 神戸に対して 45.10MPa で F に対する検定比 7.52 である。いず
れの検定比も 1.0 を大きく上回っており、CLT パネルの破壊が生じる可能性が高いといえる。
せん断応力度の最大値は、長辺方向では 1 階壁パネル中央付近、短辺方向では 1,2 階たれ壁パ
ネル中央付近に生じ、BSL に対して 1.69MPa で f に対する検定比 0.94、JMA 神戸に対して
2.45MPa で F に対する検定比 0.91 である。
8-2-8
水平方向直応力度
BSL 11.57MPa
神戸 17.87MPa
鉛直方向直応力度
せん断応力度
BSL 17.04MPa
神戸 38.72MPa
BSL 1.36MPa
神戸 2.45MPa
(a)
X0 通り
水平方向直応力度
鉛直方向直応力度
せん断応力度
BSL 11.98MPa
神戸 21.55MPa
BSL 17.16MPa
神戸 38.46MPa
BSL 1.12MPa
神戸 1.48MPa
(b)
X1 通り
水平方向直応力度
鉛直方向直応力度
BSL 20.77MPa
神戸 25.71MPa
BSL 35.09MPa
神戸 45.10MPa
(c)
せん断応力度
BSL 1.69MPa
神戸 2.12MPa
Y0 通り
図 8.2.2-7 シェル要素(CLT パネル)の最大応力度(A 棟)
8-2-9
(4.3) バネ要素(接合部)の応力・変形
BSL 及び JMA 神戸による最大応答点に対応する解析ステップの変形図とバネ要素(接合部)の
応力・変形を図 8.2.2-8, 9 に示す。なお、変形図は BSL に対するものである。
引張バネ(引きボルト接合部)については、1 階脚部において、BSL に対して塑性化が生じ、塑
性率が 1.54~2.93 となっている。ただし、これは設計の狙い通りの結果であり、問題は無い。JMA
神戸に対しては塑性率が 5.19~7.17 となっているが、設定した終局変形以下であり、破断が生じ
図 8.2.2-8 バネ要素(接合部)の最大応力・変形(A 棟・長辺方向)
8-2-10
る可能性は低いといえる。その他の引張バネについては JMA 神戸に対しても弾性範囲にとどま
っている。せん断バネ(鋼板ビス打ち接合部)については、BSL に対してはほぼ弾性範囲にあり、
JMA 神戸に対しても第 2 降伏点を超えず、せん断接合部の先行破壊が生じる可能性は低い。
図 8.2.2-9 バネ要素(接合部)の最大応力・変形(A 棟・短辺方向)
8-2-11
8.2.3
B 棟(3 層)試験体の耐震性能予測
A 棟の耐震性能予測として、限界耐力計算により耐震性能を評価する。
(1) 解析モデル
A 棟と同様に、B 棟を図 8.2.3-1 のような立体解析モデルに置換する。CLT パネルは平面異方
性シェル要素とし、接合部はバネ要素としてモデル化する。シェル要素の弾性係数は表 8.2.3-1
のように設定する。錘を含めた公称重量をもとに各階の重量及び Ai 分布に基づく地震水平力比を
表 8.2.3.-2 のように設定する。
図 8.2.3-1 B 棟の解析モデル
表 8.2.3-1 シェル要素(CLT パネル)の弾性係数
部位
厚さ
[mm]
鉛直構面(壁)
水平構面(床)
90
210
面内
Ey
Ex
2
面外
Gxy
2
Erx
2
Ery
2
Gyz
2
Gzx
2
2
[N/mm ] [N/mm ] [N/mm ] [N/mm ] [N/mm ] [N/mm ] [N/mm ]
2000
4000
308
5778
222
123
154
1286
2571
198
4041
866
99
53
※網掛け部分の値を採用
表 8.2.3-2 各階重量、地震水平力比
8-2-12
なお、鉛直構面に有開口大型 CLT パネルを用いる場合は、地震時の面内変形に伴い開口部入隅に
亀裂が生じる可能性が高いが、本解析におけるシェル要素は弾性体であるので、そのような現象
を考慮できない。それを補うために、図 8.2.3-2 の破線部のように垂れ壁部分および腰壁部分をあ
らかじめ分離し、それらに接する壁部分との間に圧縮バネ要素とせん断バネ要素を配置すること
を考え、解析モデルのバリエーションを下記のように設定する。
ベースモデル ·················· 分離無し
垂れ壁分離モデル ············ 垂れ壁部分のみ分離
垂れ壁・腰壁分離モデル ···· 垂れ壁・腰壁を分離
図 8.2.3-2 亀裂発生を考慮したシェル要素の分離箇所
(2) 接合部バネ要素の応力変形特性 5)
(2.1) 引張バネ
U 形引張金物+ボルト接合部に対応するバネ要素の応力変形特性は図 8.2.3-3 のように設定す
る。これらの引張バネは圧縮には無抵抗とする。
引張バネ(U 型引張金物)
120
軸方向力[kN]
100
SNR490B の降伏軸力の上下限の平均値
(=60.45kN)で折れ曲がる 80
60
40
Axial‐1F
20
Axial‐2F
Axial‐RF
0
0
1
2
3
4
5
軸方向変位[cm]
図 8.2.3-3 U 形金物+ボルト接合部バネの応力変形特性
8-2-13
(2.2) 圧縮バネ
CLT パネルと基礎及び CLT パネル相互の圧縮変形に対するバネ要素には下記の弾性剛性 Kc
を設定する。なお、これらの圧縮バネは 100mm 間隔で設定し、引張には無抵抗とする。
壁-基礎
Kc=1.0×106kN/cm
CLT パネル相互
Kc=500kN/cm
(2.3) ビス打ち接合部バネ
上記以外の CLT パネル相互の鋼板ビス打ち接合部および合板スプライン接合部に対応するバ
ネ要素の応力変形特性を図 8.2.3-4 のように設定する。
壁-基礎水平せん断バネ
(U 型せん断金物)
160
120
荷重[kN]
80
40
0
‐40
‐80
‐120
Shear‐1F
‐160
‐6
‐4
‐2
0
2
4
6
変位[cm]
壁-床水平せん断バネ
(U 型せん断金物)
壁-梁水平せん断バネ
(鋼板ビス打ち)
160
120
120
80
80
40
40
荷重[kN]
荷重[kN]
160
0
‐40
‐80
0
‐40
※まぐさ・腰壁分離
モデルのまぐさ部分
と壁部分間の鉛直方
向のせん断抵抗用バ
Shear‐WB
ネとしても用いる。
‐80
‐120
‐120
Shear‐2F
‐160
‐6
‐4
‐2
0
2
4
‐160
6
‐4
‐3
‐2
変位[cm]
120
12
40
※引張バネに作用する軸方
向力が CLT 床パネルの表層
ラミナ方向に対して、平行
方向となる場合は[FF‐CTSa]
を、直交方向となる場合は
[FF‐CTSb]を用いる。
‐80
2
3
4
※@500 で配置する。
(1 箇所当りビス 3
本分の性能) 8
‐120
FF‐CTSa
FF‐CTSb
荷重[kN]
荷重[kN]
80
‐40
1
床-床せん断バネ
(合板スプライン)
16
0
0
変位[cm]
床-床引張バネ
(鋼板ビス打ち)
160
‐1
4
0
‐4
‐8
‐12
‐160
FF‐CS
‐16
‐4
‐2
0
2
4
‐10
‐5
変位[cm]
0
変位[cm]
図 8.2.3-4 ビス打ち接合部バネの応力変形特性
8-2-14
5
10
(3) 荷重増分解析結果
主加振方向と想定する建物短辺方向について、荷重増分解析によって得られた各階の層せん断
力-層間変位曲線を図 8.2.3-5 に示す。
2000
2000
2F
3F
C0=0.2時
1/75rad時
1/150rad時
1F
3F
1/75rad時
1500
層せん断力[kN]
層せん断力[kN]
1500
1F
1000
2F
C0=0.2時
1/150rad時
1000
500
500
正方向
負方向
0
0
0
0.01
0.02
0.03
層間変形角[rad]
0.04
0.05
0
0.01
0.02
0.03
層間変形角[rad]
0.04
0.05
(a) ベースモデル
2000
2F
3F
C0=0.2時
1/75rad時
1/150rad時
1F
3F
1/75rad時
1500
層せん断力[kN]
層せん断力[kN]
1500
2000
1F
1000
2F
C0=0.2時
1/150rad時
1000
500
500
正方向
負方向
0
0
0
0.01
0.02
0.03
層間変形角[rad]
0.04
0.05
0
0.01
0.02
0.03
層間変形角[rad]
0.04
0.05
(b) 垂れ壁分離モデル
2000
2F
3F
C0=0.2時
1/75rad時
1/150rad時
1F
3F
1/75rad時
1500
層せん断力[kN]
層せん断力[kN]
1500
2000
1F
1000
500
2F
C0=0.2時
1/150rad時
1000
500
正方向
負方向
0
0
0
0.01
0.02
0.03
層間変形角[rad]
0.04
0.05
0
0.01
0.02
0.03
層間変形角[rad]
0.04
(c) 垂れ壁・腰壁分離モデル
図 8.2.3-5 荷重増分解析による層せん断力-層間変位曲線(B 棟, 建物短辺方向)
8-2-15
0.05
(4) 限界耐力計算による耐震性能評価
(4.1) 最大応答変位
限界耐力計算を準用して、荷重増分解析結果を用いて縮約 1 自由度系の加速度 A と変位Δの
関係を求める。これを入力波の Sa-Sd 曲線と図 8.2.3-6のように重ね、A-Δ曲線と Sa-Sd 曲線の
交点を最大応答点とする。なお、Sa-Sd 曲線は減衰定数 10%として算定した。最大応答点に対応
する解析ステップの重心位置の水平変位状態、層せん断力Q、層間変位δ、層間変形角Rを図
8.2.3-6に併記した。建物長辺方向については、BSL 90%による最大層間変形角は 1/94、JMA 神
戸に対して 1/58 であり、一般的な木質構造建築物の安全限界変形角の基準値とされる 1/30 を下
回っている。建物短辺方向については、ベースモデルの場合は、BSL 90%及び JMA 神戸に対し
て最大層間変形角はそれぞれ 1/87、1/37 であり、1/30 を下回っている。垂れ壁・腰壁分離モデル
の場合は、BSL 90%による最大層間変形角は 1/54 で、1/30 を下回っているが、JMA 神戸では
1/17で、1/30を上回っている。ただし、耐力劣化領域にはなく、倒壊の可能性は少ないといえ
る。
BSL, h=10%
BSL Max
JMA神戸, h=10%
6
20
18
16
14
12
10
8
6
4
2
0
JMA神戸 Ma x
BSL 90%
階
1F
2F
3F
5
4
階
Sa[m/s2]
縮約1自由度系
Q
609.295
449.163
222.356
δ
3.100
2.114
1.430
R
1/94
1/137
1/203
Q
799.445
589.339
291.749
δ
5.000
3.194
2.238
R
1/58
1/91
1/130
JMA 神戸
階
1F
2F
3F
3
2
1
0
0
0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6
0
10
20
30
40
50
水平変位[cm]
Sd[m]
BSL 90% (ベースモデル)
6
20
18
16
14
12
10
8
6
4
2
0
階
1F
2F
3F
5
4
階
Sa[m/s2]
(a) 建物長辺方向
Q
591.695
436.188
215.933
δ
3.321
3.047
2.147
R
1/87
1/95
1/135
BSL 90% (垂れ壁・腰壁分離モデル)
階
1F
2F
3F
3
2
Q
557.253
410.799
203.364
δ
5.344
5.337
4.454
R
1/54
1/54
1/65
JMA 神戸 (ベースモデル)
1
0
0
0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6
Sd[m]
0
10
20
30
水平変位[cm]
40
50
階
1F
2F
3F
δ
7.820
6.562
4.912
R
1/37
1/44
1/59
JMA 神戸 (垂れ壁・腰壁分離モデル)
階
1F
2F
3F
(b) 建物短辺方向
図 8.2.3-6 限界耐力計算による最大応答の予測(B 棟)
8-2-16
Q
984.120
725.478
359.145
Q
959.762
707.522
350.256
δ
16.942
13.535
11.422
R
1/17
1/21
1/25
(4.2) シェル要素(CLT パネル)の応力度
BSL 及び JMA 神戸による最大応答点に対応する解析ステップのシェル要素(CLT パネル)の応
力度コンターと最大応力度を図 8.2.3-7 に示す。図中の★印が最大応力発生個所である。
直応力度に対する基準強度 F は、表層ラミナの引張強さを JAS による下限値 12.0MPa とし、
直交層を無効とすることによる応力増加率を考慮すれば、水平方向直応力度については 12.0 / 3.0
= 4.0MPa、鉛直方向直応力度については 12.0 / 1.5 = 8.0MP となる。せん断応力に対する基準強
度は CLT パネルの全断面有効として集成材相当の値が別途確認されていること
6)を考慮して、
2.7MPa とする。
水平方向直応力度の最大値は、開口入隅近傍の垂れ壁下端又は腰壁上端に生じ、BSL に対して
水平方向直応力度
鉛直方向直応力度
せん断応力度
15.0MPa
1.50MPa
5.36MPa
(a)
水平方向直応力度
BSL 入力時
鉛直方向直応力度
9.29MPa
せん断応力度
35.7MPa
(b)
JMA 神戸入力時
図 8.2.3-7 シェル要素(CLT パネル)の最大応力度(B 棟)
8-2-17
2.79MPa
5.36MPa で F に対する検定比 1.34、JMA 神戸に対して 9.29MPa で同じく検定比 2.32 である。
鉛直方向直応力度の最大値はいずれの構面でもパネル脚部に生じ、BSL に対して 15.0MPa で F
に対する検定比 1.88、JMA 神戸に対して 35.7MPa で同じく検定比 4.46 である。特に JMA 神戸
に対して検定比が 1.0 を大きく上回っており、壁パル開口入隅近傍の亀裂、壁パネル隅角部の圧
潰などの破壊が生じる可能性が高いといえる。せん断応力度の最大値は、長辺方向では 1 階腰壁
中央付近に生じ、BSL に対して 1.50MPa で F に対する検定比 0.56、JMA 神戸に対して 2.32MPa
で同じく検定比 0.86 である。
(4.3) バネ要素(接合部)の応力・変形
BSL 及び JMA 神戸による最大応答点に対応する解析ステップのバネ要素(接合部)の応力・変
形を図 8.2.3-8に示す。引張バネ(U 形金物+ボルト接合部)については、1 階脚部において、BSL
に対して塑性化し、1.5cm 程度の塑性変形が生じている。ただし、これは設計の狙い通りの結果
であり、問題は無い。JMA 神戸に対しては塑性変形量が 8.0cm 程度となっているが、設定した
終局変形以下であり、破断が生じる可能性は低いといえる。その他の引張バネについては JMA
神戸に対しても弾性範囲にとどまっている。せん断バネ(鋼板ビス打ち接合部)については、BSL
に対してはほぼ弾性範囲にあり、JMA 神戸に対してもほぼ第 2 降伏点以下であり、せん断接合
部の先行破壊が生じる可能性は低い。
8-2-18
a)時 BSL 90%入力時 b)時 JMA 神戸入力時 図 8.2.3-8 バネ要素(接合部)の最大応力・変形(B棟・短辺方向)
8-2-19
参考文献 (8.2 節)
1) 三宅辰哉, 松本和行, 槌本 敬大, 五十田 博, 河合 直人, 安村 基:クロス・ラミネイティド・
ティンバーによる構造の耐震性能に関する研究, その 15 3 層実大モデルにおける CLT 接合部
の応力変形性能の推定, 日本建築学会大会学術講演梗概集, 2013.8
2) Nobuyoshi Yamaguchi, Shiro Nakajima, Yasuhiro Araki, Atsushi Miyatake, Naoto Ando:
Embedding behaviour of cross laminated timber panels manufactured from Sugi,
Proceedings of 10th World Conference on Timber Engineering, Quebec city, Canada, 2014
3) 木構造振興株式会社:平成 23 年度林野庁補助事業, CLT パネルを用いた中高層建築物の構造
計画と接合部性能の検証事業報告書, 平成 24 年 3 月
4) 銘建工業株式会社:(仮称)CLT スプライン接合部せん断実験, 平成 24 年
5) 木構造振興株式会社:(仮称)CLT パネル接合部の構造性能確認試験, 平成 26 年
6) 荒木康弘, 中川貴文, 中島史郎, 宮武
敦, 山口修由, 安村基:スギを用いて製造したクロス・
ラミネティド・ティンバー(CLT)の強度性能, その 8 (実大)面内せん断性能, 日本建築学会大会
学術講演梗概集, 2013.8
8-2-20
8.2.4 個別要素法による事前解析
1. はじめに
震動台実験での入力地震波の検討、応答の予測を行うために実施した数値解析結果について報
告する。
2. モデル化の概要
数値解析には木造住宅用の倒壊解析ソフトウェア(wallstat ver.2.03)を改良して用いた。CLT
パネルはトラスバネを並行、斜め方向に連結することによりモデル化を行った。試験体に用いる
各 CLT パネルについて、曲げ、せん断の要素実験と同等の解析を行うことにより、パネルの曲げ
変形、せん断変形に関して、各トラスバネの剛性のキャリブレーションを行った。ここでは、JAS
Mx60A を想定して、面外曲げに対する弾性係数 5.2kN/mm 、面内せん断に対するせん断弾性係数
を 200N/mm とした。パネルの曲げ・せん断挙動をある程度詳細にモデル化出来るよう、パネル
要素(トラス要素によって連結された一連のバネ)を 500mm モジュールで分割を行った。パネル
要素間は非線形の引張・圧縮バネとせん断バネによって接点を連結した。
2
2
図 8.2.4-1 トラス要素による CLT パネルのモデル化
(a)
面内せん断
(b) 面外曲げ
図 8.2.4-2 パネル要素のキャリブレーション
8-2-21
3. 2012 年 3 層試験体振動台実験(つくば)の解析
3.1 解析モデルの概要
モデル化手法、パラメータの妥当性検証のため、平成 22 年度に実施された 3 層の CLT 構造の
振動台実験(防災科研つくば振動台)結果、静的加力実験(建研)結果と解析結果の照合を行っ
た。解析モデルの概要を図 8.2.4-3 に示した。小幅パネルによる 3 層の構造体で、接合部のバネの
特性は設計法 WG 資料 H26-4-2-3 の骨格曲線を参考に決定した(図 8.2.4-4)。
(a)
トラスバネ
パネル要素のソリッド表示
(b)
250
重
荷
160
140
FEM
重
荷
200
DEM
120
250
(kN)
180
(kN)
200
(kN)
図 8.2.4-3 3 層試験体の解析モデルの概要
(接点数:3,426、バネ数:16,901)
重
荷
200
FEM
DEM
150
150
100
80
100
100
FEM
60
40
50
50
変形 (m)
20
0
0
0.02
(a)
0.04
0.06
0.08
0.1
DEM
0
0
0.02
0.04
0.06
変形 (m)
0.08
0.1
変形 (m)
0
0
0.02
0.04
0.06
壁-まぐさ間
(b) 壁端部-壁端部
(c) 鉄骨-壁端部
図 8.2.4-4 解析に用いた引張バネ(引きボルト)の骨格曲線
※引きボルトと解析モデルの応力中心点間距離の比率に応じて図から耐力を補正
8-2-22
0.08
0.1
250
250
重
荷
200
(kN)
(kN)
(kN)
250
重
荷
200
150
150
150
100
100
100
50
50
変形 (m)
0
0
0.05
(a)
0.1
0.15
壁-まぐさ間
0.2
0.25
重
荷
200
50
変形 (m)
0
0
0.01
(b)
0.02
0.03
0.04
0.05
壁端部-床
図 8.2.4-5 解析に用いたせん断バネの骨格曲線
図 8.2.4-6 3 層解析モデルのバネの配置
8-2-23
変形 (m)
0
0
0.01
(c)
0.02
0.03
鉄骨-壁端部
0.04
0.05
3.2 その他
解析モデルの重量は振動台実験試験体と同一とした。
2F 3F 4F
3.3 解析結果
図 8.2.4-7 にプッシュオーバー解析結果と振動台実験の結果を比較して示した。
静的
JMA神戸NS
解析
2000
静的
神戸NS
解析
JMA
(kN)
(kN)
2000
1500
1500
力
断ん1000
せ
層
力断
ん1000
せ層
500
500
0
0
0
0
20
40
60
(a) 1
層
80
変形 (mm)
(kN)
JMA
1500
力
断ん1000
せ
層
500
0
0
20
40
(c) 3
60
層
40
(b) 2
静的
神戸NS
解析
2000
20
80
変形 (mm)
60
100
100
図 8.2.4-7 各階の荷重変形関係の比較
8-2-24
層
80
変形 (mm)
100
4. A 棟、B 棟の事前解析
4.1 解析モデルの概要
解析モデルの概要を図 8.2.4-8 に示した。
(a) A
棟トラスバネ
(b) A
棟パネル要素のソリッド表示
棟トラスバネ
(b) B 棟パネル要素のソリッド表示
図 8.2.4-8 A 棟、B 棟の解析モデルの概要
(A 棟 接点数:13,541、バネ数:70,067、B 棟 接点数:6,525、バネ数:34,363)
(a)
B
8-2-25
4.2 解析条件
引張、せん断バネの荷重変形関係を図 8.2.4-9、10 に示した。
【A 棟】
重
荷
160
140
200
DEM
120
200
180
重
荷
FEM
(kN)
250
(kN)
重荷
160
140
150
120
100
100
80
100
FEM
60
40
変形 (m)
0
0.02
0.04
(a)
【B 棟】
0.08
0
0.1
壁-まぐさ間
120
0
0.02
0.04
(b)
120
重
荷
140
変形 (m)
DEM
(kN)
160
0.06
40
0.08
壁端部-壁端部
80
変形 (m)
0
0.1
0
0.1
(c)
100
90
重
荷
100
100
0.06
20
(kN)
0
DEM
60
50
20
FEM
80
0.2
鉄骨-壁端部
0.3
(kN)
180
(kN)
200
重
荷
80
70
60
80
60
60
FEM
40
DEM
50
40
40
0
0
0.01
(d)
【A 棟】
0.02
30
変形 (m)
DEM
0
0.03
0
0.01
0.02
0.03
0.04
変形 (m)
0
0
0.05
0.05
0.1
0.15
重
荷
(kN)
(kN)
250
(kN)
250
200
DEM
10
壁-壁(最上階)
(e) 壁端部-壁端部
(f) 鉄骨-壁端部
図 8.2.4-9 解析に用いた引張バネ(引きボルト)の骨格曲線
※引きボルトと解析モデルの応力中心点間距離の比率に応じて図から耐力を補正
300
250
FEM
20
20
変形 (m)
20
FEM
重
荷
200
重荷
200
150
150
100
100
150
100
50
50
変形 (m)
0
(a)
0.02
0.03
0.04
0
0.01
壁-まぐさ間
0.02
(b)
0.03
変形 (m)
0
0.04
0
0.01
壁端部-床
120
0.02
(c)
120
重
荷
100
80
80
60
60
40
40
20
変形 (m)
0
0
重
荷
100
0.01
(d)
0.02
0.03
0.04
0.05
20
変形 (m)
0
0
0.01
0.02
0.03
壁端部-床
(e) 鉄骨-壁端部
図 8.2.4-10 解析に用いたせん断バネの骨格曲線
8-2-26
0.04
0.03
鉄骨-壁端部
(kN)
0.01
0
(kN)
0
50
変形 (m)
0.05
0.04
4.3 B 棟の解析モデルの構面実験によるキャリブレーション
B 棟の解析モデルは、大型パネルを開口部で小幅パネルに分割して、まぐさ接合部の引張バネ
の強さを調整することで、パネルの開口入り隅部での破壊後の挙動を再現した。まぐさ接合部の
引張バネは図 8.2.4-11 に示した通り、第 3 章の有開口パネルの要素実験結果を用いてキャリブレ
ーションを行った。
200
200
180
180
160
160
140
140
120
要素実験
100
解析
80
120
80
60
60
40
40
20
20
0
要素実験
100
解析
0
0
0.01
0.02
0.03
0.04
0.05
0
(a) O 形
0.01
0.02
0.03
0.04
0.05
(b) C 形
図 8.2.4-11 要素実験と解析結果の比較
4.5 解析結果
A
棟の解析結果を図 8.2.4-11~12 に、B 棟の解析結果を図 8.2.4.13~14 にまとめた。
8-2-27
A棟 最大応答まとめ
図8.2.4-11 各層の層間変形最大最小
地震波
BSL20%
BSL100%
JMA
神戸XYZ
神戸NS
→長辺入力
JMA
各層 最大層間変形(mm)
正負
正
負
正
負
正
負
正
負
正
負
正
負
正
負
方向
短辺
長辺
短辺
長辺
短辺
長辺
長辺
1
11
-11
8
-10
120
-119
71
-72
118
-102
83
-130
2
17
-16
11
-12
122
-115
75
-77
97
-97
78
-92
短辺方向
3
15
-16
11
-12
111
-105
65
-66
90
-90
66
-79
4
12
-13
9
-9
94
-93
50
-47
82
-84
54
-61
5
層
層
4
4
3
3
2
2
1
1
0
-150
5
-100
-50
0
最大層間変形 (mm)
50
100
150
各層 最大層せん断力(kN)
5
7
-7
5
-6
66
-65
32
-31
56
-54
41
-44
1
800
825
757
831
2724
2809
2598
2760
1605
2091
2023
2460
2
642
677
664
661
2441
2313
2468
2553
1663
1923
1796
2236
3
461
522
552
568
2140
1912
2049
2086
1618
1558
1661
2198
0
-150
-100
BSL100%
-50
0
最大層間変形 (mm)
50
BSL20%
BSL100%
神戸XYZ
JMA神戸 NS→長辺
(%)
JMA
20
18
16
14
12
10
8
6
4
2
0
率
び伸
材
鋼
部
脚
短辺
延び長さ (mm)
延び率 (%)
X0Y0 X1Y0 X0Y4 X1Y4 X0Y0 X1Y0 X0Y4 X1Y4
2.8
2.4
0.7
1.4
0.3
0.3
0.1
0.2
1.2
1.9
1.1
1.9
0.1
0.2
0.1
0.2
95.2 96.8 72.6 97.3 11.9 12.1
9.1
12.2
29.0 50.4 30.3 51.0
3.6
6.3
3.8
6.4
76.6 135.6 100.0 71.8
9.6
16.9 12.5
9.0
86.9 128.4 132.8 70.0 10.9 16.0 16.6
8.8
0.0
0.0
0.0
0.0
長辺
BSL20%
短辺
BSL100%
150
神戸XYZ
BSL20%
X0Y0
X1Y0
X0Y4
X1Y4
BSL20%
100
JMA
BSL100%
図8.2.4-12 1F柱脚鋼材変形
方向
短辺
長辺
短辺
長辺
短辺
長辺
長辺
5
139
154
170
159
704
603
544
568
554
543
419
643
長辺方向
BSL20%
地震波
4
332
382
412
407
1355
1359
1406
1388
1421
1251
1149
1552
長辺
BSL100%
神戸XYZ
短辺( EW )
JMA
8-2-28
神戸XYZ
長辺(NS)
JMA
B棟 最大応答まとめ
図8.2.4-13 各層の層間変形最大最小
地震波
方向
短辺
長辺
短辺
長辺
短辺
長辺
長辺
鷹取PV
JR
BSL100%
JMA
神戸XYZ
神戸NS
→長辺入力
JMA
各層 最大層間変形(mm)
正負
正
負
正
負
正
負
正
負
正
負
正
負
正
負
1
47
-55
53
-85
33
-25
28
-36
62
-51
38
-40
2
42
-55
30
-41
33
-25
19
-25
64
-54
27
-29
3
36
-44
21
-29
25
-19
12
-16
61
-51
21
-23
短辺方向
4
3
層
層
2
2
1
1
3
0
-80
-60
-40
-20
0
最大層間変形 (mm)
20
40
60
各層 最大層せん断力(kN)
5
2
647
641
737
489
575
574
545
591
770
736
596
597
3
319
296
438
261
277
296
244
270
326
384
407
336
0
50
0
-150
-100
-50
最大層間変形 (mm)
BSL100%
神戸XYZ
JMA神戸 NS→長辺
(%)
JMA
20
18
16
14
12
10
8
6
4
2
0
率
び伸
材
鋼
部
脚
延び率 (%)
X0Y0 X1Y0 X0Y4 X1Y4 X0Y0 X1Y0 X0Y4 X1Y4
86.2 64.2 132.0 78.3 10.8
8.0
16.5
9.8
0.0
0.0
0.0
0.0
28.8 18.3 31.4 17.0
3.6
2.3
3.9
2.1
0.0
0.0
0.0
0.0
114.4 84.6 112.8 77.3 14.3 10.6 14.1
9.7
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
短辺
長辺
BSL20%
短辺
BSL100%
長辺
BSL100%
神戸XYZ
短辺( EW )
JMA
8-2-29
神戸XYZ
長辺(NS)
JMA
150
神戸XYZ
鷹取PV
X0Y0
X1Y0
X0Y4
X1Y4
BSL20%
100
JMA
JR
延び長さ (mm)
方向
短辺
長辺
短辺
長辺
短辺
長辺
長辺
5
BSL100%
鷹取PV
図8.2.4-14 1F柱脚鋼材変形
地震波
JR鷹取PV 100%
4
長辺方向
BSL100%
JR
1
789
904
926
729
824
762
751
798
947
983
792
764
8-2-30