血管造影装置コーンビーム 体軸方向 47 コーンビームCTにおける 体軸

47 血管造影装置コーンビーム
コーンビームCTにおける
体軸方向
体軸方向の画像特性
先端医療センター放射線技術科 ○木村英理 木村英理
【目的】
Cアーム型血管造影装置AXIOM Artis dBA(SIEMENS社
社
製)は、約200度の回転3D撮影を行い再構成することに
することに
より、CTのような断層像を得ることができる。
しかし、搭載されているフラットパネルディテクター
されているフラットパネルディテクター
のサイズが30×40㎝と大きくコーン角の影響は無視
無視
できない。そこで今回、体軸方向における画質評価
画質評価を
行った。
【方法】
①直径18㎝の水ファントムを使用し、中心および周辺
周辺
4箇所に関心領域を設定し体軸方向における平均値と
と
標準偏差の変化を測定した。②微小球体(0.18~
0.5mm)を用い、中心、中心から体軸方向に30㎜、60mm
60mm
移動
させたときの形状の変化をプロファイルカーブにて
をプロファイルカーブにて
評価を行った③直径1㎝のアクリル球を用い、中心、
、
中心から体軸方向に30㎜、60mm移動させたときの形状
形状
の変化を観察した。④臨床画像における評価を行った
った。
【結果・考察】
①中心から60mm離れたあたりから平均値とSD値の変化
変化
を認め、特に80mmを越えたあたりから急激な変化を
を
認めた。②微小球体におけるプロファイルカーブは
におけるプロファイルカーブは、
微小球体のサイズが大きくなるほど、中心から離れる
れる
ほど形状は悪くなった。③アクリル球の形状は中心
中心
から離れるほど楕円形に変形し、特に左右方向に
おける歪み・アーチファクトが大きくなった。④頭部
頭部
の臨床画像において、従来のCTと比較し低コントラス
コントラス
ト部は悪く、高吸収体からのアーチファクトも多いが
いが、
出血部の確認に関しては問題なかった。また、膝に
に
関しては、中心から離れるにつれ骨表面に亀裂状の
の
アーチファクトが現れた。これはコーンビームアーチ
これはコーンビームアーチ
ファクトによるものと考えられた。
【結論】
コーン角の影響により中心から離れるにつれ画質は
は
低下する。血管造影装置コーンビームCT装置は頭部
頭部
だけでなく腹部や整形領域等広範囲を目的とし使用
使用
されはじめているが、中心から60mm(12cm)離れると
れると
SDや平均値、形状が変化するため注意が必要である
である。