ニュースリリース

ニュースリリース
2015 年 11 月 30 日
メルク株式会社
※本ニュースリリースはドイツ・ダルムシュタット 11 月 18 日発表英文ニュースリリースの抄訳です。
メルク、Sigma-Aldrich の買収を完了



170 億ドルの買収により、ライフサイエンス業界の有力企業としての地位を確立
取扱製品、組織のケイパビリティ、地理的事業範囲を拡大する新体制
ライフサイエンス分野の強力な e コマースおよび販売プラットフォームを通じて供給される
30 万種以上の製品と定評あるブランドにより、お客様に価値を提供

買収完了後の組織構造と上層経営陣が決定
2015 年 11 月 18 日、ドイツ、ダルムシュタット発 - サイエンスとテクノロジーの分野における世界有数の
企業である Merck(以下メルク)は本日、Sigma-Aldrich(本社:米国ミズーリ州セントルイス、以下シグマ
アルドリッチ)を 170 億ドルで買収する手続きを完了したと発表しました。これによってメルクは、グローバ
ルで 1,300 億ドルの市場規模を持つライフサイエンス業界におけるリーダー企業の一社として、ライフサイ
エンス分野における最も困難な問題の解決に向け取り組む体制が整ったことになります。
メルクは先週、シグマ アルドリッチの買収成立に必要な独占禁止に関する最終条件となっていた欧州委
員会の承認を受け、それに伴い、この度買収手続きが完了しました。買収後、メルクは世界 67 カ国の 72
の製造拠点と約 5 万人の従業員を抱えることになります。メルクのライフサイエンス・ビジネスでのプロ
フォーマベースの年間売上高の総計は、2014 年時点で 46 億ユーロでした。2015 年のメルクグループ全
体の売上高は、11 月 12 日の 2015 年度第 3 四半期の決算発表の通り、126 億~128 億ユーロになる
と見込まれます。
メルクの CEO 兼会長のカール-ルドウィッグ・クライは次のように述べています。「シグマ アルドリッチの買
収は、当社がこれまで約 10 年にわたって進めてきた組織変革の集大成と言えるものであり、これによって
有力なサイエンスとテクノロジーの企業としての地位が確固たるものになります。メルクはグローバルで
1,300 億ドル規模を持つライスサイエンス業界における有力企業の仲間入りを果たし、ヘルスケアとパ
フォーマンスマテリアルズという当社の成長を支えるほかの 2 つのビジネス基盤と共に、私たちの暮らす社
会を根本から変えるグローバルな課題に取り組むための体制が整ったことになります」
1/3
ニュースリリース
メルクでは、これまでの 10 年間に、買収と事業売却に合計 380 億ユーロを投じてきました。これによって、
メルクはかつての医薬・化学品会社から、ヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズとい
う 3 つのビジネスを有するサイエンスとテクノロジーの企業への転換を果たそうとしています。これらのビジ
ネスは、それぞれの市場で他社と競争し、業界のイノベーションを促進するための基盤として機能するもの
です。
シグマ アルドリッチの買収に伴い、メルクは、メルクミリポアや Milli-Q に加え、SAFC や BioReliance など
の非常に魅力的で有力なブランド群、さらには 30 万種以上の製品の供給をサポートする効率的なサプラ
イチェーンを、全世界のライフサイエンス企業に向けて提供できるようになります。同社は、バイオテクノロ
ジー生産チェーンの全工程を網羅することになり、顧客サービスの強化や顧客インターフェースの簡素化を
実現し、競争力のある販売プラットフォームを備えた、一気通貫したワークフローを構築していく予定です。
ライフサイエンスとパフォーマンスマテリアルズの両ビジネスを担当する経営執行委員会委員であるベルン
ト・レックマンは次のように述べています。「今回の買収は、メルクのライフサイエンス分野への長期的な投
資戦略において重要な節目となるものです。この戦略で最初の重要なステップとなったのは 2010 年のミリ
ポアの買収であり、今回のシグマ アルドリッチの買収完了に伴い、メルクはライフサイエンス分野における
競争力の確保に向けて大きな飛躍を遂げることになります」
統合を円滑に進めるために、メルクでは新規ビジネスの統合計画を大きく進展させました。ビジネスの名称
は、アメリカとカナダを除いた全ての国で「メルク」ブランドに統一され、アメリカとカナダでは「ミリポアシグマ
(MilliporeSigma)」が使われていく予定です。新たな事業組織では、顧客志向、継続的なイノベーション、
組織のケイパビリティの強化に重点を置き、業界をリードする両社の人材を有効活用していく構えです。
メルクのライフサイエンス・ビジネスのプレジデント兼 CEO であるウディト・バトラは、「買収の完了に伴い、
当社はグローバルのサイエンス・コミュニティと協力し、ヘルスケアへのアクセスの拡大を支援することで、
ライフサイエンス分野の最も困難な問題を解決するための取り組みをスタートさせる体制が整いました。メ
ルクの実績ある卓越したオペレーションを活用して、増え続けるお客様に、より効率的で革新的なソリュー
ションをお届けできることを大変嬉しく思います。新組織は、とりわけ統合サプライチェーン業務や IT、e コ
マースをはじめとする領域で、メルクとシグマ アルドリッチの双方の能力がフルに発揮されるような体制に
なっています」と述べています。
メルクは、ライフサイエンス企業の個々のニーズに応じたイノベーションの促進と提供に向け、ストラテジッ
2/3
ニュースリリース
クマーケティング&イノベーション(SMI)チームを設置しました。チームは 3 つの顧客セグメントに基づき編
成されており、顧客セグメント戦略、製品ポートフォリオとロードマップ、製品バリュープロポジションの設定
を担うことになります。新しいビジネスでは、現地のノウハウを事業に活かす目的から、地域ごとに管理する
コマーシャルエリアを設けています。コマーシャルエリアは、マーケティングや営業のほか、顧客および販売
業者との関係管理を担います。
シグマ アルドリッチの SAFC コマーシャル事業は、SAFC ハイテク事業を除き、メルクのライフサイエン
ス・ビジネスに統合される予定です。一方メルクのパフォーマンスマテリアルズ・ビジネスを補完する
SAFC ハイテク事業は、メルクのパフォーマンスマテリアルズ・ビジネスの IC マテリアルズ事業に統合さ
れる予定です。
全文リリースはウェブサイト上の英文資料をご参照ください。
http://www.merckgroup.com/en/media/extNewsDetail.html?newsId=56A41154F904B568C1257F01003EA896&ne
wsType=1
メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズの分野における世界有数のサイエンスとテク
ノロジーの企業です。がんや多発性硬化症を治療するためのバイオ医薬品療法から、科学研究と生産に関する最先端シ
ステム、スマートフォンや液晶テレビ向けの液晶材料にいたるまで、約 5 万人の従業員が人々の暮らしをより良くする技術
の一層の進歩を目指しています。2014 年は 66 カ国で 113 億ユーロの売上高を計上しました。シグマ アルドリッチの買収
後、事業展開地域は 67 カ国に拡大します。
メルクは 1668 年に創業された世界で最も歴史の長い医薬・化学品会社で、創業家が今でもメルクグループの上場株式の
過半数を保有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、ドイツのダルムシュタットに本社を置くメル
クが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国では EMD セローノ、ミリポアシグマ(MilliporeSigma)、EMD パ
フォーマンスマテリアルズとして事業を行っています。
メルク株式会社はメルクの日本法人として1968年に設立。液晶や顔料などの化学品の研究開発・製造・販売や、試薬・分
析機器などバイオサイエンス基礎研究や医薬品製造、創薬にかかわるライフサイエンス関連製品・サービスを手がけてい
ます。2011年に日本ミリポア株式会社を吸収合併、2014年にはグループ傘下にAZエレクトロニックマテリアルズを統合。
パフォーマンスマテリアルズとライフサイエンスの両分野で高付加価値製品とソリューションを幅広く提供しています。
メルク株式会社についての詳細は、www.merck.co.jp をご覧ください。
3/3