『おばけめぐり』 - ガールスカウト千葉県第63団

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<No.5>
『おばけめぐり』
瀬川 昌男 ・ 原作
スズキコージ ・ 絵
(金の星社)
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もうすぐ夏キャンプですね!
キャンプでどんなことをしたい?とスカウトに聞くと、
必ず返ってくる答えが、きもだめし、オバケの話、こわい話です。
そんなにみんな好きなの?オバケやゆうれいが・・・。
「こわい話だ~いすき!」っていうスカウトもいれば、
「きゃ~、やめて~~~!」って耳をふさいでしまうスカウトもいますよね。
そんなみなさんにオススメの本が、この『おばけめぐり』 です。
おばけのことをもっと知りたい人も、おばけ退治したい人も、
こわいけど見てみたい(そういうのを、「こわいもの見たさ」といいますね)人も、
さぁさぁ、おばけめぐりに出発しましょう!
この本は、まず、表紙からして・・・すごいです!怖そうです!
さすがは、スズキコージさんです!
これで、すっかり怖気づいて、本を開く気もなくなってしまった人は、【怖がりレベル1】です。
お話は、山の中の一軒家での二人の兄弟の会話から始まります。
「おばけと、ゆうれいと、どう違うの?」と聞く弟に、
「よく知らないけど、人間は、死んだらそれでおしまいなんだよ」というお兄ちゃん。
「死んだことないくせに、なんでわかるのさ」と弟が・・・。
すると、二人の話を聞いていたおばけが、
「おばけは、いるのだよ~。もっと見たいかな~?」と出てきました。
ここで、キャ~~と声をあげた人は、【怖がりレベル2】です。
それから二人の兄弟は、おばけに連れられておばけめぐりに出かけます。
昔、山には、やまうばや、雪女、天狗、川には河童や牛鬼が、海には舟幽霊、ぬれ女、
町にだって、かまいたち、一つ目小僧、のっぺらぼう、ろくろ首、ざしきわらしがいました。
それに、今の世の中でも、トイレの花子さん、口裂け女、パソコンに出るおばけも・・・。
もっと、もっとたくさん、ここにも、あそこにもおばけはいるのです。
このあたりで、ぞくぞくっとした人は、【怖がりレベル3】です。
「おばけとゆうれいって、どうちがうの?」と弟が聞いてみたら、おばけは説明してくれました。
「ゆうれいは、ゆうれいになる前は生きていた。人だったり、ネコやイヌだったり。
それが死んで体から抜け出したものがゆうれいなんだ。」
「じゃぁ、おばけは死なないの?」
「そうだよ。生きているものだけが、死ぬことができるのだ。」
・・・生きているものだけが死ぬことができる・・・深い意味のあることばですね。
でも、この話を聞いて、なんとなくぞわ~っとした人は、【怖がりレベル4】でしょう。
その後、おばけは、ゆうれいをたくさん見せてくれて、
それから、ゆうれいが出てきたらどうすればいいかも教えてくれます。
ゆうれいとの話し方、付き合い方、どんな場所でゆうれいに会えるか、
ゆうれいはどんな人間が好きか、どんな人間にくっついてくるか・・・。
さすがに、ここまで聞いてもちっとも怖くないよ!っていう人は、【怖がりレベル5】ですね。
でも、みなさんご安心ください。
このおばけは、最後に、悪いおばけや怖いおばけから身を守る方法を教えてくれます。
お守りや呪文です。覚えておきましょう!
これさえ唱えれば、おばけも怖くない!
さぁ、みんなで、お腹に力をいれて…「臨・兵・闘・者・皆・陣・裂・在・前!」
わけもなく背筋がぞくぞくっとしたら・・・、
「リン・ピョウ・トウ・シャ・カイ・ジン・レツ・ザイ・ゼン!」です。
この本のおもしろさは、スズキコージさんの絵ばかりではありません。
作者の瀬川昌男さんは、おばけとは一見かけ離れた世界、
宇宙や天文を中心とした自然科学の研究をなさっていて、
科学物の解説や翻訳なども手がけていらっしゃいます。
瀬川さんは、科学の発達する現代で、
科学の持つ「危うさ」にみなに気づいてほしいと願っています。
科学の恩恵による繁栄に反して、日本の、地球の美しさが失われつつあると警告します。
自然や霊を畏れ敬う心を持った私たちの祖先は、私たちより賢明だったのではないか、
そのような謙虚な心を取り戻してほしいという
瀬川さんのメッセージがこめられた本でもあります。
ほら、前にご紹介したインディアンの酋長のお話や、
地球温暖化防止に取り組むチームマイナス6%のプロジェクトなどが、
おばけやゆうれいとつながっているような・・・気がしてきませんか?