ロボット革命の実現に向けて 平田 卓也(Hirata, Takuya) 経済産業省製造産業局産業機械課ロボット政策室 課長輔佐 【要旨】 昨年5月にパリで開催された OECD 閣僚理事会の基調演説において、安倍総 理は、「ロボットによる『新たな産業革命』を起こす」ことを世界に向けて発信した。こ の安倍総理の発言をきっかけに、我が国の「ロボット革命」の実現に向けた取組は 動き出し、昨年6月に閣議決定された「『日本再興戦略』改訂 2014」においても、 ロボットは、重要な柱の1つとして位置付けられることとなった。 「『日本再興戦略』改訂 2014」を踏まえ、昨年9月には安倍総理の下に「ロボ ット革命実現会議」が設置され、計6回にわたる議論を踏まえ、本年1月23日に開 催された第6回会議において「ロボット新戦略」が取りまとめられた。「ロボット新戦 略」については、その後2月10日に日本経済再生本部決定され、政府として、「ロ ボット革命」の実現に向けた取組を、2020 年までをロボット革命集中実行期間とし て位置付け、積極的に推進していくこととなった。 本講演では、こうした「ロボット新戦略」策定に係る経緯や概要、「ロボット革命イ ニシアティブ協議会の創設」を始めとした分野横断的事項や分野別事項といった 今後5年間のアクションプランについて説明する。加えて、「ロボット新戦略」において 重点分野として位置付けられている、ものづくり分野、サービス分野、介護分野、イ ンフラ・災害対応分野について、ロボット活用に係る背景や現状認識、課題解決 に向けた具体的な取組について説明する。
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