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塩見クリニックニュース
2015 年 6 月
69 号
塩見クリニック
塩見精朗
高知市六泉寺町 87-5
℡088-805-0002
梅雨のシーズンです。湿度は上がりますが、気温は上下しやすい季節です。
この季節に気をつけないといけない病気について
①食べ物が腐りやすくなります。冬はノロやロタなどのウイ
ルス性胃腸炎が流行しますが、夏はサルモネラ、キャンピロ
バクター、腸炎ビブリオ、病原性大腸菌などの細菌性胃腸炎が流行します。
新鮮でない生ものは避ける、肉類は加熱するなどの注意が必要です。冷蔵庫
に保存しておいても古いものは危険です。アイスクリームでも細菌性食中毒
を起こすことが稀ですがあります。
②夏風邪が増えてきます。ノドの炎症で高熱を出す人がいます。ウイルスで
すとアデノウイルス、細菌ですと溶連菌が原因になったりします。お子さん
ですとプール熱(咽頭結膜熱)はアデノウイルス感染症が原因です。
乳幼児では手足口病(ウイルスによる水疱性疾患)
が増える時期です。ヘルパンギーナというウイルス
性咽頭炎もあります。
③気管支喘息が悪化する時期でもあります。ダニが
増える、気圧の変化などが原因といわれています。
掃除、除湿、換気などの対策で予防しましょう。咳、
発熱、呼吸苦が出た時は、肺炎球菌肺炎、マイコプ
ラズマ肺炎、レジオネラ肺炎が原因のこともありま
す。高齢者、免疫力が低い方は悪化しやすいので注
意が必要です。
④アトピー性皮膚炎も悪化しやすくなります。ダニ、カビが増え、汗をかくことが原因です。喘
息の対策に加え、汗をこまめに拭いたり、洗い流しましょう。アトピーでなくても、お子さんは
汗疹(あせも)になりやすく発疹が出て、痒みで皮膚炎を起こすことがあります。そこに細菌感
染を起こすととびひ(伝染性膿痂疹)になったりします。また水いぼ(伝染性軟属腫)はウイル
ス性のいぼで、学校保健法ではプールを禁止する必要はなく自然治癒するものですが、気になっ
て皮膚科で治療を受ける人もいます。直接触らないようにする、タオルの共用を避けることは必要です。水虫
(白癬)は足だけでなく、手、頭、陰部(いんきんたむし)などにもできることがあります。湿疹の治りが悪
いと思ったら皮膚科で調べてもらいましょう。爪白癬は飲み薬以外に最近塗り薬がでました。爪白癬が治らな
い方は皮膚科で相談してみてください。
⑤熱中症は 7 月に多いですが、梅雨の晴れ間の気温が上がった日に熱中症が発生
することがあります。体が暑さに慣れていない、湿度が高いと熱がこもりやすい
ことが原因です。室内でも熱中症になることがあるので気をつけましょう。散歩
などで汗をかく機会を増やして、体を暑さに強くするなどの対策がいいです。
⑥山や海にでかけて虫刺されやケガをすることが多くなります。野山ではマダニ
に咬まれるウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群」がつつが虫病より有名
になりました。ハチ刺されにも気をつけて、アレルギーを起こすことがあります。
海では毒棘がある魚に刺されないように注意を、腫れて痛みがでます。犬や猫の咬み傷が化膿したり、屋内で
ムカデに咬まれて受診する患者さんが増えます。
当院での健康診断について
高知市の特定健診は予約なしでいつでもできます。大腸癌検診もいつでもできます。一般
健診は診察、血圧・身長・体重・腹囲・視力・聴力測定、血液尿検査、胸部レントゲン、心
電図を 8000 円で行えます(血液検査の結果は後日になります)。午前空腹であれば、腹部エ
コー(肝臓、胆のう、膵臓、腎臓)検査が+1000 円で、胃カメラ(食道、胃、十二指腸)検
査が+3000 円で行えます。午後であれば、動脈硬化検査(血管年齢検査と頚動脈検査)が+1500
円で行えます。血液検査のオプションで前立腺癌、甲状腺機能、ピロリ菌検査などもできます。7 月~8 月は
比較的空いていますので予約が取りやすいです。電話で予約ができます。
6 月の臨時休診日はありません。