カナグル錠100mg 適正使用情報

適正使用情報
監修
加来浩平 先生
川崎医科大学 総合内科学1
特任教授
カナグル投与前に、以下についてご確認をお願いします
次の患者さんには投与しないでください。
● 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
● 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡 または前昏睡の患者
● 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者
● 1型糖尿病患者
● 高度腎機能障害患者、透析中の末期腎不全患者
※1
● 妊婦または妊娠している可能性のある婦人
次の患者さんには慎重に投与してください。
● 心 不全(NYHA 心機能分類 Ⅳ )
のある患者
※2
● 他の糖尿病用薬( 特に、インスリン製剤、スルホニルウレア 剤または
速効型 インスリン 分泌促進薬)
を投与中の患者 ※3
● 低血糖を起こしやすい以下の患者または状態
・脳下垂体機能不 全または副腎機能不全
・栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足または衰弱状態
・激しい筋肉運動
・過度のアルコール 摂取者
● 脱水を起こしやすい患者
※4
● 血糖コントロールが 極めて不良の患者、高齢者、利尿薬併用患者など
※5
● 中等度腎機能障害患者
※6
● 尿路感染、性器感染のある患者
※1:カナグルの効果が期待できない。
※2:使用経験がなく安全性が確立していない。
※3:併用により低血糖を起こすおそれがある。 ※4:カナグルの利尿作用により脱水を起こすおそれがある。
※5:カナグルの効果が十分に得られない可能性がある。また、体液量減少を起こしやすい。
※6:カナグルにより症状を悪化させるおそれがある。
清涼飲料水ケトーシスに
SGLT2阻害薬はお控えください
ソフトドリンクケトーシスやペットボトル症候群
とも言い、清涼飲料水多飲者に起こる糖尿病
ケトーシスを言います。
糖分を含む清涼飲料水の多飲が血糖値を著しく
上昇させ、ブドウ 糖毒性によるインスリン 分泌
不全とインスリン抵抗性をまねき、ケトーシス
を起こします。
SGLT2阻害薬の投与は避けることが大事です。
肥満 2型糖尿病
糖を含む清涼飲料水を多飲
口渇・多飲・高血糖の悪循環
糖毒性
インスリン分泌と作用の低下
清涼飲料水ケトーシス
カナグル 錠 100 mg 適正使用情報
監修
加来浩平 先生
川崎医科大学 総合内科学1
特任教授
冬場のシックデイにご注意ください
発熱、下痢、嘔吐を来し、または食欲不振のために食事ができない状態をシックデイと呼 びます。
シックデイでは脱水やケトアシドーシス等を起こしやすいため、特に注意が必要です。
シックデイの対応
● シックデイではカナグルの服用をやめ、主治医に相談するようご指導ください。
● 十分な水分の摂取により、脱水を防ぐようご指導ください。
● 食欲のない時でも絶食しないようご指導ください。
● ケトアシドーシスを疑う症状 が 認 められた場合には、血中または 尿中ケトン体の
測定を含む検 査を実施してください(血糖コントロールが良好であってもケトーシス
があらわれ、ケトアシドーシスに至ることがあります)
。
*インスリン治療中の患者では自己判断でインスリン注射を中断しないようご指導ください。
脱水
ケトアシドーシス
脱水に関連する症状
ケトアシドーシスに関連する症状
● 尿量・排尿回数増加
● 悪心・嘔吐
怠感・脱力感
● めまい
● 皮膚の乾燥 など
● 腹痛
● 口渇
●
脱水を起こしやすい患者
● 食欲減退
● 過度な口渇
怠感
● 呼吸困難
● 意識障害 など
●
ケトアシドーシスを起こしやすい患者
● 高齢者
● インスリン分泌能が低下している
不良である
● 利尿薬を併用している
● 減塩療法を行っている
● 腎機能が低下している
● 過度に糖質摂取を制限している
● 血糖コントロールが極めて
● インスリン製剤を減量または中止した
● 食事摂取が不良である
● 感染症を起こしている
● 脱水を起こしている
使用上の注意の詳細等は製品添付文書をご参照ください。
XPMS 213ACAN7AT0801
2015年12月作成