法人住民税均等割が改正されました!

月次重点項目シリーズ No.12
平成 27 年6月号
法人住民税均等割が改正されました!
①
②
③
27 年4月1日以後開始事業年度から適用されることをご存知ですか?
「資本金+資本準備金」と資本金等の額を比較しましたか?
「無償増減資等」を過去に行っていないか確認しましたか?
<事例>
改正前は「資本金等の額」のみで
平成 27 年6月に剰余金による損失の填補 200 を行う
従来、法人住民税の均等割は、事業年度末日時点の
資産
「資本金等の額」をもとに判定されていました。
資本金 300
利益剰余金▲200
改正点1:「資本金+資本準備金」と比較!
今回の改正により、
「資本金+資本準備金」と比較し
負債
(資本金等の額 300)
損失の填補後
資産
て、いずれか多い金額を基に判定することとなりまし
負債
資本金 100
た。
「資本金+資本準備金」の方が多い場合には、均等
(資本金等の額:300 のまま)
割の負担が従来よりも増える可能性があります。
特に全国に営業所・支店・店舗等がある場合には、
大きな影響があります。
改正後は、資本金等の額から損失の填補に充てた金
額を控除するため、均等割の負担が従来よりも減る可
能性があります。
改正点2:無償増減資等の調整も追加
改正前:300
改正後:300−200(損失の填補)=100
また、資本金等の額は、無償増減資等の調整が必要
となります。
調整
加算
なお、平成 13 年4月1日以後の過去の無償減資等
内
容
による欠損填補・損失填補が対象となるため、過去に
H22.4.1 以後に利益準備金又はその他利益剰
余金による無償増資を行った場合の増資額
H13.4.1∼H18.4.30 の間の減資(金銭その他の資産
てんぽ
を交付したものを除きます。)による欠損の填補を行
った場合及び資本準備金による欠損の填補を
行っていないか確認しましょう(株主総会議事録等が
必要となります)。
ただし、あくまで「剰余金による損失の填補」を行
う場合に限られるので、単に「減資」をしただけでは
均等割に影響はない点にご注意ください。
行った場合の欠損の填補に充てた金額
控除
H18.5.1 後に、剰余金による損失の填補を行っ
た場合の損失の填補に充てた金額
※資本金又は資本準備金を減少し、その他資本剰余金とし
て計上してから1年以内に損失の填補に充てた金額に
限ります。
法務上の手続・コストに注意
「剰余金による損失の填補」は、株主総会の決議や
債権者保護手続が必要となる場合があるため、法務上
の手続のスケジュールやかかるコストに注意しまし
ょう。