第6章 計画的・効率的な行財政運営を目指すまち【1875KB】

第6章
計画的 ・ 効率的な行財政運営を目指すまち
1.効率的な行財政運営と広域行政の推進
前期基本計画の取組と課題
バブル崩壊から続く経済の低迷、長期化する円高・デフレを背景とし、少子高齢化に伴う人
口の減少、情報化・グローバル化 38 の進展など社会環境は大きく変革し、自治体には、町民
参画・協働のもと、進むべき方向を自ら決定し、具体的な施策を実行していくことが求められ
ています。
本町では、町民の立場に立った行政サービス推進のため、地方分権時代に対応した行政体制
を整備し、簡素で効率的な行政運営に努めるなど、行政改革を進めてきました。
計画的 効
・ 率的な行財政運営を目指すまち
今後も厳しい財政状況は続いていくことが想定されるため、従来の取組に加え、町民参画・
協働のもと、行政改革のいっそうの推進に努めていく必要があります。
また、計画的・効率的な行政運営のためには、多様化する行政課題に柔軟に対応できる組織・
機構への改革、長期的視点、積極性および創造力を兼ね備えた人材育成をしていく必要があり
ます。
後期基本計画の方針
地方分権・地域協働型社会への転換が求められている今日、「行政改革大綱」に基づき、町
民のニーズに的確に応えていくための組織・機構の見直し、アウトソーシング 39 の展開によ
る行政のスリム化、簡素で小さな行政など、行政改革をいっそう推進し、計画的・効率的で自
立した行政運営に努めます。
第6章
また、町民参画・町民協働のもとに、まちづくりの推進方策、行政のあり方などについて、
常に点検・評価を加えながら、行政改革を推進します。
施策の内容
(1)事務事業の見直し
計画・実施・評価・改善というマネジメントサイクル 40 により、事務事業全般にわた
り見直しを行います。
38 グローバル化:社会的あるいは経済的な関連が、旧来の国家や地域などの境界を越えて、地球規模に拡大して様々な変化
を引き起こす現象である。
39 アウトソーシング:専門的能力・ノウハウを持った企業等に委託すること。外部委託。
40 マネジメントリサイクル:経営管理における繰り返す仕組み。
105
(2)民間委託などの推進
指定管理者制度の活用およびアウトソーシングの推進など、民間委託・民間移譲の推進
を図ります。
(3)組織・機構の見直し
社会情勢の変化や新たな行政ニーズに即応でき、無理・無駄のない柔軟な組織・機構と
していくため、随時検討を加えながら見直しを行います。
(4)給与水準・定員管理の適正化
①給与水準の適正化に努めるとともに、勤務評定により、人事評価の確立を図ります。
②「行政改革大綱」に基づき、退職者の不補充などにより、定員の適正化を図ります。
(5)企業会計の経営健全化
企業会計は、独立採算を基本とする健全経営を目指すため、中長期的な視点に立った経
営手法の確立、経済性と公共性の調和のもと、効率的な運営に努めます。
(6)人材育成の推進
職員の資質向上を図るため、総合的・計画的な人材育成を推進します。
ICTを活用した電子自治体を構築し、効率的・効果的な行政運営に努めます。
ベンチマーク
項 目
単位
普通会計職員数
人
H18年度 H23年度 H29年度
(実績) (実績) (目標)
総務課調べ。
189 平成23年度普通会計職員数の6.4%減を
目指す。
202
43
40
40
行政改革の効果
千円 244,000
額
738,350
753,306
財政課調べ。
平成23年度実績値の現状維持を目指す。
財政課調べ。
平成23年度実績値の2%増を目指す。
第6章
247
指定管理者制度
施設
導入施設数
測定(取得)方法および
設定の考え方等
計画的 効
・ 率的な行財政運営を目指すまち
(7)電子自治体の構築
主要事業
■事務事業効率化推進事業
■民間活力活用推進事業
■指定管理者制度活用事業
■組織・機構活性化推進事業
■給与水準適正化推進事業
■定員管理適正化推進事業
■企業会計経営健全化推進事業
■人材育成推進事業
■電子自治体構築事業
106
前期基本計画の取組と課題
国の行財政改革に伴う地方交付税の減額および人口の減少や景気の低迷に伴い、町税が減収
する一方、過去の建設事業に伴う公債費の肥大化により実質公債費比率が高く、財政は厳しい
状況下にあります。
このため、本町では、集中改革プラン、財政健全化計画および財政運営計画などの指針に基
づき、公債費負担の健全化、町税などの徴収強化、町単独補助金の縮減、町有地の処分などに
取り組み、計画的な財政運営を進めてきました。
今後は、行政に対する多様化・複雑化するニーズに、的確に応えることのできる財政基盤づ
くりを推進していく必要があります。
後期基本計画の方針
限りある財源を計画的・効率的に運用していくため、町税の適正な賦課・徴収、各種行政サー
ビスの適正有償化などによる自主財源の確保、実質公債費比率をはじめとする健全化判断比率
の適正化を推進するとともに、重要度および優先度、事業効果などを考慮した財政基盤づくり
計画的 効
・ 率的な行財政運営を目指すまち
に取り組みます。
施策の内容
(1)計画的・効率的な財政運営の推進
財政運営計画に基づき、重要度や優先度、事業効果などを総合的に勘案し、事業の重点
化を図りながら、計画的かつ効率的な財政運営を推進します。
(2)公債費負担の健全化
公債費負担の健全化に向け、地方債発行を伴う普通建設事業の抑制により、町債残高の
軽減を図ります。
第6章
(3)町税・使用料などの徴収強化
①納税PR・納付相談の徹底、夜間巡回徴収などの強化により、町税の滞納整理に努めま
す。
②受益者負担の原則に基づき、保育園保護者負担金、児童館および幼稚園使用料、町営住
宅使用料、戸籍手数料、住民基本台帳手数料をはじめとする各種負担金、使用料および
手数料の見直しを進めるとともに、徴収強化にも努め、自主財源の確保を図ります。
107
(4)町単独補助金の縮減・合理化
町単独補助金については、事業目的および事業内容の精査を実施し、同一の目的および
内容である団体への補助金の整理・統合を行うとともに、すべての補助金に終期を設定す
るなど、補助金の縮減・合理化を図ります。
(5)町有地(遊休財産)の適正・計画的処分の推進
町有地の現況調査をもとに、将来に向けて使用予定のない町有地(遊休財産)について、
適正価格による計画的な処分を推進します。
ベンチマーク
H18年度 H23年度 H29年度
(実績) (実績) (目標)
測定(取得)方法および
設定の考え方等
項 目
単位
経常収支比率
(普通会計)
%
90.0
84.3
84.3
財政課調べ。
平成23年度実績値と同率を目指す。
実質公債費比率
(普通会計)
%
21.1
15.7
12.5
財政課調べ。
平成23年度実績値の20%減を目指す。
百万
財政課調べ。
18,775.6 15,848.5 14,900.0
円
平成23年度実績値の6%減を目指す。
町税(普通税)
の収納率
%
97.3
97.7
町単独補助金の
件数
件
86
85
町有財産売却数
件
2
税務課調べ。
98.5 前期計画の目標値である98.5%を目指
す。
80
2
財政課調べ。
平成23年度実績値の6%減を目指す。
財政課調べ。
8 平成24年度末の売却可能件数全ての売却
を目指す。
計画的 効
・ 率的な行財政運営を目指すまち
地方債現在高
主要事業
第6章
■計画的・効率的財政運営推進事業
■公債負担健全化推進事業
■町税徴収強化推進事業
■使用料等適正化・徴収強化事業
■町単独補助金縮減・合理化事業
■町有地(遊休財産)適正・計画的処分推進事業
108
前期基本計画の取組と課題
自立した自治体経営を進めていくため、関係市町村との連携による事務事業の共同化などの
広域行政を推進していくとともに、スポーツ・文化施設相互利用やネットワーク化などでの多
様な地域連携を進めていく必要があります。
本町の広域行政では、八戸地域広域市町村圏事務組合は消防、介護認定審査、広域計画策定、
福地地区のごみとし尿処理を、三戸地区環境整備事務組合は名川・南部地区のし尿処理を、三
戸地区塵芥処理事務組合は名川・南部地区のごみ処理を、八戸圏域水道企業団は上水道供給を
行ってきました。
また、広域協議会活動では、北奥羽開発促進協議会は構成市町村内の基盤整備や大規模開発
事業促進を、八戸地方拠点都市地域整備推進会議は八戸地域における地方拠点都市地域の整備
および産業業務施設の再配置促進を進めてきました。
今後は、これまでの取組をいっそう推進していくとともに、増大する広域的課題に的確に対
応していくため、関係市町村との連携強化に努め、新たな行政課題についての調査・研究を進
めていく必要があります。
また、広域行政の推進にあたっては、効率的かつ弾力のある行財政運営に留意し、推進して
計画的 効
・ 率的な行財政運営を目指すまち
いくことはもちろんですが、従来の広域行政の枠組みにとらわれない多様な地域連携を進めて
いく必要があります。
後期基本計画の方針
国および県、関係機関との連携を強化して総合的な発展を進めていくとともに、関係市町村
との相互協力により広域行政を推進します。
また、スポーツおよび文化施設の相互利用やネットワーク化などで、広域行政の枠組みにと
らわれない多様な地域連携を推進します。
施策の内容
第6章
(1)広域行政の推進
①消防、ごみ処理、し尿処理および上水道供給などに関する一部事務組合の共同事業につ
いては、今後も広域体制を確保して広域行政を推進します。
②その他の広域協議会活動については、今後、国・県・他市町村の動向を見極めながら、
協議会のあり方、活動内容などについて検討を加えながら推進します。
(2)多様な地域連携の推進
関係市町村との文化・スポーツ施設などの相互利用やネットワーク化、イベントなどの
ソフト事業の共催など、広域行政の枠組みにとらわれない多様な地域連携を推進します。
109
(3)国・県との連携強化
国・県との役割や機能の分担について財源を含めて協議しながら、多様な分野での連携
強化を図り、本町の総合的な発展を推進します。
主要事業
■広域行政推進事業
■地域連携推進事業
■国・県等連携強化事業
計画的 効
・ 率的な行財政運営を目指すまち
第6章
110
計画的 効
・ 率的な行財政運営を目指すまち
第6章